ラーメン二郎三田本店に行きました。
5月の土曜日の朝のことです。
何度か書いていますが緊急事態宣言下のマイルールとして「東京から仕事以外で越境しない」「休日は公共交通機関を利用しない」という事に決めています。
よって休日である土日祝日は自転車で移動することになるのですが、天気に思いっきり左右されてしまうので今まで以上に天気予報に敏感になりました。ウェザーニュースアプリにお世話になっています。
土日に雨予報だと何処にも自転車で出かけられないのでホントに信じられないくらい気分が落ち込むのですが、そんな状態でよく梅雨時期を乗り切ったよなと今更ながら思います。
秋の長雨の頃に緊急事態宣言がまだ明けてなかったら・・・なんてあまり考えたくはありませんが、割と現実路線だったりするのかも。
みんながそれぞれやってきた結果がこの状況を作っているので、まぁしょうがないです。
さて、そんな5月のこの日はギリギリ雨が降らない予報だったので早め早めの行動を心がけていました。
8時前にラーメン二郎三田本店に到着するよう自宅を出発するつもりでいましたが、割と出遅れる失態。
ちょっと(かなり)失敗したなと思いつつ恵比寿や白金あたりを颯爽と自転車で駆け抜けて三田本店に到着すると、結構な行列がお店の回りに形成されていました。
兎にも角にもまずは行列の最後尾に並んでしばし呼吸を整えます。
建物の1番とんがっている先端部分にたどり着いたのが9時過ぎで、もちろんお店はとっくにオープンしていました。
小銭の持ち合わせがあいにく無かったので、1000円札に100円硬貨を足して500円硬貨のお釣りを受け取る算段で行きましょうか。
行列の前から7〜8番目くらいになった時点で前の人が食券を買いに行って戻って来たので、続いて僕も列を離れて店内券売機まで向かいました。
もうかなり旧型になってきた券売機に1000円札と100円硬貨を流し込んで個人的定番の左上、紺色の小ラーメンの食券を購入します。
角が使い込まれて丸くなりつつあるプラスチック製の食券を手のひらで何となく弄びながら順番を待っていると、店内厨房から麺量を聞かれたので「少なめ固め」ともう何度言ったか分からないフレーズを。
やがて席が空いて助手さんの指示を待ってから着席しました。
券売機前のカウンター頂点であまり心が落ち着かない席ではありますが、隣席との距離が近かったり日光が入り込んだりすることも無いので、そこまで居心地は悪くなかったり。
厨房の中には80歳近くになる創始者と湘南藤沢店と新代田店の助手さんという3人体制で、桜台の助手さんが後方支援を担当しているという布陣です。
湘南藤沢店の助手さんは声量もあってどちらかと言うと体育会系の感じの方なので、創始者もご機嫌らしくテンポ良い雑談をしながらオペレーションが進んで行っています。
やがて茹で加減固めと申告した僕の麺がロットの最初に上げられて、トッピング盛り付け工程を経てカウンター目の前に僕のラーメンが配膳されました。
小ラーメン(麺少なめ固め)600円+ニンニクです。
ラーメン二郎的な視点からすると均整の取れたビジュアルと言えるハズ。
丼の外側に若干スープや脂が付着していますが、ソレをダメだと言ってしまったら二郎は少し厳しいと思います。何事もある程度受け入れる事も大事なんです。
さて、そんなサイドビューで良く目立つ野菜はシャキシャキの茹で加減でした。
豚が麺の上にあって、その上から被さるように野菜が盛り付けられているとは言え、この野菜の盛り上がり方は「本店らしからぬ」と言っては失礼にあたるかも知れませんがなかなか立派な山になっています。
ニンニクはリクエスト通り少しだけ。
緑がひときわ鮮やかなキャベツの外葉が入る所は本店っぽさが全開になっていますが、野菜の盛り付け量やカタチ、ニンニクのまとまり方で分かるようにこの盛り付けは創始者では無く助手さんの手によるものです。
パーツパーツと言うか工程を1つづつ厳密に見て行くと「創始者の1杯」では無いのかも知れませんが、スープとタレとグルエースの調合(?)、麺上げを創始者が担当していれば「創始者の1杯」と呼んで良いような気がしたりするのですがどうなんでしょう。
まずは持参したレンゲでスープを一口頂きます。
土曜日朝イチにたまに見る脂が若干溶け込んでいる「微乳化」状態のスープでそこそこしょっぱいのですが、豚肉を始めとしたさまざまな素材のダシや化学的な旨味をふんだんに感じる深みのある味わいで、コレは所謂「アタリ」のレベルであるなぁ。と。
ウンウン頷きながら右手のレンゲを口に何回か持って行きました。
天地返しを行う前に豚を眼前に広げてみました。
厚みがあって脂身少なめな腕肉はギュッと旨味と醤油ダレが染み込んでいて、これぞ「二郎の腕肉」という仕上がりになっています。
このクオリティの豚(チャーシュー)が2枚も入って税込み600円だなんて、令和の世の中で奇跡の価格設定だと言えるのではないでしょうか。
ありがたみを噛み締めながら1枚豚をパクッとお腹におさめてから天地返しの儀にステージと言うかフェーズを移行して行きます。
三田本店では割り箸が卓上に備え付けられていて、更にレンゲ持参で麺も少なめにしているという条件はそれこそ天地返し初心者だとしても簡単にキマるパターンです。
固めと指定した麺はやや強めに縮れていて、啜ると口の中いっぱいに表面がゴワゴワして中心に行くに従ってボソボソした小麦が押し固められた感覚が広がるもいうモノでとても旨い。
微乳化しょっぱめのスープとの絡まり方もスゴく良くて、おぉ、コレは今まで食べた三田本店の中でも平均レベルを軽く上回る出来映えだな。と思った次第です。
ここからはひたすら一心不乱に麺を啜り上げ豚や野菜を合間にバクバク食べてやがて完食となりました。
うん。とても旨かった。ちょっと出遅れてしまったけど諦めずに今日来て正解だったなぁ。
食べ終わって丼をカウンター上部に片付けて「ご馳走さまでした」とお礼を言うと「ありがとうございました」と創始者や助手さんから気持ちの良い返答を頂きました。
お店を出るとたまたま外に桜台駅前店の助手さんがいたのでしばし有益な情報交換を行ってから自転車に再び跨ります。
そのままフラフラと自転車を漕いで芝浦あたりに到着。
運河(?)を覗くとボラや鯛みたいな形をした魚やそこそこ大きなエイがいたりして「DASH海岸」並みに東京湾の自然に触れることが出来て有意義な時間を過せました。
そしてその後にやって来たのは本日第2の目的地である「マンチズバーガーシャック」です。
僕は普段グルメバーガー的なモノはあまり食べないのですが、このお店は埼玉県東岩槻にある某店の店主さんの想い出のお店で、ご本人から是非とも食べてみて欲しいと言われていました。
数年前アメリカ大統領だった頃のトランプ氏が来日した際のランチ会談のハンバーガーに選ばれたのがこの「マンチズバーガー」です。
開店前に並んで開店と同時に店内へ。
ハンバーガーの価格帯は単品で1200円くらいから2000円程度と庶民的な僕からするとなかなかお高めに感じます。
そしてあまり下調べをして来なかったのでどのハンバーガーを頼むのが正解かちょっと分かりません。
そこまでお腹は減っていないので肉ダブルとかは選択肢から外して、どう見ても旨そうに感じた自家製ベーコンチーズバーガーをオーダーしました。
金属製の串を刺したまま包み紙の中に移動させて串を抜けばOK。
一口では上手く食べられませんがそれでも肉肉しくジューシーな粗挽き感が溢れるパティの旨味とスモーキーな香りをふんだんに感じるベーコン、シャキシャキのレタスと瑞々しいトマト、それらを挟む自家製バンズと非の打ち所が無い味わいと組合せで、こりゃあ某店店主さんがオススメするだけはあるなぁ。と。
オシャレな雰囲気に若干スカした態度をとりながらも一心不乱にかぶりついて一気に完食となりました。
ハンバーガーのセットで2000円は少々お高いた感じますが素材や手間を考えれば妥当な値段設定なんだろうと思います。
スゴく満足しました。
再び自転車に跨り帰宅する道すがらラーメンの平均価格750円〜800円ってめちゃくちゃ安いのだと再認識しつつ安全運転を心がけていたのでした。