01074
もうすぐ君の誕生日だな、なんて想いながらタクシーの中で、煙草を吸った。白い煙と一緒に、
去年の誕生日を、記憶がもくもくと宙に浮かんだ。君の誕生日だってのに、僕の方が嬉しくなっちゃって、
君よりもはしゃいでたのを、恥ずかしく想った。今年は、僕より君が嬉しくなっちゃって、はしゃいじゃって欲しいな。と、想うけれど、きっと君がはしゃいじゃったら一緒になって僕もはしゃいじゃうんだろうな。と、想い、煙草を消した。今年の誕生日が、どうなるかを想像するのをやめにして、昨日よりも温かいですね、と、タクシーの運転手に話しかけた。雨、降りますかね。と、運転手さんが僕に聞くので、僕は、雨は今日は降らないってお天気お姉さんが言ってたよ。と、言うと、そうですか、あのお姉さん、時々当たらないんですよね。なんて笑いながらミラー越しに僕の顔を見ながら、運転手さんはそう言ったんだ。雪、降りますかね。と、僕はミラーに向かって呟いた。雪は、今日のような生暖かい日に、突然振り出しますからねぇ。まるで、今日雪が降るのを予言するかのように、運転手さんは、答えた。僕は、窓の外を眺めながら、雪か。と、呟いたんだ。そして、雪国に住んでいる、あの子を、思い出した。雪国のあの子と、君の顔が、僕を覗き込んだ時、タクシーは、僕を現実に引き戻した。着きましたよ、お客さん。と、優しい声で、タクシーの運転手さんは、僕を覗き込んだんだ。
コンビニに何を買いたいわけではないのに、足を運んだ。店員さんに、『愛』 は、どこにありますか?と、聞きたかったんだけど、朝のコンビニ。店員さん達は忙しそうに商品を陳列したり、レジでせかせかしていたので、聞けなかったんだ。そして僕は、紙パックの Blendy カフェオレを、手に取って、混雑しているレジに並んだ。105円です。と、笑顔で言う若い女の子の手に、小銭を出し、ありがとう、ストローは、いらないよ。と、言い、ストローを置いてコンビニを出た。
愛の、代わりに、カフェ・オレが今、ここにある。
僕は、こんなに長い、長い、文章を綴ったけれど、結局、何が書きたかったんだろう。
ねぇ、何を、書きたかったと想う?君だったら、わかるよね。きっと、わかると想うんだ。教えておくれ。
01072
逢いに、来てよ。
なんて君は言うけど、本当にそう想ってるんだろうか、と、少しだけ考えてしまう。
すぐ鵜呑みにしてしまう僕を知ってて、君は言ってるんだろうか、いや社交辞令なんだろうか。
逢いに行ったトコロで、何をしたいってわけではないけれど、僕も君に逢いたいなって想いが強くなってきてしまったんだよ。どうしよう。飛行機に乗って、冬の空の上を渡って、君に逢いに行こうかな。
ラーメン、食べたい。焼き肉も、カラオケなんか一緒に行っちゃってまた4時間位二人で熱唱しちゃったりして、そんでもって酒も少しだけ嗜んでさ、あとは気のむくままに、過ごそうか。温泉なんかも入りたいし、ドライブだって行きたくなってしまう。考えたら考えただけ沢山したい事が思いついてきちゃって、止まらなくなってしまう。限られた時間を、有効に、そして充実に使いたくなってしまう。だけど、本当は、何もしないで、君とぼんやり過ごしたって良いかなって想うんだ。そう、想うんだよ。
そのうち、逢いに行くよ。そのうち、逢いに行くから。それまで、待っててよ。待ってて。


