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長年、人の医師や歯科医との交流を重ねてきました。
身内にも医師や歯科医達がおり、様々な専門分野があることを理解しています。
人間の医療現場では、細分化された専門性が求められ、各分野での深い知識が不可欠です。
歯科医さんの世界も例外ではなく、審美歯科、歯周病治療、インプラント、小児歯科など、細かく分けられた専門性を持っています。
しかし、この分業化が、時として動物の医療の世界との
理解の隔たりを生んでいることを感じざるを得ません。
例えば、動物園の歯のアドバイスをされているという歯医者さんが、ライオンとかの歯が抜けなかったとお聞きして、こんな難抜歯の場合歯の人はどうやって抜歯されるのか聞くと、「それは口腔外科の先生の仕事だから知らない」という返答を受けた時は、その専門性の壁に驚かされました。
動物病院の世界でも、専門性は重要ですが、獣医師はより多岐にわたる知識と技能が求められます。
特に、歯科治療は、全身麻酔の使用も含め、特殊な技術と知識を必要とします。
人のそれぞれの分野の医療専門家からは、それぞれとても興味深いお話しが出来ることは多いのですが、あまりにも分業されていて
犬猫のことは解剖等も含めま、総合的な理解が得られにくいのが現状です。
かつては、人の医療専門家にも動物歯科の重要性を理解してもらおうと努力してきましたが、今はその思いを新たにしました。
特に、人の歯科医の方は、動物達の歯科を人に、歯科に興味を持って貰うことを目的に、動物の歯のことを
例にあげることも多いように感じますが、実際の動物の歯科の現状を、人の歯科医さんや医師の方達が
リアルに知ることは
麻酔をしない限り知ることは出来ないのです。
現状を知ることは出来ない限り、深く理解してもらうことは求めないことを、実感する日々でした
それ以上に、大切で
私たちが直面しているのは、飼い主様とその愛するペットの健康にして、幸せにすること
そのためには、私たち獣医師自身が獣医歯科の知識と技術を深め、より良い治療を提供することに集中するべきだと、強く感じています。
これからは、より一層、獣医歯科における専門性を高め、その知見を飼い主様に直接伝えていくことに専念します。飼い主様同士の口コミや、当院の治療経験を通じて、動物歯科の大切さを広めていきたいなと思っています
心臓や腎臓移植もインプラントも、犬猫達動物で成功してきたから、人に応用されてきます
持ちつ持たれつ
人の世界の良い部分は、取り入れ
動物の世界も、もっともっと良くなれるよう、今後もやっていこうと思っています。