21:00神保町③ | ナツコのブログ

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大宮さんのラブラブ物語。

 

「あなたが望むなら」の続編です。

 

毎日20時の更新予定です。

 

 

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階段を上がり。

 

3階手前の踊り場に。

 

個展の詳細が書かれていた。

 

作者の人の名前も書いてある。

 

その・・・個人名に記憶はなかったんだけど。

 

でもそこに書かれている絵・・・が。

 

絵・・・がさ。

 

・・・。

 

・・・。

 

俺たちだったんだよね。

 

俺たち五人。

 

ってことはつまり。

 

この個展を開いた人は・・・俺たちのファンで。

 

その人が。

 

個展を開いたって・・・こと・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

階段の壁に段々に飾られた絵を。

 

まん丸の瞳で・・・じっと見つめる智。

 

後ろから登ろうとする俺の前に立ちふさがっているから。

 

俺が登れない。

 

邪魔になっちゃいそうで・・・智を抜けない。

 

右か左・・・どっちかに寄って欲しいんだけど。

 

夢中な智はもう。

 

心が自由になっている。

 

何にもとらわれず・・・絵を見ている。

 

智が見つめる絵を見る。

 

優しい色合い。

 

俺の好きな雨・・・縦スクロールの世界。

 

キレイな青。

 

なんかさ。

 

絵の描き方とかテクニックとか。

 

そういうのって俺はよくわからないんだけど。

 

でもただただ。

 

単純に「好き」だなって思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結構時間をかけて。

 

智は絵をゆっくりと見て。

 

俺はその後ろについて一緒に見て。

 

登りきると。

 

カフェのようなスペースがあって。

 

そこにも・・・壁に絵が飾られていた。

 

それが・・その絵が。

 

 

 

「・・・ぁ・・・。」

 

「ほら。お前だろ?」

 

「・・・ん。」

 

 

 

描かれていたのは・・・俺だった。

 

いや・・・俺なんだけど。

 

俺じゃない・・・って言ってた智の言葉を思い出し。

 

なるほど・・・と。

 

その意味がやっとわかった。

 

っていうか・・・うん。

 

俺なんだけどさ。

 

ただの俺じゃない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは・・・。

 

すごいなって。

 

素直に思った。

 

絵を描く人て・・・ホントすごい。

 

絵とか芸術作品とかって・・・よくわからないけど。

 

同じものを見ても・・・人によって見えるものが違って。

 

それと同じように感じるコトが違って。

 

それを自分の中に引き込んで咀嚼して。

 

自分なりの表現で・・・外へとアウトプットする。

 

アイデアとか想像力とか言ってしまえばそれまでだけど。

 

アウトプットされた作品には・・・それだけじゃないその人の内側・・・つまり「内面」が見えるはずで。

 

だとすると。

 

人として魅力があればあるほど・・・その作品はきっと輝きを放つ。

 

この絵みたいに。

 

・・・。

 

・・・。

 

俺は。

 

絵を見て。

 

そんなこと・・・思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先の方の絵も。

 

どんどん見て行く。

 

五人の絵もあって。

 

これは・・・年末のコンサートの絵。

 

俺はさ。

 

この中にいた当事者だから。

 

この五人がいる風景は・・・俺には見えていないんだけどさ。

 

でも・・・すごくなつかしく感じて。

 

ただじっと見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

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