大宮さんの恋物語です。
毎日20時更新予定です。
ではでは・・・どぞ・・・。
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Side.N
あの。
研修生の頃からは時が流れたことを知り。
その・・・男臭い感じに。
少しだけドキッとした。
今のやりとりで感じた責任感と。
僕への気遣いもそうだけど。
多分・・・今感じたのは色気。
おーのさんって。
時々なんだけど。
なんか・・艶というか。
色気・・・みたいのがあるのよね。
普段あんまりそういうの見せないから。
時々見えると・・・そのギャップがすごくて。
きっと・・・ファンの人はそういうとこも好きなんだろうね。
普段はぴしっとするタイプじゃないから。
余計に・・・ふり幅がある。
なんか・・・ずるい人だよね///・・・って思う。
ドキッとさせられたこと・・・少しだけ悔しく感じる///。
そして・・・次の撮影準備が整って。
そこでの続きの撮影・・・おーのさんの仕事を僕が手伝うってシーンを撮影して。
その中で・・・少しだけ僕が大野さんを見つめて。
ちょっと気になる存在だってことを視線で表し・・・それを上手くカメラさんに収めてもらって。
この場面も難なく撮影が終了。
カメラさんのピント合わせの手法が秀逸で。
おーのさんと二人で感動したりして。
思ったよりもサクサク進む撮影。
次は・・・雨のシーン。
準備がかかるので・・・僕たちはしばらく休憩。
その間に。
おーのさんに取材が入る。
今回の映画のことじゃなくて。
もう撮影済の・・・夏に放送されるスペシャルドラマについての取材だ。
邪魔にならないように・・・と。
端っこの方で。
パイプ椅子に座ったまま・・・取材を受けるおーのさん。
記者の人が・・・何か質問しているんだけど。
答えながら・・・居心地悪そうに座っているおーのさんを見て。
ちょっとだけ・・・笑いそうになる。
ホント・・・あの人は。
自然体と言えばそれまでだけど。
注目されたり中心になることに未だ慣れないみたいで。
さらには・・・難しい質問をされているのか。
いや多分。
あの記者さんが・・・初対面なんだろう。
もしかしたら・・・新人さんかもしれない。
さっきからずっとおーのさんは。
少しだけ眉根を寄せたまましゃべっている。
まあ・・・ね。
スチールカメラは今回の取材にはないから。
笑顔になる必要はないんだけど・・・でも。
そういうもんじゃないし。
さらには。
額に手を当てたり顎に手を当てたりして。
答え?を考えている時間も長い。
このままじゃ・・・時間内に取材が終わらないんじゃない?
多分初対面の記者さん。
おーのさんのこと・・・できればよく思われたい。
だから。
僕は。
おーのさんの方へと移動した。
記者さんには見つからないように。
でも・・・おーのさんからは見えるように。
ぐるっと・・・記者さんの後ろに回り込むと。
おーのさんと目を合わせた。
僕に気づいたおーのさんが。
ん?・・・と言いたげに。
くん・・・と眉毛をあげる。
くるり・・・とまん丸になった目が。
なんか。
無防備な・・・子どもみたいな表情で。
ついさっき。
喉を見せられて色気を感じさせられたのと同じ人とは思えないくらいのギャップで。
なんかもう・・・///。
笑っちゃう///。
僕は。
自分の口の端を・・・指でくいっとあげて。
笑顔を作った。
すると。
自分の笑顔のなさに気づいたのか。
おーのさんが・・・ふっと。
下を向いて。
ふふっと笑った。
え///?ってなった記者さんが。
後ろを向くから。
どーもぉ♪
軽く挨拶をする。
ガタン・・・と。
パイプ椅子を蹴りそうになりながら立ち上がる記者さん///。
そんな驚く///?
.
つづく