大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
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Side.N
次の日の午後。
出勤してすぐに櫻井先生の部屋へと向かった。
昨日来た時と変わりないくらいの乱雑さで。
ううん・・・多分昨日の製薬会社からもらったのか。
なんか薬の箱みたいなのが増えていて。
さらには分厚い資料が一緒にあって。
こういうのをすぐに片づけないからこんなことになるんだ・・・と。
言いたかったけど。
今日はその話じゃなかったから。
何も言わずにソファへと座った。
なぜか僕の隣に座る櫻井先生。
って言うか・・・ここしか座るところが空いていない。
僕は・・・腰をずらして櫻井先生と距離をあけた。
「こんなに返事が早いってことは・・・。」
「お察しの通りです。櫻井先生のお話はお断りさせていただきます。」
「・・・。」
あまり驚かない先生。
僕が断わること。
想定内だったんだと知る。
「って事は・・・智君も本気なんだね。」
「・・・。」
「院長になりたいんだね。」
「・・・。」
膝に肘をついて。
俯きながら・・・前髪をかき上げる櫻井先生。
その問いに対する答えは。
ぼくがする事じゃないって・・・そう思って。
返事はしなかった。
「お力になれずすいません。失礼します。」
「待って。」
席を立とうとする僕を。
その声だけで・・・引き止める櫻井先生。
「まだ・・・先の事だけど。」
「・・・。」
「見合いの話が来ている。」
「・・・。」
「メインバンクの頭取の・・・2番目のお嬢さんで。」
「・・・。」
「院長になるには・・・そのお嬢さんとの結婚が条件だ。」
「・・・。」
僕をチラ見する櫻井先生。
政略結婚。
ありそうな話だな・・・って。
そう思った。
現に・・・今の院長の奥さんは・・・政界与党のある政治家のお嬢さんだし。
そのおかげで・・・ここの病院は政界とのつながりが強い。
いいか悪いかは・・・よくわからないけど。
って言うかなんで・・・そんな事櫻井先生が知ってるんだろう。
「どうして・・・。」
「・・・ん?」
「なんで櫻井先生がそんな事知ってるんですか?」
「それは・・・。」
「・・・。」
「企業秘密だよ。」
「出所が曖昧なら・・・あまり信ぴょう性は高くないですね。失礼します。」
「いや・・・ちょ・・・ちょっと待ってよ///。」
「・・・。」
「秘密だよ?リエちゃんから聞いたんだ。」
「・・・リエちゃん?」
「そう。リエちゃん。知らない?」
「看護婦さんですか?」
「いや・・・違う。」
「・・・?」
「院長の秘書。」
「・・・ぇ・・・。」
あの。
眼鏡かけて・・・すごくキレイなんだけど。
僕達にはニコリともしないあの秘書さん。
あの人から・・・聞いたの?
しかもリエちゃん・・・なんて呼んじゃって・・・。
「一緒に飲んだんだよね・・・ちょっと前に。」
「・・・。」
「ぁ・・・もちろん院長も一緒だよ?最初飲んだ時はね。」
「・・・。」
「で・・・帰りに送った時にさ・・・もう一軒行こうよって言って・・・で聞いたんだよその話。」
「・・・。」
「でもこれ・・・内緒だよ?まだトップシークレットだから。」
「・・・。」
「そもそも・・・同じ大学らしいんだよね・・・院長とその銀行の頭取が。」
「・・・。」
「それで・・・まあ・・・そんな話が持ち上がったんだろうね。」
「・・・。」
「これからも・・・リエちゃんからは情報提供してもらえそうなんだ。」
「・・・。」
ここまで来ると。
素直に尊敬する。
櫻井先生の・・・なんて言うんだろう。
リサーチ能力っていうか・・・対人のコミュニケーション能力っていうか。
立派だと思う。
感服する。
・・・でも。
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つづく