昨日から、ずーっと仕事モードで
12時間ぶっ通しでPCに向かっておりました・・・
もう寝ようと思ったのですが
なかなかスイッチが切れないのでブログ更新でございます。
フレットの微調整も終わり
さて、フレット交換のハイライトと行きましょうか!
皆さん「フレット打ち」って良く聞かれると思うのですが
「打ち」ですから打撃➝ハンマーでパンパンと
フレットを打つ事を想像されるでしょう・・・
YouTubeから拝借
ハンマーで打ち込み
これもギターが発明された当初から用いられてきた
基本形ですね。
ただ、年季の入ったオールドギター・ビンテージギター等
(私は持っていませんが・・)それなりに経年変化で
全体的な強度が低下している場合
特に「箱物」のアコースティックギターや
セミアコースティックなど、空洞の大きな個体に対しては
できるだけ「パンパン」という衝撃は控えるに越したことは
ありません。
特にアコギにハンマーでフレットを打ち込むと
「パンパン」が増幅されて
「バンバァン」と
明らかにギターに悪いだろ・・・ってくらいの
音が鳴り響きます。
劣化したブレーシング等には
危険な作業かと思いますし
ソリッドギターでも、ネックの接着強度が低下している場合
深刻な後遺症を残してしまう事があります。
そーこーで!
姿勢の悪いロボットではありません。
フレットプレスマシン 「噛田(かんだ)くん」に
お越しいただきました。
いやいや一年ぶりくらい?かな?
ちょっと錆びちゃって・・・物置に放置してごめんねー
さて噛田くんは、見ての通り
フレットをプレス(押しこむ)ためだけに生まれてきた男。
このゴツイアームで、ハンマー以上の圧力をかけて
一気にフレットを押し込むという潔さ!
フレット押し込みメソットの利点・・・
・衝撃を与えずフレットを装着できる
・アダプターが指板のRに合わせてあるので
ムラ無く圧力をかけられる
・慣れてくると押し込み時の感触で
フレット溝が甘く(広く)なっている場所がわかったりする。
ハンマーパンパンは、装着に問題がなくても
「打撃」ですから、少なからずフレット表面に「傷」がつきます。
ちょっと力むと、すぐにフレットヤマが凹んでしまう為
必ず装着後の摺り合わせが必要になります。
押し込みメソッドは、フレット全体を押すように
溝に装着しますので、ハンマーパンパンの傷や凹みは
まず入りません・・・
フレット表面のダメージが最小で済みますので
摺り合わせは不要か、必要でも最小限でOK
後の処置も格段に楽になります。
メリットの大きい
「フレット押し込みメソッド」
以前は工具が高額で、アマチュアには手が出せるものでは
ありませんでしたが、最近は入手しやすい価格になりました。
良い時代になったものですね。
フレット装着前の最終調整・・・
フレット溝の角を丸くしておきます。
ここがササクレ立っていると支障がでますので・・・
3日ほど経過した「ニカワさん」
ピークを越したとはいえ、まだまだ暑い毎日ですので
冷蔵庫でお休みしていました。
美しいアメ色に変化しています。
暑い所に放置しておくと
腐っちゃうんですよ・・・
水分で倍以上にふやけたニカワを
湯煎で温めると、サラサラとした液体になります。
ジャーン!
私がStewMacで購入し
最も後悔したアイテム!「グルーポット!」
要するに器のついた
電器保温器ですわな・・・
窪みには500ccくらいの壺になっていて
壺に入れたニカワを50~60℃くらいでじんわりと保温してくれる
ハズなのに・・・
使えねー orz
温度が上がらないんですよ。
よくよく考えれば、USA規格だと110Vに合わせて
釜の設計をしていると思われ
日本で使うと100Vですから、ようするに
パワーが足りていない模様。。。
ちょっとした価格だったのになあ。
温度調整は全く無いのでこのまま・・・
たまにこうやって出してくるのですが
やっぱりダメだわ。
ニカワさんも冷蔵ゼラチンのまま・・・
プルプルしてるだけです。
やーめた!
通販で買ったホットプレート(980円)で
燃えるほどヒート! ・・・しちゃいけません
ニカワは60℃以上になると
あっという間に腐れて接着力が落ちてしまうので
温度計で液温を計測しながら
50℃くらいを目指して加熱します。
非接触温度計が一個あると便利ですよ!
こうやって液温も測れるし
ちょっとだるい・・・熱があるか?
と思った時もこれで測定しています。
下手な体温計より速くて正確です。
御家族の健康維持の為に
非接触温度計、いかがでしょうか?
噛田くんのピニオンを引き抜いて
調度良いストロークに調整します。
作業のしやすいハンドル位置にするわけです。
さて、ニカワさんもトロリと美味しい感じだし(臭いけど)
では、フレット装着!押し込みメソッド開始!
私たいへんなミスをしてしいました・・・
この肝心なシーンの
撮影に失敗していました・・・
ニカワを筆て溝に充填し
素早くフレットを装着・・・押し込み
アッという間にニカワはゼリー状に固まってくるので
テンポよく作業を進める必要があったのですが
まさかカメラの不調??
と言うことにして許してくださいませ。
StewMacのDanさんが
鮮やかな手さばきでフレットプレスを操っておりますので
こちらを御覧ください。。。
作業はこんな感じで、一切の打撃を与えること無く
進んでゆきます。
今回は、フレットを予めカットしてあり
そこにニカワを含ませながら作業していますので
動画のようにはスムーズに行きませんが
まあ、似たようなモンです。
かろうじて作業中の一枚が残っていました・・・
このシーンで注目して頂きたいのは
ハイフレット側からの作業でニカワを注入しながら
水を含ませた雑巾で拭き取りながらの作業を
している中で、接着剤らしいものが
一切残っていないでしょ?
ニカワの隠れた利点があるんです。
それは・・・
液体の状態なら、雑巾でサッと拭き取れば
超簡単にニカワを除去できる事です。
これがタイトボンドだと
何かしら残るんですよ・・・うっすらと。
ニカワはこれが無い!
今回は指板なので
さほどのアドバンテージはありませんが
込入ったブレーシングやFホール内とか
目的の部位にニカワを注入して
クランプしたら、サッと一拭きでキレイキレイ!
ややこしい部分の作業ほど
このメリットは大きいです。
ただ、ニカワ接着は難しさもあります。
接着部の充填力は"ゼロ"に近いですから
それぞれの部品が
一分の隙もなく組み合わさっていること
この状態じゃないと、ニカワの接着は不可能です。
よく耳にしますが
ニカワで組み上げた楽器が
湿気でバラバラになった!とか・・・
あれの殆どは「組みわせ不良」です。
バイオリン職人が、何日もかけて
各パーツの摺り合わせを行うのも
ニカワでの接着を考えての事です。
私も何度もニカワ接着を試していますが
しっかり合わさった部品は
湿気程度では取れません。
まあ、50年くらいしたら
わからないですけど・・・まあその頃には
私自信がこの世にいないと思いますので(笑)
自分がニカワになっていたらどうしよう・・・
話が前後しますが
隙間なく、完璧に組み合わさった木材への接着で
ニカワの硬度に勝るものは無いでしょう。
天然由来のものですから
毒性もありませんので、最近は住宅建築でも
ニカワで内装を組む家があるようですね。
すっげー高いと思いますけど。
あと、70年代~80年代の
トーカイLSシリーズの高級機・・・
ジャパニーズバースト達のセットネックは
ニカワが使われていたそうです。(グレコも?)
LSシリーズのニカワが湿気で剥がれた?
聞いたことありません。
塗装で湿気を弾いているものの
工作が完璧であれば、日本の気候でも
数十年は大丈夫だという証ですね。
昔の人は、こんな接着剤を
よく考えたものだなあ・・・
さてハイライトの撮影を失敗した
アホな私でしたが・・・
フンフンと鼻歌まじりで、22本のフレット装着完了!
うっしゃぁ!
愛しの球面処理もオッケー!!
でもフレットの写真って
いつも上手く撮れないです・・・
変な所にピントが合っちゃったりして。
一番マシな画像でフィニッシュ!
楽しんで作業すればアッというまの
フレット装着by押し込みメソッドでした。
サンディングビームを逆さまにして
ネックをそっと置きます・・・
ネックカウルをかぶせて
クランプでガッチリ固定・・・およそ200Kgの
プレスがかかります。
このまま、ニカワが締まるまで
おやすみ・・・おやすみ・・・
で、どうして10000円もしないギターに
ここまでの作業をするの?って?
それは、なおそうや開始当初に論じた
ギターもなおそうや! - 安ギターは本当に音が悪いのか? - 第一章
の続編を書きたいと思ったからですよ!











