『生物の変遷と進化』第14回 脊椎動物の上陸・両生類の出現 | 奈良の鹿たち

奈良の鹿たち

悠々自適のシニアたちです

 

『生物の変遷と進化』第14回

<4億1920万年~3億5890万年前>

(デボン紀)

「脊椎動物の上陸・両生類の出現」

 

 

(脊椎動物上陸)

 

 

デボン紀は「魚の時代」といわれている。 無脊椎動物から脊椎動物への繁栄交代をした魚類が生態系の頂点に立った。

 

両生類の上陸。

大型動物が水上から陸上生活に移るためには多くの進化が必要だった。オゾン層が厚くなり、DNAを破壊する紫外線の量が減った。エラ呼吸から初めは皮膚呼吸と肺呼吸の両方で行っていたが、次第に肺呼吸だけで生存できるようになった。陸上で重力に耐える体は、外骨格だけでなく内骨格が発達して強化された。体重を支える足は、胸鰭(むなびれ)と腹鰭(はらびれ)に筋肉が付いて四足に進化した。出産時、羊膜の形成によって、陸上で大型の胚が呼吸することが容易になったのみならず、陸上において、水分の蒸散が抑えられ、また発生に必要な水分の貯蔵庫として、水辺以外にも棲息範囲を広げることが容易になった。

有羊膜類は、両生類から石炭紀の後期、約3億1200万年前に分岐した。有羊膜類は、初期に竜弓類と単弓類の2系統に分化し、竜弓類の系統から爬虫類が、単弓類の系統から哺乳類が生まれた。

 

 

およそ3億8500万年前、子孫が陸上に上がることになるヒレをもった脊椎動物のユーステノプテロンが現れた。

ユーステノプテロンは、まだ水中生活をしていましたが、ヒレが骨と筋肉で強化されていて、将来の四足動物の準備をつくっていた。およそ3億6500万年前に現れたアカントステガは、明らかに4本の足をもちながら尾ビレも残っており、依然、浅瀬での水中生活をしており、足で水底をかきわけて移動していた。

肺呼吸を獲得したユーステノプテロンの仲間でヒレを足に進化させた四足動物の両生類が陸上へ進出しました。およそ3億6700万年~3億2500万年前に現れたイクチオステガは、さらに進化していて、しっかりとした足があり脊椎の骨も複雑化・強化されていて陸上を進むことが出来るようになった。

両生類の誕生です。

ここから恐竜・哺乳類・ヒトが生まれていきます。 

この出来事を「進化史上最大の出来事」とする研究者も少なくない。

 

なぜ陸上生活に進んだのか? 水中の生態系が窮屈になった。 より強い魚に追い立てられた。食べ物を求めて。目の前の違う世界にそそられて。など諸説ある。

固い殻に覆われた板皮類サメ・ダンクルオステウスなどが支配者として栄えた時代だった。

ダンクルオステウスは体長が5m~9mもあり、アゴが発達しており強力な歯で獲物を噛み刻んでいた。

 

 

====================

次回は 第15回「2回目の大量絶滅」

 

 

(担当B )

====================