大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
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Side.O
夜勤明けの朝。
外来が始まり・・・なんとなく院内がにぎやかになってくる。
勤務はもうとっくに終わっている時間なんだけど。
俺は院長に呼ばれていた。
昨夜の・・・急性虫垂炎の患者の件で詳細を直接聞きたいと言われている。
話が終わるのを待ってます・・・と言うニノを。
いいから・・・と言って先に帰した。
映画は行かれそうになくて。
ニノは誰かナースにチケットあげてきます・・・と言っていた。
院長との約束の時間にはまだ早い。
俺は。
医局へと向かった。
好みのコーヒーを買おうと入り口の自販機の前に立つと。
医局の中から声が聞こえる。
たくさんの医者の声に混ざって。
ひときわ大きく聞こえる声。
多分・・・電話。
聞き覚えのある優しい声・・・明るい笑い声。
野球の話をしている。
普通の日常会話だ・・・けど。
それにしても筒抜けだな・・・と。
俺は自販機に小銭を入れ・・・コーヒーを買った。
ゴトン・・・という缶の落ちる音で。
医局内が一瞬静かになり・・・そこから声が小声になる。
気配を探られているのがわかって。
自ら自販機の影から顔を出した。
ほぼ全員の視線がこっちに注がれている。
俺を見て。
おはようございます・・・と言う数人の医者。
その中にまざって。
受話器を耳にあてたまま俺を見てニコっと笑うのは。
そう。
やっぱり相葉先生だった。
電話で話をしながら。
開いている方の手をブルンブルン回して。
俺に何かを伝えようとしている。
全然・・・わからないんだけど///。
とにかく俺に用事があるのはわかったから。
近づいて電話が終わるのを待った。
すぐに電話を切り。
俺に話かける相葉先生。
「おはようございます!」
「おはよう。」
「あの自販機・・・なんとかなんないんですかね。こっちから見えないのは問題ですよ。」
「まぁね。」
「まあ・・・聞かれて困ることなんてないですけど。」
そう言いながら相葉先生は。
パックの牛乳の縁を三角にあけて。
直接口を付けて器用に飲み始めた。
「俺・・・今日すぐ手術なんです。」
「早いね。」
「はい・・・患者さんの希望で。」
「・・・へぇ・・・。」
「って言うか患者さんの家族の希望かな。」
「・・・。」
「できれば午前中にオペを終えて欲しいって。」
「・・・。」
「おうちが飲食店の自営業らしくて・・・だから・・・。」
「そっか。」
患者さんはイロイロと事情を抱えている。
病気やケガは・・・たいていは突発的で。
だから日常で予定していた事とか仕事とか。
それを変更とか中止とかにする必要がでてくる。
それは・・・本人はもちろんそのご家族もそうなるから。
だから・・・できる限りは手術などの日程や時間・・・退院の日や時間などは。
患者さんの意向を聞くようにしている。
命が一番大事なのは当たり前なんだけど。
日常の生活も大事な事に変わりはない。
それにしても・・ずいぶんと早い時間からの手術だ。
「昨夜・・・翔ちゃんと手術したらしいですね。」
「ぇ・・・もう知ってるの?」
「はい・・・昨夜遅くにうちに来て・・・。」
「へぇ・・・。」
正直・・・ちょっと驚いている。
仲がいいとは思っていたけど。
まさか・・・それほどとは。
「やっぱり智君すげぇよって言ってました。」
「ぁ///そう。」
「翔ちゃん・・・自分で買って来たビールガンガン飲んで・・・めっちゃテンション高くなってて・・・。」
「・・・。」
「つまみの赤貝食べながらオペの最初から最後まで全部説明してくれて・・・。」
「・・・。」
「大野先生がどんだけすごいかって・・・延々しゃべってましたよ。」
「そう・・・なんだ///。」
「おかげで今日俺寝不足で・・・。」
「///。」
「でもまあ・・・嬉しかったみたいだし・・・大野先生と一緒にオペできて。」
「・・・嬉しかった?」
「そう。だっていつも言ってたし。智君とオペやってみたいって。」
「・・・。」
それは。
嬉しいな・・・と素直に思う。
俺からしたら・・・翔君は脳外科のスペシャリストで。
昨夜・・・助手で入ってもらったけど。
驚くほどスムーズにオペができて。
その臨機応変な態度に感服したくらいだったから。
だから・・・うん。
素直に嬉しい。
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つづく