大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
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Side.N
用事を思いだしたので・・・と。
大野先生にそう言って。
夜勤出勤のために・・・先に家を出た僕。
病院に向かう途中で。
櫻井先生に「話がしたい。」と連絡をすると。
じゃあ食堂で・・・と言われた。
大事な話なので・・・できれば先生の部屋で・・・と言ったんだけど。
部屋の整理整頓をしている最中で。
座るところも足の踏み場もない・・・と言われ。
なんか・・・部屋がどうなってるか想像がついたから。
じゃあ・・・としかたなく食堂で待ち合わせをすることにした。
着替えて・・・食堂に行くと。
櫻井先生が自販機の前で待っていてくれて。
二人で・・・一番端っこ窓のすぐそば。
ちょっと柱で死角になるような場所に移動し正面に座った。
僕の好きな缶コーヒー・・・っていうか・・・櫻井先生も好きみたいなんだけど。
それを買っておいてくれた先生。
ありがとうございます・・・と言いながら缶をあけ・・・一口飲んだ。
もう・・・すっかり外は暗くなり。
食堂は閑散としている。
ここなら・・・誰にも聞かれずに話ができそうだ。
「・・・どう?」
涼しい顔で。
僕に聞く櫻井先生。
いつもの僕なら・・・「何がどう?なんですか・・・。」と。
そう聞くところなんだけど。
そう・・・もう。
そういう駆け引きみたいなの。
止めた。
だって・・・全部。
ばれてるみたいだし。
なんかもう・・・いまさら。
隠すコトなんて・・・何もないような気がした。
「櫻井先生に・・・つきます。」
「・・・。」
にやっと。
僕を見て笑う。
でも・・・それは。
嫌な感じはしなくて・・・バカにされたような感じではなくて。
妙に・・・距離が近づいたような。
そんな・・・感覚になる笑顔だった。
共犯者。
言うならば・・・そんな感覚。
何も・・・悪い事はしていないけど。
「でも・・・1つ条件があります。」
「なに。」
「先生の・・・医者としてのビジョンを教えてください。」
「・・・。」
「もし院長になったら・・・どんな病院にしたいのか。」
「・・・。」
「それを聞いてからじゃないと・・・」
「わかった・・・まあ・・・当然だよな。」
案外あっさりと同意してくれたことに。
ちょっと肩透かしされたような感覚になる。
でも・・・そう。
これは・・・とても大事な事。
もう・・・櫻井先生につく・・・とほぼほぼ決めてはいるけど・・・でも。
やっぱり味方になるならなるなりに・・・見極めたいっていうか。
どういう考えを持っているのか・・・聞きたいし。
それなりにちゃんと・・・応援するに値する人なのか・・・を。
ただただ・・・知りたかった。
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つづく