夜明け前。 -285ページ目

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もう、君の住んでいる街には、真っ白でふわふわの雪が降ってるって、今朝ニュースでやってたよ。

真っ白な景色が、ぶわーっと脳裏を過ぎったんだ。そう、あの日の事を。

君の車の助手席で、僕はぼんやり煙草を吸いながら、真っ白な風景を眺めてたっけ。

時々、カーステレオから流れる曲を口づさんだり、君の運転する横顔を、見たりして過ごした。

あれは、何年前になるんだろう。君はまだ、覚えているのかな。あの日の事と、僕の事。

雪が舞う海を、二人で眺めたっけ。白い息を、ふぅーふぅー吐きながら。寒い、寒い。と、僕は呟いた。

そんな僕を君は大笑いしながら、寒がる僕を、見てたっけ。雪が舞う海と、海鳥の声が、

物凄く印象的だったから、僕は思わずカメラを車から取り出して、写真を徐に撮ったんだっけ。

海と、雪、そして寒そうに飛ぶ海鳥を。君の後姿や、雪についた、僕らの足跡。寒そうに浮かぶ船。

どの瞬間の景色も、見逃したくなくて、僕は夢中で写真に収めた。そんな僕の周りを、君はぴょんぴょん飛跳ね笑いながら、僕の傍に居た。楽しそうに、寂しそうに、僕の傍に、居たよね。あの時、どうして君が、寂しそうにしていたのかと、僕は今になって、気になるんだ。




君の瞳には、何が映ってたんだい?その瞳の中に、僕はちゃんと映っていたんだろうか。











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手が冷たくて、少しだけ悲しくなる。

君が、横に居ない事を、実感してしまうから。






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いつでも、逢える距離には、いないけれど、確かにそこに君はいるんだって、事。

そして、確かに僕はここに、居るんだって事。それだけは、忘れないで欲しいんだ。

寂しい時や、悲しい時、他愛もない話をしたい時、嬉しい時、飛び跳ねたい時、どんな時でも

何時でも、いつだって僕を、呼んでくれて良いんだよ。僕は、いつだって、待ってるからさっ。




いつだって、気にかけてる。