大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
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優しい大野先生。
僕はそんな大野先生を人としても医者としても尊敬している。
もし本当に三人の誰かが次期院長になるのなら。
半年前にやって来た須山先生の事は・・・よくは知らないけど。
ちょっと前にやってきた櫻井先生よりは・・・大野先生の方が全然院長としての資質があると思っている。
だって・・・遊び人っぽい櫻井先生。
僕は・・・合コン好きの軽くてちゃらい医者を想像してしまい。
それって・・・僕の苦手なタイプだから。
だから・・・例え噂だとしても・・あんまりいい印象はない。
できれば関わり合いにはなりたくないなって思う。
って言うか・・・ちゃんと自分の目で見て判断しなくちゃだけど。
でも・・・火の無いところに煙は立たないし・・・なんて。
まあでも・・・病棟の先生だから・・・多分接点はないだろうし・・・。
「お待たせ。」
大野先生が・・・やってきた。
お盆の上にはフレンチトースト。
そう言えば大野先生はフレンチトーストをよく食べている。
実は大野先生は甘いものが好きだ。
それは・・・一緒に暮してわかったことだけど。
特にここのフレンチトーストは大好きみたいで。
こうしてよく食べている。
僕はどちらかというとせんべいとかしょっぱい物が好きなんだけど。
大野先生が好んで食べているフレンチトーストを。
いつか食べてみよう・・・と思っている。
「それ・・・好きですよね。」
「ぅん。」
「それだけで足りますか?」
「これけっこうボリュームあるんだよ。」
「へぇ・・・。」
「ほら・・・持ってごらん。」
「・・・わ・・・おもっ///。」
「ね・・・。」
そう言いながら僕からお皿を受け取ると。
慣れた手つきでナイフとフォークを操る。
適度な大きさに切ったパンを口に運ぶその所作も美しくて。
この人は何でも美しいんだな・・・と。
そんな事・・・思った。
初めて大野先生の手術を見た時の衝撃を思い出す。
とにかくキレイで・・・丁寧で。
多分指がキレイだから・・・だと思うんだけど。
す・・っとメスをその皮膚にいれる仕草とか。
本当に美しくて・・・惚れ惚れするんだ。
あんなにキレイにメスを使う人・・・僕はきっと初めて見たと思う。
「夕飯・・・何買おうか。」
「寒いから・・・ナベにします?」
「いいね。」
夜勤明けの昼前。
本当なら眠くてしょうがない時間なんだけど。
今日はちょっとだけ交代で仮眠ができていたから。
いつもよりは眠くはなかった。
天井から吊るされているテレビからは・・・向こう1週間の天気予報が伝えられている。
頬杖をついて見上げたまま・・・ぼそっとつぶやいた。
「明日・・・天気悪いみたいです。」
「そう。」
「帰ったら仮眠の前に・・・」
「洗濯だな。」
「ですね。」
まるで二人だけでいるような空間。
言葉のやりとりが心地よい。
食堂にいる事を忘れそうな・・・そんな雰囲気。
そんな・・・柔らかい空気に包まれて。
僕は。
大野先生が食べ終わるのを。
ただ・・・のんびりと待っていた。
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つづく