大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~
Side.O
夜勤の夜が明け始めた。
夜遅くに降った雪のせいで交通事故が多発し。
けっこうな数の患者が運ばれてきて忙しい夜だったけど。
幸い重体患者はいなかったし。
患者をたらい回しにする事もなく。
要請はすべて受け入れることができた。
まだ・・・早朝の誰もいない医局。
そこで俺は今度行われる脳外科の手術の勉強をしていた。
救急の方は落ち着いたので行ってきてください・・・とニノに言われ。
予習の時間をもらっていた。
けっこう複雑な手術。
こうして予習の時間がとれるのは正直助かる。
ニノの心遣いをありがたく思っていた。
一通り脳内でシミュレーションをして。
ふっと医局入り口に目をやる。
大きな自販機でちょうど入り口が見えない。
あいかわらずここは・・・誰か入ってきてもわからなくて。
盗み聞きとかされてしまうだろうし。
なんとかあの自販機・・・移動させられないのかな・・・なんて。
そんな事・・・思いながらぼんやりとしていた。
今日は。
夜勤が終わったらニノと買い物に行くことになっていた。
寝室に置く棚が欲しくて。
ニノに相談したら。
少し離れたところに大きな家具センターができたらしくて。
そこに行ってみたい・・・と言うから。
じゃあ一緒に行こうか・・・と約束をして。
二人で出かけることにした。
そのつもりで・・・だから俺は車で来ているし。
もしニノが望むなら・・・少し遠出をしてもいい。
二人でドライブ・・・とか。
今までもあったし。
それは・・・すごく楽しくて。
だから・・・そんな事ができる事。
楽しみにしていた。
夜が明け。
医局に医者が続々と到着してくる。
おはようございます・・・と口々に言い。
今日の予定が白板に書かれて行く。
・・・と。
院内ピッチがなり・・・見ると翔君からだった。
話がある・・・と切り出され。
翔君の部屋へと呼ばれる。
ちなみに翔君と優君は・・・年齢的には異例だけど院内に個室をそれぞれ持っている。
あの・・・院長室と同じ階に・・・だ。
俺は・・・俺も部屋を持つように・・・と院長に言われたんだけど。
居場所なら医局があるし救急に配属されたのでそんなに必要はないと思い。
辞退していた。
俺は今でもこれで満足している。
医局で他の医者たちとコミュニケーションをとることで。
救急での医療が上手く行っていることもあるし。
俺の年齢で役員でもないのに個室はちょっと気後れするし。
だから俺はこれでよしとしていた。
ただ。
・・・。
・・・。
ニノと例えば二人きりになれる場がなくて。
それは・・ちょっと・・・うん。
残念には思っているけど。
じゃあ二人っきりで何をするんだ・・・と言われれば。
何もすることはないし・・・って言うかできないし。
家に帰れば二人っきりなんだから・・・だから。
うん。
俺は不満はなかった。
「ニノ?」
『はい。』
「ちょっとさ・・・翔君のとこに行ってくるから。」
『櫻井先生のとこですか?』
「そう。」
『・・・わかりました。』
「何か緊急の事があったらピッチに連絡して。」
『・・・はい。』
そう言って電話を切ったけど。
あきらかに・・・声のトーンが低くて。
俺が翔君に呼ばれた事を・・・ヨシと思っていないみたいだった。
もう。
なんだろ。
かわいいなって思う。
思った事が電話でも伝わってくるなんて。
どれだけなんだろう・・・と思った。
あれから。
あの日・・・俺のオペを翔君が見てから。
すぐ次の日に・・・翔君が救急に差し入れを持ってきてくれたんだ。
オペを見せてくれたお礼・・・なんて言って持ってきてくれたんだけど。
それがまた・・・さ。
なんでこうも上手く行かないのかって言うくらい。
ダメ・・・だったんだよね。
俺は。
翔君の部屋に向かいながらあの日の事を思い出していた。
.
つづく