渡部豪太さん演じるイケメン飯尾連龍は遠州忩劇を引き起こし今川家崩壊に導いた人物 | ナツレのツレヅレなる何か

渡部豪太さん演じるイケメン飯尾連龍は遠州忩劇を引き起こし今川家崩壊に導いた人物

『どうする家康』第10回「側室をどうする!」で~

冒頭いきなり「あら?新しいイケメン武将登場したー」と思ったら~次に出てきたときには成敗されちゃった、俳優の渡部豪太さんが演じられていた飯尾連龍(いのおつらたつ)をカキカキ。

お話の中では、お田鶴の方(おたづのかた)の夫役というだけのチョイ役なカンジでした~。

うーんイケメンの無駄遣い。こういう贅沢ができるのはサスガ大河だなぁと変な感心の仕方をいたしました。

(この回おなじく側室候補だけで登場の清水あいりさんが本人そのまま「あいりのムダ使い」って登場の仕方していたケド・・・)

 

飯尾連龍 INOU,tsuratatsu

飯尾連龍(いのうつらたつ) 致実(のりざね)、善四郎、豊前守、

岡崎城代を勤めた今川氏重臣・飯尾乗連(いのおのりつら)の子とされる。乗連の嫡男元連の跡を継いだ。

浜松引間(ひくま)城主で「引馬領」領主。室はお田鶴の方

永禄6年(1563)までに家督相続した模様だが、同年12月に今川氏真へ謀反し頭陀寺(ずだいじ)城へ籠城。12月20日、飯田口にて今川軍と交戦した。

永禄7年(1564)4月8日、松平家康と対面。鷲津本興寺へ松平軍を引き入れたとみられる(今川氏真文書)。しかし、同年10月頃には劣勢となり、12月2日、籠城した頭陀寺(ずだいじ)城の破却をもって今川氏真と関係の修復をした。

永禄8年(1565)12月3日、松平家康へ再び通じた事が発覚。同20日、駿府の今川館へ呼び寄せられ謀殺された(家忠日記増補追加・武徳編年集成・浜松御在城記)。

室のお田鶴の方は、その際に共に戦った(駿府小路の戦い)とも、その後は、おんな城主として引間城を率いたとも伝わる。

 

■遠州忩劇の引き金を引いた人物

飯尾連龍の父、乗連は、遠州引馬城主で、浜松庄(はままつのしょう)を中心に頭陀寺(ずだいじ)城など周辺地域を支配していました。彼は『引馬領』と呼ばれる地域の領主であり、今川家の重鎮でした。しかし、家督を継いだ連龍は、今川氏真を見限り叛乱を起こしました。これがきっかけに、遠江の国人たちが一斉に反旗を翻し、『遠州忩劇(えんしゅうそうげき)』という混乱状態を引き起こしました。彼は遠州の歴史において重大な役割を演じた人物と言えます。

謀反の原因は、飯尾氏が長年押領していた大塚郷を、今川氏真が軍功のあった岩瀬氏に勝手に引き渡した為といわれます(『甲陽軍鑑』)。または、家康による調略によるものとの説もあります(『改正三河後風土記』、『浜松御在城記』、『家忠日記増補』)。

前年に三州急用という三河攻めのための臨時課税をしながら、氏真はその宣言を実行せずに、相模の北条氏救援を優先したことも一因とされます。

 

(私見になりますが)飯尾氏の後継者は嫡男の元連である筈ですが、連龍が家督となった経緯が不明です。そのため、連龍が飯尾氏を継ぐ際に、今川氏と軋轢(あつれき)があった可能性が考えられます。父の乗連は有名な山科言継とも通じるほどの大物でしたが、連龍は嫡男でなかった為に軽んじられ、相続にあたり今川氏からの介入を招いたのではないでしょうか。大塚郷を牧野氏に渡すなどの行動がその一例ととらえられます。

 

ともかく、この飯尾連龍の決起により、永禄6年から7年(1563年から1564年)にかけて、今川氏真が派遣した討伐軍との戦になりました。劣勢ながら、討伐軍の将の新野左馬助(にいのさまのすけ)や中野信濃守らを打ち取るという大打撃を与えました。この時の様子を改正三河後風土記は、飯尾豊前守は古つわものとして名が知られており、少しも恐れず防戦したと記しています。

※もっともこの豊前守は父親の飯尾乗連のことを指していると思われますが。

 

今川氏真は飯尾連龍を軽んじた結果、三河だけでなく遠江まで錯乱状態にしてしまい、統治能力の欠如を露呈しました。しかし、飯尾連龍自身も単独で自立するだけの力はなく、頼みの三河松平家康もいわゆる三河一向一揆に忙殺され協力が得られなかったことから、今川氏と和解し帰順することになりました。

しかし、これは今川氏真による策略で、結局は駿府へ呼び出されて飯尾連龍は謀殺されてしまうのです。

 

これで遠州忩劇という混乱を一旦収めた今川氏真でしたが、衰退の流れを止めることはできませんでした。

この一連の争いは双方に何の利益ももたらさず、最後には悲劇的な結末を迎えました。

 

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