山背国の賀茂めぐり⑦ ~上賀茂神社と摂末社・境内編~ | NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

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神社めぐりをしています。
その土地ならではのお話も、
さくっとまとめてます。

上賀茂神社には
摂社・末社が
数多くあります。



境内だけでなく、
2キロほど離れた
境外にまでおよんでいます。

今回はその場所を
マッピングしてみましたので、
順を追って紹介しようと思います。

まずは境内の
本殿周辺からです。




①片山御子神社
(かたやまみこ)

またの名を、
片岡(かたおか)社といい
片岡山の麓にあります。



第1摂社であり、
玉依姫(たまよりひめ)を
祀っています。

しかしここでは、
斎女や采女としての
巫女を祀っているともいいます。

かつては、
地主神として
大己貴命(おおなむじ)が
祀られていたとも、

その御子である
事代主命(ことしろぬし)が
祀られていたともいうようです。




②新宮神社
(しんぐう)

本殿の東にある、
第2摂社です。

普段は新宮門が閉まっていて
一般参拝客は
入ることはできません。

 



またの名を、
貴布祢新宮(きふねしんぐう)
といい、

高龗神(たかおかみ)を
祀っているといいます。

丹塗り矢が流れてきた
鴨川の上流に
貴船神社があることから、

貴船大神を父神とする
考え方もあるといいます。

 




④若宮神社
(わかみや)

本殿裏にある
謎の神社です。

一般参拝客は
観ることも
参拝することもできません。

若宮神を
祀っているといいます。

 

とてもとても気になります!


⑧須波神社
(すわ)

坐摩(いかすり)神
祀っている神社ですが、

 



かつては、
建御名方神(たけみなかた)を祀る
諏訪(すわ)神社だったともいいます。


⑨棚尾神社
(たなお)

9番以降は末社です。

「尾」の字がつく社が

とても多いです。

櫛石窓神(くしいわまど)
豊石窓神(とよいわまど)を
祀っています。

 



窓口の神様として、
神社の入り口などに
よく祀ってあります。

上賀茂神社では
本殿の目の前にありました。

しかし古くは、
経津主神(ふつぬし)を
祭神としていたようです。

香取(かとり)神宮で祀られる
香取大明神のことですね。

剣の神ともされる
武人の神さまです。


⑩川尾神社
(かわお)

御物忌川(みものいみがわ)の

ほとりにあり、
罔象女神(みつはのめ)を
祀っています。



物忌川で、
祭器を雪ぐための
階段でしょうか。



社の隣には、

祭祀場のような
ところも隣にありました。



⑪橋本神社
(はしもと)

祭神は
衣通姫神(そとおりひめ)ですが、
由緒も創建も
不明だといいます。

 

和歌の神様でもあるそうです。

 



ただし
鎌倉時代に書かれた
『徒然草』によると、

橋本神社と岩本神社は、
在原業平(ありわらのなりひら)と
藤原実方(ふじわらのさねかた)に
ゆかりがあるといいます。


⑬山尾神社
(やまお)

左端のほうに
ぼんやり見えている
小さな社が山尾神社です。

 



こちらも新宮とおなじく
門が閉まっていて
参拝できません。

 



大山津見神(おおやまつみ)という
山の神さまを祀っているようです。

 

ここでは

建築の守護になっていますね。


⑭土師尾神社
(はじお)

本殿の神域内にある
小さな社です。
一般参拝はできません。

祭神は
賀茂玉依比古命
(かもたまよりひこ)といい、

賀茂建角身(たけつみ)の
息子だといいます。

玉依彦は、
賀茂県主(かもあがたぬし)氏と
西埿部(にしはにべ)氏の
祖神だといいます。

この西埿部の
「埿(はに)」は
「埴(はに)」であり、

賀茂波爾(かもはに)神社とも
繋がりがあるようです。

この「はに」から、

土師(はにし)となり、

土師(はじ)氏となったようです。

土師氏については、
平野神社ですこし触れました。

神域の内側で
ひっそりと丁寧に
祖神をお祀りしているのでしょうか?


⑮杉尾神社
(すぎお)

こちらも神域内にあり
一般参拝できません。

しかし、
特別参拝に申し込むと
近くまで行くことができました!

林業の神として、
杉尾神を祀るといいますが、
こちらも不明な点が多いようです。


さて、
地図を広域にして、
渉渓園(しょうけいえん)
のほうへ行ってみます。

 




⑤奈良神社
(なら)

ならの小川を
背にしたお社には、

奈良刀自神(ならとじ)が
祀られているといいます。



古代では、
神饌を盛るために
ならの葉を用いたらしく、

食膳の神さまと
されているようです。

社の隣には、
神饌の調理場である
北神饌所(きたしんせんしょ)が

ありました。

 



奈良刀自神は
ここにしか祀られていない
神様だそうです。

一説には、
ならの小川の女神だとも
いうようです。

食材を
清めていたのでしょうか?


⑥賀茂山口神社
(かもやまぐち)

またの名を
澤田(さわだ)社とも
いうようです。



御歳(みとし)神を
祀るといいます。

二葉姫(ふたばひめ)稲荷
麓にある神社です。


⑫岩本神社

川瀬の磐座のうえに
鎮座する神社です。

 



祭神は
底筒男神(そこつつお)

中筒男神(なかつつお)

表筒男神(うわつつお)
 

という

住吉三神です。



歌人の守り神としての
信仰があるといいます。

すごく好きな磐です。

ここも、

徒然草の一節に

でてくる社のようです。



⑯山森神社
(やまもり)

ならの小川沿いにある
小さなお社の神社です。



祭神は、
スサノヲさまと

その妻である
稲田姫(いなだひめ)と、

誓約(うけい)で産まれた
田心姫(たごこりひめ)です。

 



かつては、
約1キロ北西の、
西賀茂山ノ森町に
鎮座していたといいます。

鴨川を越えてきた
神社のようですね。

 

賀茂氏の

勢力拡大によって、

遷座したともいいます。

農神疫神の信仰が
あるそうです。


⑰梶田神社

(かじた)

ならの小川の
南端に鎮座する、


瀬織津姫(せおりつひめ)さまを
祀る神社です。

 

ここは
旧参道の入口らしく
 

祓戸の大神として、
祀られているようです。

 

さて

境内は以上です。
 

どの社も

とても興味深いですね!

次回は、
摂末社・境外編へと

つづきます。
 

 

山背国の賀茂めぐり⑧ へ つづく
 

 

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