2011年に最初にハリプンチャイの土器を買って以来です。当時はハリプンチャイ土器のことが解らなくてサンプル的に入手しました。その後、土器の真贋の見極めはかなり難しいので、国内外の博物館を周っては「あ〜でもない、こ〜でもない」っていう感じで試行錯誤してました。タイへ行く前にマダムから連絡があり、予てより在庫にあったハリプンチャイ土器の購入意思の有無の確認のから、今回の訪泰で日本へ持ち帰ることにしました。少し白象嵌が少ないものの、ハリプンチャイ土器の完品で赤色の土が鮮やかです。写真は光の加減からちょっと鮮やか過ぎかも知れません。

 

タイの古陶磁を集めていると、北タイのランナー王朝だとカロン、パーン、パヤオ、スコータイ王朝だとスコータイ、シーサッチャナラーイの其々の逸品を蒐集するのがコクレクターの楽しみでもあり、モチベーションにもなるのですが、このハリプンチャイ土器は格別で、これらの陶器以前に作陶されたことから、また土器である故に完品を入手することが非常に難しいことから、タイ古陶磁蒐集家には一つは是非欲しいものとなります。素晴らしいモノだと白象嵌が隈なく施されていて、今回の訪泰で行けなかったランプーンの国立博物館には、白象嵌の綺麗な逸品が沢山展示されています。次回は、写真を持って行って、見比べてみたいものです。

 

サイズ、高さ16cm、幅14.5cm、口径3.4cm、高台径7cm