健康のためにヨガを始めてみましょう。
でも、なぜヨガなのでしょうか? 運動だけなら、近所を歩いてもいいし、たくさんの運動器具があるスポーツジムの方が楽しいですよね。しかしヨガには運動だけではない目的があります。それは心と体、二つの健康です。今回は、なぜヨガは健康に良いのか、その二つの目的についてお話しします。
体の健康
体の健康を維持するために、ヨガには三つの利点があります。
一つ目に、日常生活を快適に過ごすためには、また、歳をとっても寝たきりにならずに健康でいるためには適度な運動が必要です。ヨガのポーズにはそれらの筋力や柔軟性を維持するために十分な運動量が備わっています。もちろん、ジョギングやスポーツジムで器具を使っても同じような、あるいはヨガ以上の筋力をつけることができます。ジムに行けば夏に水着になって筋肉のついた魅力的な体を自慢することもできるでしょう。しかし、ヨガでは見せるための筋肉ではなく、健康のために筋肉をつけます。極度のトレーニングは時に体を痛める危険がありますし、人に見せるためのトレーニングでは動機が不十分だと長続きしません。本来は健康のために必要な筋肉だけをつければいいのです。
二つ目には、少ないスペースで簡単に様々な運動が出来るという利点です。ヨガをするにはマット1枚分のスペースがあれば十分です。外に出る必要も、何か器具を使う必要もありません。場合によってはマットをひかなくても、立ったままである程度ポーズをこなすこともできます。ポーズもある程度覚えればあとはそれを続けていけばいいのです。健康な体が維持するためには運動を継続して行うことが必要不可欠です。どんなに良い健康法でも続けなければ意味はありません。この継続のしやすさもヨガの利点だと言えます。
三つ目に、ヨガは柔軟性を鍛えることに特に重きを置いているということです。柔よく剛を制すではありませんが、柔らかくしなやかなものほど強いという考え方があります。強い風が吹いた時、硬い木の枝は折れますが、柳の枝は風になびいて折れません。つまり、柔らかいものは衝撃を外へ逃がすことができますが、硬いものだと衝撃を蓄積していずれは折れてしまうのです。これは体だけではなく、心にも当てはまるかもしれませんが。体を長く健康に維持しようとする場合、当然衝撃を受け流すことのできる柔らかくしなやかな体づくりをすることが大事ですよね。
心の健康
さて、体の健康についてお話してきましたが、ヨガでは心の健康の方がより大切であると考えられています。なぜなら、ヨガの経典である『ヨーガスートラ』には「ヨーガとは心の動きの止滅である」と書かれているからです。「止滅」と言われても…? と思われるでしょう。まあ、まずはあまり難しく考えずに「ヨガとは心の動揺を止めることです」と簡単に考えてみましょう。では心の健康と心の動揺を止めることにどのような関係性があるのでしょうか?
心と一口に言っても少し抽象的ですね。心には様々な働きがありますが、私たち現代人の心にとって最も大きな役割りを果たしているのは、欲望と思考ではないでしょうか。
欲望は、どこかに自分を喜ばせてくれるものはないかいつも探しています。異性であったり、ブランドの洋服であったり、車であったり、美味しい食事であったり、自分をより大きく喜ばせるものに引き寄せられ、手に入れれば歓喜して、手に入らなければ苦しみます。これも一つの心の動揺ですね。もし欲望をそのままにしておけば、たくさん食べて病気になるか、あるいはお金を使い果たして食べるものがなくなるか、まあどちらかになるでしょう。ですから、欲望の動揺を抑えることは心の健康、ひいては体の健康ともなるわけですね。
もう一つは思考です。私たちはもう、考えるということが当たり前になっています。フェイスブックを見ては友達と比べ、会社では同僚と仕事の出来を比べ、家に帰っては隣の家と比べています。また、何か問題が起きればずっとその原因を考え、人から何か言われればその理由を考え、恋人と別れれば食事もまともにできないほど思考が動き出します。こうった思考が止めれないと、最悪の場合心の苦しみから自分を傷つけたり、考えすぎで鬱病になることもあります。これもまた心の動きですね。こういった心の動揺を止めることも、二つの健康のためには非常に重要なのです。
それでは実際ヨガを始めていくとき、どのようなことに注意していけば良いのでしょうか。
次の記事は ヨガをはじめる② はじめに注意すること
【記事まとめ】
【HP】
【Twitter】
https://twitter.com/JAirtd8pl9zpxKG
【LINE@】
オンラインクラスや講座などのご案内をお送りします。
【動画】
YouTubeチャンネル
ヨガの教えや瞑想などについての動画をあげています。
【書籍】