大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
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Side.N
その夜遅くに。
大野先生が帰ってきた。
大きな脳外科の手術を終え。
少し疲れた様子の大野先生。
「食事・・・どうしますか?」
「何か・・・ある?」
「鍋作りました。」
「食べたい。」
「すぐ用意します・・・お風呂わいてますから。」
「・・・ありがとう。」
そう言うと。
ふわっと笑って。
バスルームへと向かって行った。
・・・。
・・・。
櫻井先生に言われた言葉が。
まだ頭に残っている。
「それに・・・ニノはさ・・・きっと俺につくと思うよ。」
どうしてあんな言い方をしたのか。
いつものように・・・俺わかってるよ・・・の言い方にしては。
ずいぶんと確信した言い方をしていた。
あいかわらず・・・ひっかかる言い方をする。
やっぱり苦手だな・・・なんて思いながら。
僕は鍋を火にかけた。
「今日のオペ・・・どうでした?」
「うん・・・思ったよりも長引いた。」
「ですよね・・・遅かったから・・・。」
「患者さんの体力があってよかったよ。」
「・・・。」
あっという間に食べ終わり。
疲れたように背もたれにもたれる大野先生。
半乾きの髪が・・・首に張り付いていて。
気怠い雰囲気が・・・いつもと少し違う感じに見える。
次期院長候補。
もし大野先生が院長になったら。
こんな姿・・・もう見られなくなるんだろうな。
って言うか・・ルームシェアの契約満了まであと半年きっている。
ここでの暮らしにも慣れてしまって。
もう・・・居心地がいいから。
なかなか引っ越しとか・・・考えられなくて。
大野先生はそこのとこ・・・どう思ってるんだろう。
何も言われないけど。
「・・・飲みます?」
「・・・いや・・・今日はやめとく・・・酔いそうだ。」
「・・・。」
酔っちゃいけない理由でもあるような口ぶり。
明日は午後からの出勤だから・・・今晩はゆっくりできるのに。
でも・・・うん・・・疲れているんだよねきっと。
今日はもう・・・話すのははやめた方がいいかも。
別に今日じゃなくても・・・いいか。
僕は・・・気だるげな大野先生を見つめながら。
そんな風に思い。
あいた皿を重ねて片づけを始めた。
キッチンで洗い物をしていると。
大野先生が来て僕に言う。
「ニノ。」
「・・・はい。」
「何か・・・話でもあるの?」
「・・・ぇ・・・なんで・・・」
「なんか・・・。」
「・・・。」
「すごい見つめられてる感があるんだけど・・・。」
「・・・。」
「俺の思い過ごし?」
「ぁ・・・いぇ・・・思い過ごし・・・じゃないです。」
「・・・どう・・・したの・・・?」
小さく眉根を寄せて。
大野先生が僕を覗き込む。
キレイにそろえたお皿が・・・大野先生の手の中にある。
それを受け取りながらも。
僕は・・・ちょっと恥ずかしくなった。
そう言えば・・・大野先生の事・・・ずっと見てたかも。
あまりにも考えすぎて・・・うん・・・多分見すぎてた。
照れくさくて顔を背けながら言った。
「たいしたことじゃ・・・」
「誰かにまた・・・。」
「・・・ぇ。」
「その・・・付きまとわれてる・・・とか・・・?」
「・・・あ・・・いえ・・・違います。そうじゃないです。」
「・・・そう・・・なら・・・よかった。」
ほっとして顔が緩む大野先生。
何の事を言ってるのか一瞬でわかった。
多分あのストーカーの事を思いだしたんだと思う。
心配させちゃった。
僕がはっきりしないからだ。
って言うか・・・うん。
付きまとわれている・・・と言えば。
ある意味そうかもしれないんだけど。
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つづく