僕らの日々 76 | ナツコのブログ

ナツコのブログ

にのちゃんが大好きです。
かわいい大宮さんを愛でております。
大宮さんのお話(腐です///)なども書いております///♪

ヘッダーアイコンはあみんさんよりお借りしております♡

 

 

大宮さんの恋物語です。

 

毎日20時更新予定です。

 

ではでは・・・どぞ・・・。

 

 

*************************

 

Side.O

 

 



「こうだよ。」



・・・と言い。

ひょいっと・・・ニノの細い手首を後ろから持って。

その親指を押しながら・・・ヒラリ・・・と手首を回転させた。



「ぁ・・・できた・・・ぁっ///。」



近い距離で・・・ニノが俺へと振り向いた。

瞬間。



「・・・っ///。」



至近距離に・・・息が止まる。

多分・・少し唇をかすめたニノの頬。

一瞬・・・強張るニノの体。

俺も・・・ニノの手首を握る手に力がこもる。

目の前には艶やかでふっくらしたニノの赤い唇。

数秒・・・見つめ。

でもすぐに。

見すぎだろ///と気づき。

無理やり視線を引きはがした。

けど。

今度は茶色い宝玉のような瞳と視線が合い・・・見つめあう。

ニノに捕らわれた俺。

唇に残る触れた肌の感触。

まるで・・・おもちのようで。

同年代の男性とは思えない・・・そのきめ細かい肌に。

体の奥から・・・熱がこみ上げてくる感じがした。

















「・・・ね・・・ぇ。おーのさん。」

「・・・ん。」



そのままの体勢。

じっと・・・二人見つめ合ったまま。



「映画の中の二人だったらさ。」

「・・・。」

「ここ。多分キス・・・するところ・・・だよね。」

「・・・ん。そう・・・だね。」



映画の中の二人は・・・すでに付き合いも長くなっていて。

だからニノが言うように・・・あの二人なら多分キスする場面だろう。

俺達も・・・リアルで長く恋人同士のフリを続けているから。

互いの体に触れるのは・・・今のようにもうそんなに躊躇ないけど。

キスだけは・・・リアルでも撮影でもまだしていなかった。

いや・・・映画の中の二人はもうとっくにしている関係なんだけど。

あえて演技でそこを見せてはいなかった。

もちろん・・・この先。

キスをする場面はある。


















「僕と。してみる・・・?練習。」

「・・・ぇ・・・。」

「キスの。練習。」

「・・・。」



至近距離でニノの唇から言葉が発せられる。

ふわっと香るアルコールの匂い。

テーブルを改めて見下ろす。

缶ビールの空き缶が・・・転がっている。

思ったよりも・・・酔っているのかもしれない。

目も・・・さっきよりもちょっとトロンとしているような・・・。

・・・。

・・・。

せっかくのお誘いだけど。

なんか・・・うん。

こういうのは。

酔った勢いでとかじゃなくて。

もっとちゃんと。

・・・。

・・・。

いや。

酔った勢いじゃないと。

リアルでキスなんてしてもらえないかもしれない。

だったら・・・チャンスなのか・・・?

妙なジェントルは捨てて。

キス。

しちゃう・・・?

いやいや・・・酔っているなら。

やっぱりそういうのは・・・。


















「フフ・・・はい~時間切れ~。」

「・・・え//。」

「ブブ~!・・・もうキスの時間は終わりですぅ〜。」

「・・・。」


自分の唇の前で。

指で小さな×を作り。

クスクスと。

嬉しそうに体を揺らして笑っているニノ。

一瞬・・・あっけにとられた俺だけど。

そんな・・・楽しそうに笑うニノを見ていたら。

なんか体の力が・・・すっと抜けた。

終わりってなんだよ///って思いつつ。

こんな時でも。

ニノはかわいくて・・・俺の心をぎゅっとつかんで離さない。















至近距離のまま。

くるん・・・と体ごと振り向くと。

俺と向き合うニノ。



「考え過ぎよ・・・おーのさん///。」

「・・・だって・・・///。」

「直感直感。大事でしょ?直感。」

「・・・ん///。」

「フフ・・・でもまあ・・・うん。」

「・・・。」

「練習は必要かもね。撮影ではキスするんだし。」

「・・・ん。」

「ぁ・・・でも僕。この間おーのさんにキスされたよ?ここに。」

「・・・え。」



ここ・・・と言いながら。

自分の額をさすニノ。

え。

・・・///え?

俺・・・した///?





.

 

つづく