山背国の賀茂めぐり⑥ ~上賀茂神社と二葉姫~ | NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

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神社めぐりをしています。
その土地ならではのお話も、
さくっとまとめてます。

上賀茂(かみがも)神社
境内にはまだまだ
見どころがあります。

 



二の鳥居の東側、
楽屋(がくのや)の
横をすぎ



土屋(つちのや)の前を
ならの小川沿いに
くだっていくと、

 



渉渓園(しょうけいえん)
という庭園があります。



こちらにはかつて、
神宮寺とともに
晴池(はれいけ)という
池があったといいます。

しかし
神仏分離によって
寺は廃寺となり、
池は埋め立てられたそうです。

 

それを昭和35年に、
曲水の宴を再興するため、


平安時代風庭園として

作庭されたのが、

渉渓園だそうです。

 



スダジイの巨木が
とても見事です。

園内には、
願い石(陰陽石)という
磐座があり、

 



これは、
晴池の底にあった

といいます。

境内摂社の
賀茂山口(かもやまぐち)神社の
拝殿は
この庭園内にあります。

 



ところが
本殿は小川をはさんだ
片岡山側にあるので、

本殿に近づくには、
ぐるりと
廻らなければなりません。

 



この社は別名を
澤田(さわだ)社とも
いうようです。

祭神は
大歳神(おおとし)
だそうですが、

古くは、
倉稲魂命(くらいなたま)や、
太玉命(ふとたま)、
経津主神(ふつぬし)、

大山積神(おおやまづみ)だった
という説もあるようです。

それにしても、

小鳥のさえずりなど

とても気持ちの良い場所です。



山口というくらいですから、
ここが背後の
片岡(かたおか)山の

入口だったのかもしれません。

賀茂山口神社の裏手には、
山道のように、
二葉姫稲荷(ふたばひめいなり)神社が
続いていました。



こちらは、
上賀茂神社の
摂社でも末社でもない
といいます。

かつての神宮寺の
鎮守社として
創建されたといいます。

しかし
廃寺となったあとは、
この鎮守社だけが
残ったようです。

 



しかし鎮守社が

残ったというよりは、


むしろ

片岡山の鎮守神

というような

雰囲気があります。

 

いくつかの社が、

山際に

ぎゅぎゅっと並んでしました。

 

こちらは

八嶋龍神を祀る祠です。


晴池の中央には
弁天島という小島があり、

そこにあった磐座を、
祀っているようです。



龍が棲むと
いわれていた池だったようですね。

 

そのお隣では、

御蔭(みかげ)龍神を

祀っていました。




八瀬の御蔭山(みかげやま)

関係があるならば、

玉依姫(たまよりひめ)さまの

ことかもしれませんね。

 

ここでも池から出てきた

神石を祀っているといいます。


興味をそそるのは、

このならびのなかに、
天之斑駒(あめのふちこま)神社
があることです。

 



上賀茂神社には
神馬(しんめ)もいるので、
なにかいわくがあるのでしょうか?

そして中央には、
金比羅大権現

(こんぴらだいごんげん)です。



金毘羅さんも
もとをたどれば
インドの海獣マカラであり、


神の乗り物ともいわれ、
広義の龍神です。

神の乗り物という点では、
天之斑駒もまさしく
天照大神の乗る馬ですから、

ここでは、
似たような存在を
祀っているようですね。

そのため、
本殿の横には、
「三●不動明王」の碑が
あるのでしょうか

●は「月」に「豊」
という字です。



ここでは

山からの神水も

湧くようです。

そしてようやく、

そのお隣に、
二葉姫稲荷さまです。



こちらでは、
いったいどんな方が
祀られているのでしょうか?

一説には、
白い着物をまとった

美しい巫女だとか、
 

ウズメ様にも似た存在が

みえたという方も

いらっしゃるようです。

さて、
どうでしょう。

 

姫というからには、

女性なのでしょう。

 

かつての神宮寺は、

上賀茂神社の第一摂社、

片山御子神社の

寺だったといいます。

御子とは、

巫女のことでもあるというので、

 

その巫女が、

ここで山籠もりや

雨乞いの祈祷など

していたのかもしれませんね。

 

この神社の社は、

どうも山肌をくりぬいて

造られているようで、

 

とても

パワフルに感じられます。

 

かくいう、

ぼくもこの場所が、
大好きです。



さらにこのまま、
東側の参道にも
抜けられて、

階段の中腹にも、
磐座が祀られていました。


 

上賀茂神社の参拝なかで、
もっとも
心がピョンピョンしたのが

ここです。

なんて素敵な磐座でしょう。

 

光善稲荷大明神

(こうぜんいなりだいみょうじん)

とあります。

この磐座に

逢いに来たのでは?というほど
悦びを感じてしまいました。



さて次回は、

境内摂末社を
まとめてから、

境外へと

飛び出します。

 

上賀茂神社には、

遠く離れた境外にも

摂末社があるのでした。

 


山背国の賀茂めぐり⑦ へ つづく

 

 

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