『空がこんなに青いとは』―高度成長期の環境問題課題曲
昭和45年度・昭和59年度NHK全国学校音楽コンクール小学校の部課題曲
空がこんなに青いとは
作詞：岩谷時子、作曲：野田暉行
知らなかったよ 空がこんなに青いとは手をつないで歩いていって みんなであおいだ空
ほんとに青い空
空は教えてくれた
大きい心を持つように
友だちの手をはなさぬように
昭和40年代の課題曲なんですが、
古いなーと感じそうなのに
全く古さを感じないメロディーと
歌詞をもった曲です。
作詞は、ザ・ピーナッツ『恋のバカンス』や
加山雄三『君といつまでも』、
ピンキーとキラーズ『恋の季節』や、
Nコンの課題曲では「ともしびを高くかかげて」（S49高）
などを作詞した岩谷時子さん。
作曲は私の好きな「地球が私を愛するように」（H2中）
などを作曲した野田暉行さん。
高度経済成長期、工場から出る煙や
自動車から排出される煙は空を青から
灰色に変えてしまいました
当時の私の地元も洗濯物を干すと、
すぐに真っ黒になる状況だったんだとか
空が『こんなに』青いとは、
と歌われていることからわかると思います
これは、小学校の課題曲でありながら、
深刻な問題となっていた大気汚染、
環境問題をテーマにした課題曲なんですね。
当時の「現代の映像」“空がこんなに青いとは”で、
この課題曲に取り組む小学校を取り上げ、
大気汚染問題をテーマにした番組もあります。
NHKアーカイブスでもご覧いただけるので、
お暇がある方は見てみてください。
無料です
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【私の好きな自由曲】『葡萄と風と赤とんぼ』―上品で人気だった曲
葡萄と風と赤とんぼ
作詞：関根栄一、作曲：湯山昭
一時はよく自由曲として歌う学校が多かったのですが、
最近ではあまり聴かれなくなったこの曲。
難易度はそんなに高くないけど、
見栄えというか聴き栄えがいい曲です
合唱好きな小学生にピッタリな曲だと思います
ご存知、関根榮一・湯山昭コンビの名曲です
みどり小さい つぶでした
やがて葡萄になりました
今は秋 丘の畑に
かすみがおりてくる
葡萄よ 葡萄よ
そのむらさきを
すこしわけて下さいって おりてくる
情景が浮かんできますね
最近、難易度の高い曲を選んで
歌い上げることが出来ず
賞を逃している学校が多いと思うので、
歌いつくされていると敬遠せずに、
過去の名曲を選曲してみるのはどうでしょうか
最近同じことばかり書いているのですが、
自由曲選曲は大事です
昨年の小学校の部の授賞校の選曲は
いかがなものだったのでしょうか
「兄弟」を選んでいる学校の苦しそうな
歌声は聞くに堪えず、チャンネルを変えてしまいました
選曲をする先生方、授賞しやすい曲ではなく、
その学校の子たちの歌声に合った曲を
選んであげてください。
素人の生意気な苦言ですが、
素直な感想なのでお許し下さい
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『千年の樹』―ワルツのようなリズムが楽しい課題曲
平成2年度NHK全国学校音楽コンクール小学校の部課題曲
千年の樹
作詞：高田ひろお、作曲：小林秀雄
鳥が巣立った 枝があり
リスが遊んだ 枝がある
こざるたちも ぶら下がり
嵐に折れた 枝がある
この課題曲、なかなかなじみが薄い
課題曲かもしれませんね
私にとっては結構馴染み深いのですが
個人的にはこの年の課題曲は
歌いこなせた学校が少なかったように思えます
金賞校がかろうじていい感じの
仕上がりになっていた気がします。
ちなみに、金賞校は「道に迷う」を
「道にまよお」って歌ってたたり、
最後を「ラーラーラー」と歌う学校が大半だったのに
「ラッラッラー」とのが印象に残ってます
母校もこれでNコンに出場しましたが、
「高音の抜けが悪い」と評され撃沈。
全国コンクールを逃してしまいました。
千年の樹は 森の中のおじいさん
春には青葉の ほほえみ投げる
ほほえみ投げる
みあげてごらん みあげてごらん
みあげてごらんと
ぼくらを包むよ 千年の樹
あと、「みあげてごらん」が
荒い学校が結構あったのは気になりました。
母校も然り。
ここは千年の樹＝おじいさん＝「みあげてごらん」
なので、そこをうまく表現して欲しいですね。
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