ひとよ (一夜)
2019年作品
日活
共感できた作品
私のブログで、夫の事を『モラオ』と、書いている。
(詳細は割愛 お察しください)
私は、この映画で、珍しく、共感し、自分ならどうだろうと
自問自答しながら、見ていた。
母親役に、演技派の田中裕子。
母親がやってしまったことは、おそらく、わざとではない
と、思う、思いたい。
劇中、運転ミスをやらかしてしまうシーンと、
車でひいてしまったあと、夫のそばにいくからだ。
しかし、自分の中の『この人がいなければ』との感情が勝った。
だから救急も呼ばなかった。
偽装することもしなかった。
そして何より、いつか、子供たちが事を起こしてしまうと
恐れたのではないか?
一番怖かったこと。
それを回避する 母親の行動だと思う。
だからと言って、どんな理由があっても、
やってはいけない一線がある。それが理性だ。
と、みろるは、共感してしまった。
*********************
さて、重い作品でした。
キャストは、アカデミー賞クラスの若手がきょうだい役。
松岡茉優が相変わらずうまい。
制作が日活というコテコテの邦画体質。
2組の濡れ場シーンがあり、
サービスシーンがありましたね。
でも 健のは。見たくなかったな。
彼は、アクションで十分です。
茨城県が舞台のようですが、ぜんぜん方言が出てこない。
その分見やすいのですが、ちょっと寂しい気がします。
一般受けはしないと思う作品です。
でも
一定数、
私のような人間には、刺さる映画だったと思う。
ストーリー
この作品は、子供たち、クレジットでは
次男目線で、書かれている。
暴力と酒の父親を、
母親は家業である、自身の運転するタクシーでひいてしまう。
母親は、もう暴力をふるう人はいない
自由になれる、何にでもなれる。
と、後のことは、叔父さん(母親の方)に任せると子供たちに
言い出頭する。
その後、子供たちは、境遇や、家業を引き継いでくれた身内が受けた、他人による暴力、世間様の暴力に合っていた15年。
15年後 母親が帰ってきて、家族の止まった時間が回りだす。
母親が帰ってきて、嬉しい気持ちと、15年間の苦しみが
渦巻く中、兄弟の温度差でかみ合わない。
そこに、新人運転者(このエピソードは割愛)が母親をさらって、海に車ごとだいぶしようとする。
必死に助けようとする、子供たち。
結果助かり、家族のきずなを取り戻したという形でラストでした。
【覚書】
次男 稲村雄二=佐藤健
長男 稲村大樹=鈴木亮平
娘 稲村園子=松岡茉優
母 稲村こはる=田中裕子
父 稲村雄一=井上肇
稲丸タクシー
丸井進=音尾琢真
柴田弓= 筒井真理子
歌川要一= 浅利陽介
牛久真貴=韓英恵
長男の妻 稲村二三子=MEGUMI
友國淳也=大悟
堂下道生=佐々木蔵之介
原作:桑原裕子「ひとよ」
監督:白石和彌
脚本:髙橋泉
配給 日活