【心筋症13】CPX (1) | ネコのひとり言
入院51日目。
 
イメージ 1CPX(Cardio Pulmonary Exercise test)は心肺運動負荷試験のこと。
 
負荷をかけた状態で自転車エルゴメータをこぎ、そのときの心臓の働きや呼吸の状態などを調べる検査である。
 
この検査により、どれくらいの運動ができる状態にあるかが具体的にわかる。
 
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その中でも重要な指標は次の2つ。
(1)peak VO2
ピーク時の最高酸素摂取量、つまり消費エネルギーの最大値のことで、その人に体力がどれだけあるかを示す値。
 
(2)AT
嫌気性代謝しきい値。有酸素運動から無酸素運動に切り替わるポイントで、運動していて苦しくなってくる瞬間のこと。
そのときの心拍数より少ない運動量であれば、適切な運動と判断できる。
 
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CPX測定の準備。
 
使用する自転車エルゴメータはフクダ電子製Strength Ergo8。
心電図センサを胸、首、背中などに約10個取付け、右上腕部に血圧計(1分おきに自動で計測)、左中指に酸素計、顔にマスク着用、上半身裸、靴下着用、備え付けのサンダルを履いて準備完了。
 
最初3分間はペダルをこがない状態(安静時)で測定する。
続いてウオーミングアップをかね無負荷で3分間こぎ、その後負荷をかけて本測定スタート。
 
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心電図を表示する測定器からは脈拍に合わせピッピッと音がするのだが、時々ピピッと間隔が早くなるときがある。
これは不整脈が発生していることを意味しているようだ。
文字どおり「心臓に悪い」音だ。いつも正確にリズムを刻んでほしいと思う。
ときどき心電図のモニタを見ると2段の不正脈が出ているのが見えた。
心配・・。
 
ペダルをこいでいると徐々に負荷が重くなるが、それでも50~60回/分の一定スピードでこぐのが重要だ。
 
そして、かなり苦しくなりギブアップ寸前でストップがかかったので正直ホッとした。
約9分経過。
もちろん自分から中止を申し出ることも可能である。
 
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検査後、担当のN先生から測定結果の報告とコメント。
 
・CPXの結果でも心臓は極めて悪い(あらためて言われるとショック)
・体力は同世代健常者の50~60%
・脈拍157まで耐えられる
・筋肉を鍛えることで心臓も強くなる
・明日からのリハビリは17Wで行う→午前と午後の2回
・入院期間は長くなる
・パンフレットを使って心臓リハビリテーションの説明
・リハビリで頑張る以外はない
 
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メッツとは運動強度を表す単位で、安静に座っている状態が1METsに相当する。
表によればわたしの場合、花の水やりや犬の散歩、太極拳などのゆっくりとした運動くらいしかできない。
自転車に乗ったりラジオ体操さえできない状態だ。
 
※イラストは「心臓リハビリ」(長屋m雅俊監修、講談社)より転載