大宮さんの恋物語です。
毎日20時更新予定です。
ではでは・・・どぞ・・・。
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Side.N
「・・・ぇ・・・なんで///?。」
「・・・・ぇ。なんでって・・・なんで///?」
「いやタイミング良すぎて///。」
「そうなの///?」
「ぅん///。」
「もしかして・・・。」
「ぅん。そろそろ帰ろうと思って。」
「やっぱり・・・なんかさ。ちょっとそんな予感して。」
「あなたのそういう・・・野性的な勘ってすごいよね///。」
「・・・そう///?」
「そうよ。理屈で説明できない本能的な部分がね。優れてるのよ。あなたって。」
「へぇ・・・俺。そうなのか///。」
「・・・///そうよ。」
僕はあなたのことわかってます・・・的な自分の発言に。
ちょっと恥ずかしくなっちゃったけど。
そんなこと気になってないみたいで。
ドヤ顔のおーのさん。
さらには・・・ひょいっと立って・・・テーブルに置いてあるウーロン茶のグラスを手に取り。
またひょいっと・・・僕の隣に腰かけた。
ライブ終わりで疲れているはずなんだけど。
そんなの感じさせない身軽さで。
って言うか・・・全然まだ・・・余力がありそうで。
ちょっとうらやましい・・・///。
「じゃあ僕・・・帰るから。」
「・・・そっか。」
「・・・ぅん。もう十分おじゃましたし。」
「こっちはさ。多分全然気にしてないと思うけど。」
「ぅん・・・わかってる。でもね。オーラスの打ち上げだから。」
「・・・。」
そう。
オーラスは明日なんだけど。
明日はライブが終わったらおーのさんと櫻井さんは東京に帰るし。
ここのステージも解体作業があるから。
最近はもうずっと・・・最終日の前夜がオーラスの打ち上げになっていて。
それはきっとどこのグループも一緒だったと思う。
「これ。」
「・・・ん?」
「・・・カギ。」
「・・・ぇ・・・///。」
おーのさんから渡されたのは。
・・・カードキー。
多分おーのさんの。
ホテルの部屋の・・・だ///。
ドキン・・・と心臓が跳ね上がる。
「シャワーとか。適当にあびてていいし。」
「・・・。」
「・・・ね。」
「ぁ///・・・部屋。僕別にとってるよ?」
「知ってるよ。でもさ。」
「・・・。」
「俺の部屋。セミスイートだから。広いんだよ。」
「・・・。」
「ベッドも二つあるし。」
「・・・。」
いや僕の部屋にも。
ベッドはあるし・・・。
どう。
返事したらいいのかわからなくて///。
黙ったままの僕に。
部屋番号を教えてくれるおーのさん。
え・・・と。
・・・。
・・・。
どう・・・すべき・・・///?
「ぁ。」
「・・・?」
「眠かったら。先に寝ててもいいからね。」
「・・・ぅ・・・ん・・・。」
「じゃ。」
「・・・。」
僕が持っていた空のグラスの・・・上の部分を上からひょいっと指でつかみ取ると。
すっと立ち上がり・・・向こうへと行ってしまったおーのさん。
その背中を見ながら・・・まだドキドキしていたけど・・・でも。
おーのさんに渡されたカードキーを見ているうちに。
なんだか。
そうすることが自然に思えてきた。
だって東京でも一緒に暮らしてるんだし。
恋人なんだし。
それに・・・これって。
つまり・・・おーのさんは。
この後も僕と一緒にいたいってこと・・・でしょ///?
じゃあ僕は?ってことよ。
僕はどう思ってる?ってこと。
でもそんなの・・・考える間もなく。
当たり前に・・・僕もおーのさんと一緒にいたいって思う。
だってずっと・・・もう満足に話ができてないから。
話したいことがたくさんある。
今日のライブ。
よかったとこ感動したとこ。
客席の盛り上がりや関係者の空気感。
あのおーのさんのダンスの暗転から櫻井さんへスポットが移ったのもすごくよかったし。
ファンサも・・・あれ。
あのトロッコからの指さし。
僕気づいたよ///って言いたい。
なにより。
すごくかっこよかった・・・って。
おーのさんすごく素敵だったよ・・・って。
そう・・・伝えたい///。
だからまだ。
おーのさんと一緒にいたいし。
大阪の夜を一緒に過ごしたい。
短い時間になるだろうけど・・・2人ならきっと。
絶対楽しいに決まってるんだ。
おーのさんの大阪ライブのためストップしていた映画の撮影も。
明後日から・・・また再開される。
だから・・・できるだけ一緒に・・・恋人同士でいた方がいいに決まってるし。
そうだよ。
映画の撮影のためにも・・・一緒にいた方がいいに決まってる。
僕はカードキーをポケットに入れ。
二度ほど・・・上からポンポンと叩くと。
立ち上がり・・・舞台監督さんと櫻井さんを探して挨拶し。
そしてそっと・・・その部屋を出てホテルへと向かった。
これからの二人の時間を思い・・・ちょっとワクワクしながら///。
.
つづく