今回は、倫子ちゃんの「結婚」の話に注目したいと思います
倫子ちゃんの結婚をめぐって
道長の父、兼家
前々回、兼家は晴れて摂政の地位につきましたが、今後のさらなる一家の繁栄を図り、右大臣源雅信の家に接近します
それが、息子道長と雅信のお嬢さん倫子ちゃんとの縁談です
兼家「実は愚息 道長のことで お願いがございまして」
「道長が 左大臣家の姫君を お慕いもうしておると申すのでございます」
↓自分の娘が慕われていると聞いて複雑な表情の雅信
もう、これぞ政略結婚ですよ
息子の気持ちなんてどうでもいい
息子だってそんなことわかってる
で、兼家は道長本人に「荷札」をつけて雅信に派遣する
「荷札」に書いてあったのは
「此者道長也 摂政」
「荷札」には、コイツが道長です、って書いてある
しかも、「摂政」という官職名を付けて無言のプレッシャーをかけている
倫子の決意
世の父親にとって驚愕の、愛娘からの告白がありました
倫子「藤原道長様を お慕いしております」
「打毬の会でお見掛けして以来、夫は 道長様と決めておりました」
パパは絶句↓(笑)
パパ「そなたは ネコしか興味がなかったのではないか?」(違うのかっ)
パパを無視して
倫子「道長様を どうか 私の婿に」
倫子「倫子の 生涯一度のお願いでございます」
パパ「摂政家でなければ よいのだがのう…」
たしかに摂政家が相手というのが「なんかイヤ」ってのもあるかもしれませんが、
別の相手だとしても、「〇〇でなければ」ってきっと難癖つけるでしょ?パパさん
倫子
「かなわねば 私は生涯 ネコしか めでませぬ」
「父上のお力で どうか 道長様を 私の婿に」
「お願いでございます」
とたたみかける
パパの顔ときたら…笑
苦悩する雅信パパ、好きだわ
「わしは 不承知とは言っておらぬのだから。ああ よしよし」
くぅ~泣けるねえ、お父さん!
ここで、奥さんからもたのまれちゃう
「あなた よろしくお願いいたしますね」
22歳まで家にいてくれた娘なんだから、
パパは娘の願いを聞いて、喜んで手放しましょうね
雅信パパの百面相劇場(笑)
娘を兼家の息子となんて結婚させたくない
しかし、娘の願いはかなえてやりたい
そこらへんの父親同様、動揺する雅信パパの顔が面白かったので、
ここから
雅信パパの百面相劇場のはじまり~
いや、実に人間らしい
面白い!
結局、パパも賛成してくれそうですね
よかったね、倫子ちゃん
小麻呂も喜んでるね
もう一人の妻、明子
安和の変で失脚した源高明の娘明子は、詮子に庇護されていたようですが、
詮子と明子↓
明子は、(安和の変で父が失脚したことについて)兼家に相当な恨みを持っていたようです
そのために、兼家の息子である道長のお世話になることを受け入れます
明子「兼家の髪の毛一本でも手に入れば 憎き兼家を呪詛できます」(こわい)
明子の兄源俊賢は、「寛弘の四納言」の一人
俊賢と明子は、ともに源高明の子ですが、俊賢の母は藤原師輔の娘三の君、明子の母は師輔の娘五の君(愛宮)で、腹違いのきょうだいです
しかし、どちらも師輔の娘であり、兼家のきょうだいになるため、
道長とはいとこになります(さあ、ややこしぞ)
↓道長と明子・俊賢の関係
(こうやって見ると、まひろと赤痢になった実資の縁談は悪くないぞ)
まひろと別れたその足で倫子に行く道長(ひどい)
・まひろとの別れ
まひろを正式な妻でにはできなくとも、妾になってほしいという気持ちを持ちつつ、
またまた、まひろと密会する道長
まひろの側も、もうこうなったら妾でもいいと思っていたのに、
本心を話す順番を間違えたために、後戻りできない展開になってしまいました
道長「左大臣家の一の姫に 婿入りすることになった」
このとき、まひろがはじめに「妾でもいい」と話していたら、
道長も、「よっしゃあ!」となって、
両者一応ハッピーな展開(そして歴史改変)になっていたかもしれないのに、
はじめに道長が、左大臣家に婿入りするなんて水臭いことを言ったものだから、
そりゃ、まひろも本心言えなくなるよね
みじめすぎるよね
まひろ「私は私らしく 自分の生まれてきた意味を探してまいります」
このシーンだけでなく、また、今回だけでなく、
このドラマの平安時代の登場人物たちは、実に令和の価値観でふるまったり、モノを話すと感じることがあります
結果的に昭和生まれの私は、平安時代のこの人達の「先進的な」ふるまいや言葉についていけなくなってしまうのです
こんなねじれ現象ってある?
でも、もしかすると、平安時代のモノの考え方は、
昭和よりもっとおおらかだったのかもしれません
江戸時代の儒学だとか、第二次大戦の頃の思想の歴史の影響を受けた昭和世代の私たちの方が、平安時代よりよっぽど硬い頭を持っているのかもしれない
老害といわれないように気をつけよう…
平安時代は、月を見ることが多いように思いますが、
このドラマでもよく月が出てきます
月が半分も照らされていないこんな暗い夜に、
密会現場と推定される六条あたりから蘆山寺あたりの家に1人で帰るまひろをよそに、
まひろと別れたその足で道長が行った先は、次の女のところでした
そう、倫子ちゃんのおうちです
(倫子ちゃんとの結婚について、道長は「まひろの願いをかなえる云々」などと言ってますけど、それにしてはすぐに行くわけよね)
・倫子のところに現れた道長
倫子ちゃんのお部屋の御簾を開けて、忍び込む道長
身分が高いっていいよね
自由自在じゃん(なんで私が怒っているのか意味不明)
倫子ちゃんも、まあ大胆に道長に飛びかかった!
倫子「道長様 お会いしとうございました」
ということで、今回は、
道長と倫子が結婚、時を同じくして明子とも結婚
…というお話でした(なんかモヤモヤする)
御所特別公開に行ってきました
期間限定で、御所の特別公開があったため行ってきました
御所手前で枝垂れ桜が咲いていました
こちらは桃林
寒空の下、桃の花がかわいらしく咲いていました
実は梅の季節にも御所に行ったんですが、今月は季節の進行が遅く、その時見た桃の花がまだそのままでした
京都御所
建春門
傘をさした人が写ってしまったので、建春門の右側だけトリミングしました
「屏風の展示」
源氏物語の画が書かれた屏風が二双展示されていました
御車寄
紫宸殿
今にも道長が出て来そうでしたよ
紫宸殿の扁額
蔀戸が開けられていて、高御座が見えました
この高御座に、生首が置かれていたんですねえ…
清涼殿
清涼殿って、個人的には物の怪が出るイメージがあるんですが、
こんな感じでした
↓紫宸殿から清涼殿方向
清涼殿、手前は漢竹
こちらは、
束帯と十二単を着た(平安っぽくない顔の)人形
後ろ姿↓
令和元年の即位の儀の時の写真
雅子さまが写ってます
束帯の後ろ姿
令和元年即位の儀の時の写真
今上陛下が写っています
御池庭(おいけにわ…おいけ通りの名前なここから?)
御三間
ここは、天皇崩御の時、新しい天皇の仮の御在所となり、三種の神器の剣と爾の安置される場所(上段の間)として使われたそうです
3つの部屋の戸が開けられていて、見事な襖絵がよく見えました
上段の間I(朝賀)
中段の間(賀茂祭巡行)
下段の間(駒引)