一つ前に「僕らの日々」アンケートがございます♡
大宮さんの恋物語です。
毎日20時更新予定です。
ではでは・・・どぞ・・・。
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Side.N
ぁ・・・おつかれさまです///すいません。お仕事中に・・・///
変なこと言う記者さん。
自分だって仕事なのに。
映画の撮影の場所にまで来て取材しているってことに。
罪悪感を持ってるの?
それなら・・・。
い~えぇ・・・スペシャルドラマの取材ですか?
あ・・・そうです///そうなんです
どうなの?おーのさん。役どころ。難しかった?
記者さんの手元のメモ。
チラリと見えたそこに・・・書かれていた質問が見えて。
それを・・・おーのさんに質問してみた。
いや・・・そうでもないよ
役作り的なことってしたの?
ん~・・・いや今回はあんましなかった。主役が俺に近い感じがしたから・・・
へぇ・・・どういうところが?
ん?今回の主役ってさ。俺と同じで・・・
まるで・・・おしゃべりしているかのように。
すら・・・と言葉が出てくるおーのさん。
その・・・おーのさんに。
ボイスレコーダーを・・・くいっと近づける記者さん。
ただただ・・・おーのさんは。
僕を見て。
おしゃべりを続けていた。
そのまま・・・三人でおしゃべりみたいな感じになり。
見どころ的なところを紹介して。
取材は終わる。
僕のマネージャーさんに・・・記者さんが。
二宮さんの存在を・・・今回の記事に書いても大丈夫ですか?なんて聞いてる。
もちろん大丈夫です・・・と答えるマネージャー。
僕は・・・ね。
おーのさんを上手くアシストできてればそれでいいわけで。
っていうか・・・居心地悪そうだったおーのさんの。
力に・・・少しでもなれていればそれでいいし。
ああ・・・こういうところ。
昔と変わらない。
なんとかしてあげたくなる感じ。
相変わらずで。
ちょっと安心する。
どれだけ時が流れても・・・本質的な部分は変わってないような気がして。
あの頃の・・・研修生でいた頃のままのような気がして。
僕が僕のままでいられて。
落ち着く。
「ありがとうニノ。」
「どーいたしまして。」
「・・・。」
「初対面だったんでしょ?今の記者さん。」
「・・・そう。よくわかったね。」
「わかるよ///。」
「なんか・・・あんま慣れてないみたいで。」
「ぁ・・・わかる。そんな感じね。」
「緊張してるんだよすごく。最初噛み噛みだったし。」
「・・・へぇ・・・。」
「そしたらさ・・・その緊張がさ。」
「・・・うつちゃたんでしょ。」
「・・・///そう。」
「・・・おーのさんそういうところあるよね///。」
「そう///あるよな。俺・・・そーいうところ。」
ふっと。
照れくさそうに・・・下を向いて笑うおーのさん。
もう。
何年・・・こういう仕事してきたのよって。
言いそうになる。
記者さんが慣れてない人ならリードしてあげればいいじゃないって思うんだけど。
わかってる。
おーのさんはそういうタイプじゃない。
どちらかというと・・・相手の空気と合わせるタイプ。
どんな色にも染まれる人。
演じる役も・・・シリアスな役も原作ありの漫画キャラクターも忍者だってコメディだってなんだってできる。
でもだからといって・・・自分がないわけではなくて。
根底には・・・誰にも塗りつぶせない自分だけの色を持っている人。
それがしっかりしていてぶれないから。
上から何色を塗られても・・・多分平気なんだと思う。
「お待たせしました!次のシーンお願いします!」
スタッフさんの声がかかる。
その声で・・・僕は。
じゃあね・・・とおーのさんに言って。
次のシーンのスタンバイをし始めた。
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つづく