来春卒業予定の大学生の就職内定率が落ち込んでいます。
企業が内定を出す１０月１日時点で６９．８％。
この数年、売り手市場が続いていましたが、５年ぶりに７０％を下回っています
【内定率ダウンの理由】
👉コロナ禍で就職活動や経済に影響が出たため
前年同期からの下げ幅は7・0ポイント
大学生内定率
（過去２５年間推移）
以下、全てのグラフは厚労省資料をもとにエヌイーホールディングスで作成。
男女別
国公立大（男女別）、私立大（男女別）、短大に通う大学生の内定率推移です。
令和２年の落ち込みの大きさが分かります。
平成２１年・２２年の落ち込みはリーマンショックの影響を受けてのもの。
文系・理系別
不景気局面では、就職市場は「理高文低」というのが定説とされています。
現状では定説通りで、
理系私立…７４．５％
理系国公立…７４．５％
文系国公立…７０．６％
文系私立…６８．３％
こうした状況と連動して、大学受験でも理系学部（特に理工学部・ＡＩ・情報通信系）の志願者増が予想されます。
今年は、安全志向、かつ地元大学への進学先を早く決めたいという流れが強いようですが、将来をよく考えた上での進学と、進学後の更なる努力が必要だということを内定率は物語っています。
地域別
最後に地域別の内定率の状況。
中国・四国地方が５９．７％と一番低く、北海道・東北も前年迄と比べ大きく下げています。
例年、内定率は年度末へ向けて数字を上げていきますが、今年はコロナ禍ということもあり、例年のような上がり幅になるかは不透明です。
荒波に負けるな
このコロナ禍での厳しい就職活動を余儀なくされた学生の中には、自身の不運を嘆く人がいるかもしれません。そうした気持ちも理解できます。
しかし、航空・鉄道・旅行関連の業界で既に働いている人たちは、厳しい波の直撃から逃れられるわけもなく、今も戦い続けています。飲食業や娯楽業界、洋服店や百貨店、医療関係など他の多くの業界も同様に、逆風の中で戦っています。もちろん、私たちも他人事ではありません。
今年の就活生は、このような状況だったがゆえに、自分自身の頭で業界・会社の見極めができたという考え方もできるのではないでしょうか。
去年の内定者は入社間際でのコロナ騒動拡大だったわけですから、見極めなどできません。beforeコロナの社会人はみんなそうです。唯一、今年の就活生だけが、afterコロナを考えながら就職活動ができたのです。
もちろん、内定率は厳しい状況ですし、まだ就職活動を頑張っている人もいるでしょう。
希望の会社や職種が募集さえしていなかったという人だっているかもしれません。
ただ、「何があってもだから良かった」と考えることで、前へ進めることは案外多いと思うのです。
コロナ禍があったから、将来有望な業界へ関心をむけられた
コロナ禍があったから、働くことの意味を真剣に考えられた
コロナ禍があったから、家族への感謝や大切さに思いが至った
コロナ禍があったから、勉強をより真剣に頑張れた
コロナ禍があったから、平凡な日常に大きな価値があることを知った
など、人それぞれ思うところがあったはずです。
今まで以上に自分を見つめることができたはずです。
『唯一生き残ることができるのは、変化できる者である』
ダーウィンが残したとされる名言です。
人類が生き残ってきた理由でもあるのでしょう。
実際にこのコロナ禍以来、日本人も世界の人々も「変化」を受け入れて生き続けています。
就活生も、就職活動の「変化」の中で頑張ってきました。
受験生も、小中学生、高校生、大学生もみんなそう。
子供も大人も、みんなが「変化」しています。
会社だって生き残りをかけて「変化」しています。
未だゴールは見えませんが、明けない夜はありません。
『唯一生き残ることができるのは、変化できる者である』
新社会人になる皆さん、
未来を創っていきましょう！
お読みいただき有難うございました。
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