ヘルダリン。危機の詩劇に耳を澄ませば。 | 奏鳴する向こうに。

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18の頃から集めたクラシックのCDを、それに合わせた絵や本とともに聴いていく、記録。と、イッカピ絵本。

ランパル他の1955年録音のバッハの三重協奏曲イ短調。

こんなかっこいい出だしの音楽も稀だろう。カール リヒターの録音が忘れられないが。

 


ポゴレリッチによるスカルラッティ。

 


ジョージ セル指揮クリーヴランド管弦楽団によるオリジナル ジャケット コレクション ボックスよりモーツァルトの交響曲第41番の2度目の録音。

キリキリ放電するような太陽神を思わせる。

 

トリオ ワンダラーによるハイドン第14番変イ長調。

 

ルーカス=グラーフとホリガー独奏によるクロンマーの二重協奏曲ハ長調。堂々たる冒頭、モーツァルトのジュピターへのオマージュではないだろうか。

 

ヤニグロがデームスとの共演より以前にいれていたベートーヴェンのチェロ ソナタイ長調。

 

ウィーン ムジークフェライン四重奏団によるベートーヴェン全集よりロンド変ロ長調と第16番ヘ長調。

 

フランク ルッソとその仲間たちによるシューベルトとシューマン。

 

ロベルト アラーニャが自らのルーツ、シチリア民謡を歌い上げた素晴らしいディスク。

歌詞対訳まであり、曲ごとに伴奏編成も変化するが、いずれも仲間うちで家か通りでやってる感がすてき過ぎる。

ライナー冒頭の、アラーニャ自身の手になるコメント、その邦訳は、そのまま散文詩のようである。

 

 アシュケナージ独奏、メータ指揮ロンドン交響楽団によるブラームス第2番。

 

ラトヴィアの無伴奏合唱団によるチャイコフスキーの聖歌6曲。

 

1989年録音の、ネーメ ヤルヴィ指揮ヨーテボリ交響楽団による1891年のシベリウス、序曲ホ長調と踊りの情景。クレルヴォ交響曲直前の頃を音で知る貴重な録音。

 

ジェフリー ダグラス マッジによるブゾーニの、CD6枚におよぶピアノ独奏作品集より。

 

ロト指揮するケルンのオーケストラによるマーラー第3番。

 



 谷友幸氏の訳になるヘルダリン(文庫では「ヘルダーリン」)の詩劇「エムペードクレス」。1997年以来折に触れて読み返しているが、やはり美しい。精神の高貴さとは何か、言葉による音楽とは何かを、知るために。

 


 仲正昌樹氏によるヘルダリン論。重く、辛いのに、ずっと読んでいたくなる不思議さ。

 


 子安ゆかり氏によるヘルダリン(本では「ヘルダーリン」)論も厳密に丁寧に運ばれる難解な推理小説のようで、なかなか進まないがずっと読んでいたくなる。