大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~
そして今。
ICUに。
和と二人きりで・・・いる。
オペは。
成功だった。
よほどのことがない限り。
後遺症も残らないだろうし。
出血などの再発も・・・ないと言い切れる。
無事に終わったのは。
そう。
翔君のおかげだ。
冷静にオペを進めてくれた翔君のおかげだ。
でも実は山場が過ぎた後半・・・翔君が・・・初歩的なミスをして。
一瞬ひやっとして・・・でもすぐに持ち直した・・・けど。
やっぱり翔君も冷静ではいられないんだ・・・と思うと。
俺がしっかりしなくちゃ・・・という思いも強くなる。
それでもやっぱり・・・翔君がいなかったらこのオペは成功していなかったかもしれない。
だって・・・俺は。
まず最初・・・和の体にメスを入れることすらできなかったんだから。
オペしながら・・・だんだん冷静になれたけど・・・でも。
翔君じゃなかったら・・・あのオペは無理だった。
最後の最後まで執刀医を俺に譲らなかった翔君には。
もう・・・感謝しかない。
和のご家族が・・・ついさっきまでここにきていた。
とはいえ・・・ICUには入れずに。
ガラス越しに和を見て・・・そして。
説明をした俺と翔君に。
何度も何度も頭を下げ・・・ありがとうございます・・・と言い。
帰って行った。
今は。
和と二人きり。
静かに・・・ここにいる。
包帯だらけだし。
あちこちチューブにつながれ。
見ているだけで・・・心が痛むけど・・・でも。
そう。
もう・・・大丈夫だから。
和は俺の元へ戻ってきたのだから。
すっと。
手を握る。
フルフル・・・と震える和のまつ毛。
時計を見る。
多分・・・もうすぐ。
相葉先生が教えてくれた・・・和の目覚めの時。
麻酔が切れる時だ。
じっと見つめる。
その瞳があくのを待つ。
目が覚めた時。
必ずそばにいたい。
そう思って。
ずっとずっとここに・・・いる俺。
隣の患者さんのところに。
様子を見に来るナースが。
若干・・・俺を気にしているのがわかったけど・・・でも。
俺にはもう・・・それは気にならなかった。
ただ眼の前の和。
和だけが。
俺の心にいる。
「・・・っ・・・。」
和の唇が。
うっすらと・・・動く。
「和。」
そっと呼ぶ。
ふわっと・・・意外にあっさりと開く瞳。
「・・・和・・・。」
「・・・っ・・・。」
「俺が・・・わかる・・・?」
「・・・。」
ゆっくりと・・・一度まばたきをすると。
握った手を・・・弱弱しく・・・だけど握り返した和。
「・・・ぁ・・・っぉ・・・っ・・・。」
「・・・ああ・・・苦しいよな・・・管・・・取ってやるから。」
全身麻酔から目覚めた和。
状態を確認し・・・問題がないから。
すぐに・・・その喉の管を取った。
っぇ・・・と小さくえづく和。
大丈夫だから・・・とその頬をなでた。
「和。」
「・・・ケ・・・ッホ・・・。」
「・・・和・・・。」
「ん・・・さ・・・とし・・・・。」
「・・・。」
「さと・・・し・・・。」
「・・・っぅ・・・。」
泣けた。
その一言だけで。
泣けた。
大丈夫だって・・・思ってたし。
手術は成功したし。
何の問題もない・・・って。
さっき和のご家族にも言ったのに。
なのに。
その声が聴けて。
和が無事で・・・ほっとして。
安心して。
こらえきれず・・・泣いた。
和。
・・・和。
.
つづく