一つ前の記事に「ニノちゃん(よにのゴト)」がございます♡
大宮さんの恋物語です。
毎日20時更新予定です。
ではでは・・・どぞ・・・。
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Side.O
部屋の前につくと翔君が。
気を使わせちゃいけないから俺先に入るね・・・と言い。
自分の部屋へするりと入った。
こういうところ。
人間が出来ていると言うかなんというか。
尊敬すべき・・・翔君の気遣いの部分だった。
俺は。
翔君が扉を閉めるのを確認して・・・部屋のチャイムを押した。
押してから思う。
寝てたらどうしよう・・・って///。
でも・・・すぐに。
カチャ
音がして・・・するりと開くドア。
中からニノが。
ひょっこりと・・・斜めに顔を出して。
「ぁ~おかえりぃ///。」
満面の笑みで
俺を迎えてくれた。
瞬間。
こみ上げる何か。
俺を覆っていたいろんなモノが。
溶け落ちる感覚。
おかえり・・・の言葉が。
驚くほど心に刺さり。
なんだろう・・・泣きそうになる。
「ただいま。」
言いながら・・・部屋へと入った。
「早かったね///。」
なんて言いながら・・・小首をかしげるニノ。
シャワーを浴びた後なんだろう。
羽織られたバスローブの胸元の合わせが乱れていて。
白い肌が・・・光っている。
いや確かに。
シャワー先に浴びてて・・・とは言ったけど。
それはヤバイだろ・・・。
俺は無言で。
手を伸ばすとそっと・・・その合わせをきゅっときつめに正し。
うん・・・と言いながら。
先に・・・部屋の奥へと進んだ。
リビングルームで・・・2人で飲み始める。
ニノには部屋備え付けの部屋着に着替えてもらった。
じゃないと・・・俺がなんかやばい///。
って言うか・・・うん。
部屋へニノを呼んだこと・・・間違いだったかも・・・と思う。
でも。
それでも・・・一緒にいたかった。
大阪の夜を・・・二人で過ごしたかったんだ。
ライブの感想を手振り身振りで俺に教えてくれるニノ。
肌がとにかく光っていて。
手でなでたらきゅっきゅって言いそうなくらいツヤツヤだ。
髪はポワポワしていて。
家で見慣れているはずなんだけど。
こう・・・ホテルの部屋で見るとまた格別に。
かわいくてたまらない。
「でね。ここんとこ。おーのさんがね。手をこう・・・ヒラリってやるところ。」
「・・・ぅん・・・。」
ニノは。
さっきから・・・どれほど俺のステージがかっこよかったか・・・を熱弁している///。
ちょっと酔っているのか・・・いつも以上に舌足らずなんだけど。
俺はそんなニノの声を心地よく聞いている。
「足はね。こんな感じだった。」
ふいっと立ち上がったニノが。
舞台でやっていた俺の足技を真似する。
「そうそう。よく覚えてるね。」
「・・・だってここ。すごく印象的だったから。」
「ダンスソロの最後のとこでしょ?」
「そう。すっごくかっこよかったのよ。」
「・・・///そう。」
「でもみんなね。多分足を見てたと思うんだけど。」
「・・・ぅん。」
「僕はあなたの手を見てた。」
「・・・///。」
「ここでのあなたの手・・・ホントしなやかで。キレイだったのよ。」
「・・・そう///。」
「そうよ。こう・・・ね。手をヒラリって。こうやるだけなんだけど。」
「・・・。」
「ここ。ホントかっこよくて・・・。」
「・・・そこ。親指からなんだよ。」
「・・・え?」
「親指をさ。先にひねる感じ。」
「・・・こう?」
「いや・・・内側から。外へ。」
「・・・こう?」
「ん・・・もっとこう・・・手首を中心に振るようにして・・・。」
「・・・こんな感じ?」
「・・・。」
俺は・・・口ではなかなか伝わらないので・・・教えてあげようとして。
立ち上がると・・・ニノの後ろへまわった。
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つづく