基軸の設定ができたら展開していく。
ソフトからハードまで横断的にまち全体を考えるべき必要性がここにある。
ありがちなのがプロモーションで終わってしまうことや、
自治体の刊行物にひたすらロゴを入れていくパターンである。
間違いではないが、それは全体のほんの一部にしか過ぎない。
大事なことはプロモーションだけではなく、無論ロゴだけではない。
市民にとって企業にとって基軸がどう拠り所になれるかどうかである。
拠り所になれなければ、そもそも基軸とは言えない。
ここではトコナツが関連した「島田市緑茶化計画」の大まかな展開を見てみたい。
戦略とは多少づれているが、修正しながら下記の内容で進んでいる。
プロモーションだけで続けられるほどのコンテンツ(中身)はないと判断し、
基軸に沿ったコンテンツをソフト、ハードともに整備しながら進んでいるのが大きなポイントである。
1.市内の意識づけ
2.イベントとプロモーション
3.商品づくりとプロモーション
4.販売拠点の整備とプロモーション
5.都市計画
島田市緑茶化計画では「自信と誇りで稼ぐ」と打ち出している。
うまく行っている点もあれば、うまく行っていない点もある。
そしてこれはあくまでも島田市のケースであり、他のまちでは他のまちのやり方が存在する。
(1)メッセージとロゴの発表 2015年10月(市内/意識づけ)
市役所前ポストの緑茶化
プロモーショングッズ
(2)島田金谷IC周辺賑わい・交流拠点 基本構想 2016年3月(市外/都市計画)
(3)蓬莱橋緑茶化ライトアップ 2016年4-5月(市外/集客イベント)
(4)コンセプトブック 2017年3月(市内/意識づけ)
(5)プロモーションティーSHIMADA Green Ci-Tea JAPAN 2017年3月(市外/商品作り)
(6)島田市緑茶化計画SHOP & TEA at 渋谷ロフト 2017年3月(市外/商品作り・販売拠点整備)
(7)島田金谷IC周辺賑わい・交流拠点 基本計画 2017年3月(市外/都市計画)
(8)島田市緑茶化計画 小学校授業(市内/意識づけ)
(9)島田市緑茶化計画 茶カフェ at 駿河湾沼津SA 2017年8-9月(市外/商品作り・販売拠点整備)
(10)蓬莱橋897.4茶屋 2018年3月(市外/販売拠点整備)
(11)プロモーションティーSHIMADA Green Ci-Tea JAPAN VOL.2 2018年3月(市外/商品作り)
(12)島田金谷IC周辺賑わい・交流拠点 実施計画/基本設計 2018年3月(市外/都市計画)
(13)島田DEいっぷく 2019年3月(市内・市外/集客イベント)
(14)島田金谷IC周辺賑わい・交流拠点 実施設計 2019年春(市外/都市計画)
一つ一つ紐解くと長くなってしまうのでここでは控えるが、
大きな都市計画や販売拠点作り、サービスや商品作りを同時並行で行い、
かつそれぞれを繋げながら補完関係に位置させる。
(最初の戦略では掲げたが、結果論としていくつかの偶然が重なって関わることとなった事業も存在する)
いかに多くの市民や企業を巻き込み、利益を出すことで次に繋げていくかが、
続いていく最大のポイントであると考える。
トコナツが直接関わったプロジェクトではないが、島田市とウェルシア薬局と横浜薬科大学が組み、原材料にKAWANE抹茶株式会社のてん茶を使用して商品化したGREENTEAソフトクリームやアイスクリーム、続けて販売されたチョコレートやパウンドケーキは今や日本中のウェルシア薬局で島田市緑茶化計画のロゴと共に売られている。
通常のシティブランディングの枠を大きく越えて展開している。
また今年度から中学美術の副本として配本されている「レタリング字典」(秀学社)にも島田市緑茶化計画のロゴが掲出された。
一方でまだやり切れていない点も多くある。
市役所ベースで進んでいるが、市民向け/市内向けの企画の不足、
茶業者以外の企業の巻き込み、
海外事業の遅れ、などがあり、それらは今後強化していかなければならない点だ。
(其の四に続く)
★トコナツ歩兵団公式HP http://www.tokonatsu.net/
★トコナツ歩兵団公式FB https://www.facebook.com/tokonatsh/
★少女と少年のひと夏のキセキの物語
トコナツ歩兵団団長・渡部祐介
初小説「夏空ブランコ」amazonにて発売中






