おかげ様で、仕事のネットワークも
多方面の方からの紹介を頂いて拡がりを見せ
忙しくさせて頂いております。
本当にありがたいことです。

今回は少し変わった御依頼。
名古屋市内の業者様から
「ヘッドライトテスターのリモコンが壊れて困っている」とのSOS。
恐らくは、国交省指定工場・・・つまり民間車検工場でいらして
国で定められた基準値にヘッドライトの光度・向き(光軸っていいます)を
検査するためのテスターのリモコンでしょう。
こんなヤツね
事情をお伺いしたところ
「リモコンの新品をメーカーに注文したがすでに製造廃止で困っている」
らしく、リモコンが効かないと検査業務に差し支えてしまうそうです。
整備業界では知らない人はいない程の
有名メーカー製・・・
購入金額もハンパなく
長く使い続けることを前提にした設備なのですが
アッサリ製造廃止か・・・
売ったならちゃんと面倒見ろよ
売る時だけ調子いいこと言ってんじゃねーぞ
あら、ちょっと言葉が乱暴すぎましたかしら
ごめん遊ばせ・・・オホホホ
丁寧なご挨拶状と共に送られてきましたリモコン
むろん、現場で使い込まれ
迫力ある外観に進化しております。
中の様子を確認して行きましょう。
ボタンのメンブレンも消耗してしまい
これもリモコンの効きを悪く感じさせる一因でしょう。
アルミテープで接点を復活させる等
苦闘の痕がうかがえます。
私に言わせれば
「考えが甘いな・・・メーカーさんよ」
毎日の検査業務でリモコンがどれほど酷使されるか
分かっていない
テレビとは違うのだよ!テレビとは! 
こんなTVリモコンの同列のメンブレンなんぞ
消耗するに決まってるわ。
故障した時の事を考えて、交換可能なメカスイッチを
入れるべき・・・ちょっとゴツくなっても良いんです。
すこし価格が高くても構わないんです。
フワッとした操作感を現場は望んでいません。
それよりも「比類なき耐久性」が大事。
それがダメなら
新品の供給を続けるべきでしょ?
中の基盤も何度と無く修復を試みています。
黄色テープの箇所は
「セラミック発振子」リモコンの正確な周波数を
刻むために付いております。
ピンセットで触れると「ガタガタ・・」基盤もしくは
ハンダが割れているようです。
それでテープで留めていたのでしょう。
さて実働の状態はどうか・・・
赤外線が照射されて・・・あ、ちょっとだけ出てるけど
完全に出力が落ちています。
電源平滑コンデンサー、一次増幅トランジスタ
セラミック発振子etc...
とくに新しい技術のものではありませんが
予想していた事が・・・
中の部品も製造廃止!
オーマイガット・・・電化製品と同じく
基盤に取り付けされているトランジスタやICも
時代の移り変わりが激しく、古い機材などの修理に
支障をきたす事が多々あるんです。
「C3198」っていうトランジスタが実装されていますが
カタログにすら載っていない・・・
こんな時はどうするか?? ➝ 「合わせる」
合わせると言っても、イチからトランジスタを作るわけではありません。
できる限り特製の似た現行品を見つけ出すんです。
専門の知識が必要ですが
これもテクニックのひとつ・・・
2SC1815(東芝)・・・これならイケそうだ。
と思ったら、数年前に「ディスコン」つまり製造廃止に
なってしまっていたハズ。。。
ロングラン製品だったのにね。
かなりポピュラーな製品ですので
まだ流通在庫には期待できます。
あった!我らの「秋月電子」
そんな事を繰り返しながら
トランジスタ・抵抗・コンデンサ
セラミック・赤外線LEDと
ほとんどの実装部品を交換して
「基盤のオーバーホール」を実施したのでした。
実際には、互換品番をさがしたり
パーツを手配したりが、殆どの手間となります。
これが大変なのですが・・・ご理解下さいね。
さて、数日後
部品もそろい、手際よく交換作業を進めます。
が
出力が上がらない・・・ orz
万事休すか??
いやいや、ここからが腕の見せどころ。
トランジスタの増幅率を上げることもできますが
そればかりでは出力が上がっても
ノイズが増えてしまうし・・・
ここはいっちょ部品の選別で
一番良いものを選択して
少しでも良い状態に向かうようにしましょう。
実は、そんなこともあろうかと
トランジスタは10個くらい買ってあります。
実は「10個から販売」なんですけどね。
一個ずつ付け替えて
最も出力のあがる「ゴールデンバージョン」を探します。
そして、赤外線を照射するLEDも
「低電圧タイプ」を取り寄せましょう。
これらの組み合わせで
足りていない部分を補う方法をとります。
地道な作業が続きます・・・
よし!新品には及びませんが
ほぼ正常に赤外線を照射するところまで
持ってこれました。
あとは、ヘッドライトテスターとのマッチングを確認するのみ。
一旦お客様のところへ返送して
動作を確認して頂きます。
簡単な基板回路ではありましたが
部品の調達がコアになった案件でした。
さーて・・・結果を待つことにしましょう!
それでは、一旦 アディオース!







