鎌倉 常楽寺の仏像と面白い文殊祭 | 奈良大好き主婦日記☕

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鎌倉在住
奈良や仏像が好きで子育て終了と共に学び直し大学院博士課程修了、研究員になりました。
テーマは平安後期仏教美術。

明日香村、山の辺の道等万葉集の故地が好きです。
ライブドアにも書いていました(はなこの仏像大好きブログ)http://naranouchi.blog.jp


昨日の富士山です
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お風呂屋さんの壁みたいに?綺麗な富士山でした


富士山を見ながら歩いていると、雪が残ってる!
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山道をごそごそ歩いて行くと…
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常楽寺に到着しました(どんなルートだ!?)
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普段は人ひとりいないお寺です…が、この日は賑わっていました



このお寺は、蘭渓道隆という顔の長〜いお坊さんに関係のある由緒あるお寺です
↓蘭渓道隆
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詳しい事はこちら
鎌倉国宝館~蘭渓道隆 2013-10-29

常楽寺については↓
(蘭渓道隆についてほんの一部引用します)

建長年間、時の執権・北条時頼によって宋の禅僧、蘭渓道隆が鎌倉に招かれた。蘭渓ははじめ常楽寺の住持となり中国風の禅宗を広め、寺には多くの僧が蘭渓の教えを乞うために訪れた。」



この日はなんだかそわそわした雰囲気です
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この日は年に一度の
文殊祭の日です

文殊菩薩像もこの日だけはご開帳されます




では、門から入ってみます
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境内は夏場に歩くと足元から沢山のセミが飛び立ちます…これがとても怖くて、夏には私はこのお寺に近づきません滝汗(どうでもよい)



門をくぐり参道を行くと、まず小さな鎌倉らしい仏殿があります
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建物は室町期のもので、県指定の重要文化財だそうです

仏殿の内部には
阿弥陀三尊像がいらっしゃるはずです
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んー、阿弥陀が見えなーい!


…ということで、阿弥陀三尊像の画像、別にご用意いたしました
阿弥陀如来坐像
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脇侍
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特別に脇侍のお顔アップしてみます
観音菩薩
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勢至菩薩
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(奈良博『鎌倉の仏像 迫真のエキゾチシズム』2014)

中尊の阿弥陀如来像は台座墨書銘から仁治3年(1242)の作と判明しました
肥後定慶周辺の仏師の作とも言われているようです…たしかに、衣文の感じとか、肥後定慶に似てるかな?
例えば、肥後定慶作の(大根だきがまいうーだった)京都千本釈迦堂の聖観音像
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(あの素晴らしい大根だきをもう一度)


鎌倉時代の仏像の衣文はそもそもこんな風にくどいのが特徴なので、はたして衣文の表現だけで常楽寺像が肥後定慶作といえるのか、どうなんでしょうか?

もう少し調べてみないとわかりません(が多分調べないだろうな…キョロキョロ)







ひらめき電球さて、ここから本題です

仏殿の隣の文殊堂は
1月25日開扉され、
文殊祭が開催されます
(やっとここまで話が進んだわ…)


文殊堂
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開帳されている文殊菩薩像らしき像は下半分が見えましたが、ひざまづいて見上げてもお顔は見えませんでした…



なので、やはり同じ図録から一枚
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こんなお姿だったようです
いいお顔ですね〜

どうもこの文殊菩薩は最近まで後世の補修に覆われてしまっていたようなのですが、
平成14年の修理で古色仕上げが施されたそうです

頭部は蘭渓道隆が宋からもたらし、新造の体部と組み合わせたという話が伝わるそうですが、
解体の結果この話は単なる伝承だったようです

また、『常楽寺略記』によれば、この文殊像は五文殊の一つなんだそうです
その5つというのは、第一奥州永居、第二和州安倍、第三常楽寺、第四丹後久世渡、第五甲州市川の文殊ということだそうです(あとの4つは全然知らないです)


さて、いよいよここから
文殊祭の話です…ゼーゼー


文殊祭の開始は午後2時です

…このお祭りについて、初めてブログで書いているので、ブログ始めてからのこの五年以上はこの祭に来ていないということになります(で、法隆寺とかに行っちゃったりしたわけかな?)



お寺では甘酒をいただきました
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甘酒で体が温まったころ、文殊堂にお坊さんたちが入って来ました
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お坊さんたちはお堂に並んで座ります
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すんごく大きな声でお経をバラバラやりながら唱えます(面白い!)

これ、転読というそうで、一部を読むことで全部読んだことにするっていうよくあるやつですが、
実際は経典に風を入れているんでしょうね


廊下でもお坊さんたちが同じことをやっています
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ひと山終わると、もう一山
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バラバラ


拝観者に向けてバラバラ
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1時間ほどで無事法要が終わりました

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青空のきれいなこの日、気温は低かったです
でも、あんな大声をだしたお坊さんたちはきっと暖かかったのではないかしら?
その気迫に押された拝観者も気持ちがすきっと引き締まった気がします


最後にもう一回、ふじさ〜〜ん!
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