大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~
次の役員会議で次期院長の事は正式に発表する・・・と言う院長。
改めて優君と翔君と俺を・・・次期院長候補として紹介する・・・と言った。
実際に自分が退くのはまだ先だけど。
早めに後継者を決めておきたい・・・と言う。
院長だって・・・それなりに俺達を見て。
そして・・・判断するんだろう。
だからこそ・・・こうして発表をするんだろうから。
俺達の力量と器。
そして向上心・・・カリスマ性・・・人を引き付ける力。
そういうの・・・しっかりと見るつもりなんだろう。
じゃあ・・・と言って院長が部屋を出て行った。
残された三人が・・・少しきまずい雰囲気になる。
最初に口火を切ったのは・・・優君だった。
「智。翔。」
いきなり・・・そう言う優君。
昔からそう呼ばれていたけど・・・でも。
院長に呼び捨てされるのとは違う雰囲気をその声の中に感じる。
俺の方が上。
まるで・・・そう言っているように聞こえる。
「俺達はライバルってこと・・・だな。」
「ライバルって・・・優君・・・。」
翔君が困った様な声を出して言う。
「そうだろ?1つしかないイスを三人で争うんだから。」
「いやだからさ・・・争うって言葉がおかしい・・・」
「きれいごとじゃないから・・・これは。」
翔君の言葉をさえぎって優君が断言する。
こんなに・・・冷たい人だったっけ。
「智は俺の足を引っ張るつもりだろうけど・・・。」
「優君!」
声を荒げたのは。
翔君だった。
「昨夜の事なら・・・智君はそんなつもりで言ったんじゃないよ。」
「つもりはどうでもいいんだよ。結果がすべてだから。」
「・・・。」
結果がすべて。
わかるけど・・・あまり好きな言葉ではない。
「俺は院長になるつもりでいる。」
ハッキリと。
俺と翔君に言う優君。
「翔よりも智よりも・・・その思いは強いと思ってるから。」
そう言うと。
立ち上がり・・・部屋から出て行った。
俺と翔君・・・二人同時にため息をつく。
「優君って・・・こんなだったっけ・・・翔君。」
「う~ん・・・ここまでではなかったと思うんだけど・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「なんで・・・さ。」
「ん?」
「・・・優君は内科医になったの?」
「さぁ・・・知らない。」
翔君も知らないのか。
別に知ったからってどう・・・とはならないけど。
でも。
少し不思議に思っていた。
「変な事にさ・・・巻き込まれないといいね。」
翔君が言う。
それは俺も思う。
本来は医者である俺達三人。
あまりそれ以外のところで・・・・頭を悩ませたくはない。
それは翔君と考えが一致しそうだ。
俺と翔君は・・・小さくため息をついて。
そして・・・一緒に院長室を出た。
窓の少ない廊下を歩きながら思う。
俺は本当に院長になりたいのか?ということ。
人事に口出ししたい・・・というのも結局はニノの事が関係しているし。
理想の医者としてのビジョンはあるけど・・・それは院長にならなくてもできるだろうし。
でも・・・うん。
男として。
あんな風に優君に言われたら・・・あっさりと引く気にもならず。
闘争心とまではいかないけど・・・優君には負けたくない・・・という気持ちも沸き起こる。
じゃあ翔君にはいいのか・・・って。
そうなるけど・・・でも。
・・・。
・・・。
ニノ。
不意に思いうかぶ愛おしい人の面影。
翔君がもし院長になったら・・・それこそニノを早速脳外科に・・・なんて。
言われるかもしれない。
やっぱり。
人事を扱える・・・と言う意味では。
院長になること・・・譲れないような気がする。
翔君を見ても・・・何を考えているのかはわからなかったけど。
でも。
ずっと前から不安に思っていた・・・院長のイス争いが。
とうとう始まってしまったか・・・と。
そんな思いでいっぱいだった。
自分だけの力では・・・どうにもできない大きな力が働き始める。
そう・・・感じていた。
.
.
つづく