ラーメン二郎神田神保町店に行きました。
5月半ばのことです。
到着時の並びは15名くらい。神保町店は5名1ロット計10席なので3〜4ロット後に食べられる順番になります・・・となると、ざっと45分くらいの待ち時間だな。とアタマの中ではじき出しました。
スマートフォンに記憶させている音楽を聴きながらボーッと20分くらい過ごしたところでお店から出て来られた親愛なる麺打ちの助手さんに誘われて店頭のネクストバッターズサークル的なスペースに移動します。
麺量の確認ではしばらくぶりのデフォルト量の小ラーメンであることを申告。
いつも少なめにしていましたが実際少なめになっていないのでは無いか?という疑問が何となくボンヤリもアタマの中にあるのと、朝から何も食べていなかった事もあって皆さんと同じ通常量でキメてみたいと考えた次第です。
麺打ちの助手さんも麺量を減らさない事に何となく嬉しそうな表情をされていたので、しっかり師匠の想いが受け継がれているのだと思いました。
麺量も告げたし再びの待機時間を過ごして行きましょう。
建物横の郵便受けも二郎カラーなのが良い感じです。
店名には「神」の字が2つも入っているのと本店がある「田・町」も入っているし、「ラーメン二郎(6文字)」と「神田神保町店(6文字)」とフォントのバランスも良いしコレは素晴らしい店名だなぁ。
そんな事を考えながら店頭でヒマな時間を楽しんでいたら、前々ロットのお客さんがパラパラと退店して来ました。
食べ終わって満足げな表情をしている全員を見届けた後に順番に入店。若干苦しそうな表情をしていたお客さんも何人かいたな・・・。
券売機で小ラーメン・(塩蔵)千切生姜・うずら玉子(5コ)の3枚の食券を購入して隣にある給水機でコップに水を汲んでからカウンターに座ります。
厨房の中には店主さんと麺打ちの助手さんの息のあったコンビネーションがいつもの通り繰り広げられていました。
普段なら少しだけ雑談をするのですが、マスクを着用しているとはいえ余計な会話は慎むのがコロナ禍の常識という事なので、ジーッと熱い視線を送ることに専念しておきます。
熱視線をずっと受ける事にもおそらく慣れているであろう店主さんは黙々と調理を進めて行って、少し曲げた平ザルで麺上げをしてトッピングを経て僕のラーメンが配膳されました。
小ラーメン(麺固め)750円+ニンニク少し+野菜+塩蔵生姜100円+うずら玉子100円です。
麺を減らさないばかりか、つい空腹の勢いに乗って野菜まで増量してしまいました。
サイドビューでは野菜の盛り上がり方も立派ですが、本来カウンターと平行に寝ているハズの豚の角度がちょっと斜めになっているのがポイントです。
神保町店は麺の上に豚を載せてから野菜を盛り付けるという工程になるのですが、豚に水平以上の角度が付いているという事は麺の表層が水平では無くて盛り上がっている(山形状になっている)という事で・・・。
空腹で「スゴく食べられるぞ」という勢いが視覚から入ってくる情報だけで若干満たされつつある感覚に驚きを隠す事が出来ないまま丼のフチに注目して行きましょう。
ニンニクはリクエスト通りに少しだけ。若干怯んでいた気持ちと食欲が再び盛り上がって参りました。
スープは豚ダシと旨味がしっかりと出ている非乳化スープでコレはきっとスゴく良い状態になっているなぁ。
レンゲの持参はナイス判断。自画自賛。
適当に韻を踏んだところで豚を引っ張り出してみます。
軽く野菜の山の下から手前に引っ張り出す程度のチカラを加えたぐらいなのですが、身が分解してしまいそうなくらい柔らかい肉質で毎度の事ながらとても嬉しくなります。
大きさも厚みも脂身の入り方も全て上質、ハイクオリティ。
このまま天地返しするのですが、せっかくなので引っ張り出した豚をひと噛りして、残りを塩蔵生姜の小皿に移動させてみます。
それから右手に持ったプラスチック製の箸の先端を丼のフチから底に向かってスイッと壁面に沿って滑り込ませて行きます。
と同時に左手のレンゲも駆使しながら麺を底から真上に持ってくるように反転させて天地返し完了。
このフレーク状に粉砕された唐辛子が神保町では個人的に欠かせないアイテムになっています。
半分くらいになった麺の上にスプーン1杯強のフレーク唐辛子をハラハラと落として再び極上の麺と対峙。
ここからはブーストがかかった状態となって、更にペースを上げて麺を啜り続けます。
時折うずら玉子や塩蔵生姜を箸休めに挟みつつズバズバと勢いを落とさずに麺と向き合ってやがて完食となりました。
朝から何も食べていなければ麺量減らさないでもイケるな・・・。でもこの膨満感は午後からの行動を少しだけ妨げることにもなりそうな気が・・・なんて事を満腹状態で考えつつ、食べ終わった丼や小鉢類をカウンター上部に片付けます。
ご馳走さまでした。と店主さんと助手さんにマスク越しに言うと、店主さんからいつもの如く「お、足りた?」との質問が。
ここで「ちょっと少なかった」等の否定のニュアンスを例え冗談でも伝えてしまうと、次回訪問時の麺量(店主さんのさじ加減)について要らぬ緊張を強いられることになるので、満面の笑顔で「十分お腹いっぱいになりました」と教科書通りの解答を行いました。
「おぉそうか。それは良かった」と店主さんも返してくれましたが、良く考えると次回訪問時にはこのやり取りは全てリセットされていて、また麺量について緊張感を持って向き合う事が出来るのかも知れません。
とにかくこれだけ旨いラーメンをお腹いっぱいになり過ぎるくらいまで食べて1000円でお釣りがくるなんて素晴らし過ぎます。
店主さん、助手さん。旨いラーメンをご馳走さまでした。
ちなみに唐突過ぎるくらいに載せてしまった上の2枚の写真は、同じ日の夕方の雨上がりに浅草橋付近で偶然撮れた虹なのですが、わずかに2重になっているのが分かりますでしょうか・・・・。