ミラー! (532)遠距離恋愛開始
彼女が泊まりに来た次の日の朝。二人でできるだけゆっくり過ごして、僕の車で彼女の自宅へ送る。その前に彼女のお姉さんのところへ未来を迎えに行く。未来はこの僕が迎えに来たことに大喜び。もう当分会えないと思っていたみたいだ。
「春希先生!」
とこの僕へ飛びつく。
「未来、そろそろ違う呼び方をしたら?」
「だって春希先生だもん。他になんて言ったらいいの?」
未来の言葉に僕と彼女は向かい合って苦笑。入籍したのであれば、パパでもいいのかもしれない。僕の認知が法的に認められたらでもいいと思うけれど、今のところまだ担当弁護士からの決定の報告は受けていない。
「未来。春希さんはね、いつか未来のパパになるんだよ。」
「パパ?でもまだママと先生は結婚してないよ。だから春希先生は先生でいいんだ。」
といって未来は荷物を持って靴を履き、伯母さんにお礼の挨拶をして玄関を出た。そして未来は車の中で、こう話した。
「もちろん先生が僕のパパになるのは嬉しいよ。だって僕は先生が大好きなんだもん。でもまだママと先生は結婚してないよね。早くパパって呼びたいよ。でもおかしいでしょ?」
と未来は微笑んだ。
なくなった優奈の命日が過ぎていたのであれば、今すぐ入籍したいけれど、せめて優奈の1周忌の2月を越してからじゃないと、入籍はできない。というか優奈に悪いと思う。手続き上はできるけれど、やはりね・・・。
彼女の自宅マンションへ着き、彼女のたくさんの荷物を持って自宅を訪れる。家の中は引越し準備真っ最中で、あとは引越し業者を待つだけという感じ。必要最低限のものだけ表に出してある。
「ああ、京都ともお別れね・・・。春希さんともなかなか会えなくなるし・・・。」
「んん・・・そうだね。美里、結婚式の事だけど、雛祭りで調整しておくよ。運よく土曜日だし、仕事は休みだと思うからね。できれば、神戸の船の上で・・・。貸し切ってやろう!」
彼女は満面の笑みで振りかえり、頷く。誰がなんと言おうと、転勤で関西にいなくても、プロポーズをした思い出の船で、結婚式をしようと思う。それが彼女の希望であり、夢だと昨日の晩、話してくれたからね。まあそうなると、結婚してもちょっとの間、彼女の仕事が残っているんだけどね。
「春希先生!」
とこの僕へ飛びつく。
「未来、そろそろ違う呼び方をしたら?」
「だって春希先生だもん。他になんて言ったらいいの?」
未来の言葉に僕と彼女は向かい合って苦笑。入籍したのであれば、パパでもいいのかもしれない。僕の認知が法的に認められたらでもいいと思うけれど、今のところまだ担当弁護士からの決定の報告は受けていない。
「未来。春希さんはね、いつか未来のパパになるんだよ。」
「パパ?でもまだママと先生は結婚してないよ。だから春希先生は先生でいいんだ。」
といって未来は荷物を持って靴を履き、伯母さんにお礼の挨拶をして玄関を出た。そして未来は車の中で、こう話した。
「もちろん先生が僕のパパになるのは嬉しいよ。だって僕は先生が大好きなんだもん。でもまだママと先生は結婚してないよね。早くパパって呼びたいよ。でもおかしいでしょ?」
と未来は微笑んだ。
なくなった優奈の命日が過ぎていたのであれば、今すぐ入籍したいけれど、せめて優奈の1周忌の2月を越してからじゃないと、入籍はできない。というか優奈に悪いと思う。手続き上はできるけれど、やはりね・・・。
彼女の自宅マンションへ着き、彼女のたくさんの荷物を持って自宅を訪れる。家の中は引越し準備真っ最中で、あとは引越し業者を待つだけという感じ。必要最低限のものだけ表に出してある。
「ああ、京都ともお別れね・・・。春希さんともなかなか会えなくなるし・・・。」
「んん・・・そうだね。美里、結婚式の事だけど、雛祭りで調整しておくよ。運よく土曜日だし、仕事は休みだと思うからね。できれば、神戸の船の上で・・・。貸し切ってやろう!」
彼女は満面の笑みで振りかえり、頷く。誰がなんと言おうと、転勤で関西にいなくても、プロポーズをした思い出の船で、結婚式をしようと思う。それが彼女の希望であり、夢だと昨日の晩、話してくれたからね。まあそうなると、結婚してもちょっとの間、彼女の仕事が残っているんだけどね。
ミラー! (531)二人きりの夜
初めて二人きりの夜。あ、赤坂の夜は別。俺は本当の僕じゃない。
僕は狭いけど同じベッドで色々話す。もちろんこれからのこと。毎日メールや電話をしているといっても、面と向かって話すほうがいいこともある。明日以降は遠距離恋愛が始まる。やはり彼女の仕事の話がメインになる。
「美里・・・やはり夏まで仕事なくならないの?」
「うん・・・減らすところは減らしたの。CMやモデル中心にしたのよね。CMの契約が夏まで残っているし・・・。あ、契約内容の中に結婚不可じゃなかったから助かったの。」
「じゃあ、夏以降か・・・結婚は。」
「私だって、春ごろ結婚したいわよ。できればね、雛祭りに。どうしてかわかる?」
「あ、未来とみくの誕生日だ・・・。」
「そう・・・。春希さんは転勤・・・しそう?」
「そろそろ・・・あるんじゃないかな?」
「東京ならいいね。東京なら・・・そうしたら一緒に住めるのに・・・。あと・・・もう一人子供が欲しいな・・・。」
「子供?ま、僕は嫌いじゃないからいいけど、美里、4人も育てる事できる?僕はなかなか育児に参加できないよ。それでなくても一気に3人のママになるんだし。」
「多分大丈夫。仕事完全に辞めてからの話だから。女の子が欲しいの。ちゃんと春希さんと愛し合ってできた子供が欲しいのよ。だめかなあ?」
「考えておくよ。」
と、お互い苦笑しながら、キスを交わす。
「あ、今度、有給取ったら、幼稚園へ出向いて、未来のこと相談してみるよ。そろそろ裁判所から結果が出るだろうし・・・。転入させてもらえたらいいんだけど・・・。」
彼女は頷き、この僕の胸に顔を埋めた。
僕は狭いけど同じベッドで色々話す。もちろんこれからのこと。毎日メールや電話をしているといっても、面と向かって話すほうがいいこともある。明日以降は遠距離恋愛が始まる。やはり彼女の仕事の話がメインになる。
「美里・・・やはり夏まで仕事なくならないの?」
「うん・・・減らすところは減らしたの。CMやモデル中心にしたのよね。CMの契約が夏まで残っているし・・・。あ、契約内容の中に結婚不可じゃなかったから助かったの。」
「じゃあ、夏以降か・・・結婚は。」
「私だって、春ごろ結婚したいわよ。できればね、雛祭りに。どうしてかわかる?」
「あ、未来とみくの誕生日だ・・・。」
「そう・・・。春希さんは転勤・・・しそう?」
「そろそろ・・・あるんじゃないかな?」
「東京ならいいね。東京なら・・・そうしたら一緒に住めるのに・・・。あと・・・もう一人子供が欲しいな・・・。」
「子供?ま、僕は嫌いじゃないからいいけど、美里、4人も育てる事できる?僕はなかなか育児に参加できないよ。それでなくても一気に3人のママになるんだし。」
「多分大丈夫。仕事完全に辞めてからの話だから。女の子が欲しいの。ちゃんと春希さんと愛し合ってできた子供が欲しいのよ。だめかなあ?」
「考えておくよ。」
と、お互い苦笑しながら、キスを交わす。
「あ、今度、有給取ったら、幼稚園へ出向いて、未来のこと相談してみるよ。そろそろ裁判所から結果が出るだろうし・・・。転入させてもらえたらいいんだけど・・・。」
彼女は頷き、この僕の胸に顔を埋めた。
ミラー! (530)ひとり・・・?
何とか大盛況のうちに納涼祭1日目が終わる。実行委員の陸曹には感謝されて、またお礼を貰ってしまった。たくさんの焼き鳥・・・。所属部隊の店の物らしい。なんだかんだいって夕飯食べてないから、これとコンビニでおにぎり買って夜食にしようと自転車のかごに入れて自転車をこぐ。明日はま、自由参加だし、気分で行くか行かないか決めようと思う。
近所のコンビニでおにぎりとお茶を買い、自宅へ戻る。すると電気がついている。もしかして?
「おかえりなさい。」
とやはり彼女。納涼祭のまんまの格好で家にいる。大丈夫か?ばれないか?
「家の前でタクシー降ろしてもらったの。だって春希さんにこの浴衣見せたかったし・・・どうしても会いたかったから・・・。」
まあ・・・構わないけど・・・。
「未来はいいのか?お姉さんに預けたままなんだろ?」
「うん。お姉ちゃんがね、もうちょっとで遠距離になるんだから、一晩くらい二人っきりで過ごしなさいって。」
気を使わせたみたいだね・・・。嬉しいけど・・・。
「どう?いい浴衣でしょ。京都で見つけたんだ。一目ぼれして、即仕立てたの。」
「うん、とても似合ってるよ。でもその化粧じゃなくて、いつもの化粧ならもっと・・・。」
「あ・・・春希さんは真里菜嫌いだもんね・・・・。じゃあ、化粧落として、脱ぐね。」
まあ、その前に・・・僕は彼女の手を引いて抱きしめる。やっと二人きりになれたんだから、時間が惜しい。立花真里菜バージョンは気に入らないけど、中身は美里だし・・・。そっと僕は彼女にキス。
「んん・・・・春希さんもっと。」
と甘えてくるもんだから、そのまんまソファーでいちゃついてた。未来が居ない分やはりいちゃつき度はアップするし、いつもと違う格好だからかなあ・・・。立花真里菜バージョンでも構わなかった。まあ・・・僕のおなかがなるまではね・・・。はははは。
「ご飯まだだったの?」
「うん・・・。だって食堂しまってるし・・・色々忙しくて・・・。焼き鳥貰ったし、おにぎり買ってきたから・・・それ食べるよ。美里は?」
「お弁当食べたの。じゃ、制服脱いでシャワー浴びてきたら?お味噌汁くらい作るわね。」
「じゃあそうする。」
と、もう一度キスをして、着替えへ向かう。
近所のコンビニでおにぎりとお茶を買い、自宅へ戻る。すると電気がついている。もしかして?
「おかえりなさい。」
とやはり彼女。納涼祭のまんまの格好で家にいる。大丈夫か?ばれないか?
「家の前でタクシー降ろしてもらったの。だって春希さんにこの浴衣見せたかったし・・・どうしても会いたかったから・・・。」
まあ・・・構わないけど・・・。
「未来はいいのか?お姉さんに預けたままなんだろ?」
「うん。お姉ちゃんがね、もうちょっとで遠距離になるんだから、一晩くらい二人っきりで過ごしなさいって。」
気を使わせたみたいだね・・・。嬉しいけど・・・。
「どう?いい浴衣でしょ。京都で見つけたんだ。一目ぼれして、即仕立てたの。」
「うん、とても似合ってるよ。でもその化粧じゃなくて、いつもの化粧ならもっと・・・。」
「あ・・・春希さんは真里菜嫌いだもんね・・・・。じゃあ、化粧落として、脱ぐね。」
まあ、その前に・・・僕は彼女の手を引いて抱きしめる。やっと二人きりになれたんだから、時間が惜しい。立花真里菜バージョンは気に入らないけど、中身は美里だし・・・。そっと僕は彼女にキス。
「んん・・・・春希さんもっと。」
と甘えてくるもんだから、そのまんまソファーでいちゃついてた。未来が居ない分やはりいちゃつき度はアップするし、いつもと違う格好だからかなあ・・・。立花真里菜バージョンでも構わなかった。まあ・・・僕のおなかがなるまではね・・・。はははは。
「ご飯まだだったの?」
「うん・・・。だって食堂しまってるし・・・色々忙しくて・・・。焼き鳥貰ったし、おにぎり買ってきたから・・・それ食べるよ。美里は?」
「お弁当食べたの。じゃ、制服脱いでシャワー浴びてきたら?お味噌汁くらい作るわね。」
「じゃあそうする。」
と、もう一度キスをして、着替えへ向かう。
ミラー! (529)納涼祭
夕方。8月末になるとだんだん日も短くなってきている。でもまだまだ明るい。救護班の準備も終わり。時計を見るともう開始時間。2日間ある納涼祭。1日目は、まあいう隊員とその家族の慰安に近い。次の日はご近所さんとの交流のためって感じかな?総監部の時と違って、隊員の盆踊りコンテストがないから楽でいい。踊りたいものが踊ればいいんだからね。
お偉いさんの挨拶のあと、納涼祭開始。まずはミス伊丹がやってきて、色々イベントをした後、第1弾の盆踊り大会。その最中にゲストの移動があるみたいだ。
「ここの前を立花真里菜さんが通るんですよね。」
と、女性隊員が僕に声をかける。まあ本部へいく道にあるからね。男性隊員はもちろん新人グラドル目当てで・・・。イベントのあと、そのグラドルのサイン会と即売会があるみたいだ。その後、本部席で終了近くまで観覧しているって形らしい。お互い仕事じゃなければ、今日、未来と彼女を連れて納涼祭を満喫しようと思っていたのにな・・・。
迷子や会場案内をしている時に、僕の前をご一行様が通り過ぎる。ホント仕事モードの彼女。とても綺麗な浴衣、そして完璧なヘアメイク。いつもと違ういい香りの香水をつけて何もないように通り過ぎた。ホント元トップグラドル、立花真里菜復活!って感じのオーラで、会場は盛り上がっている。横にいるグラドルも、普段のセクシー路線ではなく、きちんとかわいい感じに仕上げてあった。ちゃんとTPOにあわせてね。でもやはりグラドルオーラというものは違うと思ったね。でもあの彼女は僕が嫌いな一面なんだよね。
「遠藤一尉。ホント立花真里菜さんって綺麗ですよね!あこがれちゃう。ああいうメイクとかしてみたいなあ・・・。」
「あんな厚化粧がいいわけ?匂いもぷんぷんつけてさ・・・。君は辞めておきなさい。若いし。」
「なんか1尉っておっさん臭い。もっとそういうのに敏感だと思ってました。意外ですね。」
「そう?僕は立花真里菜はあまり好きじゃないからね・・・。」
といいつつも、彼女と結婚前提で付き合っていたりするんだけど・・・。
遠目でトークショーやらが始まるのをみる。ホント会場周辺に人が集まってしまって、ここは閑古鳥が鳴いている。今のうちに休憩休憩。トークショーにはつき物の、宣伝やら質問やら大盛り上がり。新人グラドルは写真集とDVDの宣伝をしている。立花真里菜は、今公開中の映画の話や、出演中のドラマの話。そして先月発売された自衛隊雑誌を持って、そのことについて話している。そこに載っているのはここの駐屯地で僕とあと一人の衛生隊員。彼女なんて、この僕の事を大褒めしている。
「一緒に写っている医官の遠藤一尉ですか?とてもかっこいい人ですよね。実は私の息子の主治医を一時してくださって、とてもいい先生で、信頼しています。こちらに着いた時に少しお話させていただいたんですけど、とてもステキな方でした。」
「じゃあ、立花さんにとって、衛生隊の遠藤一尉はタイプってことですか?結婚されるとしたら、遠藤一尉のような方が?今丁度独身なんですよね?一尉!」
と、視線は救護班の僕に集中!無意識にジェスチャーでバツを出してしまった。すると彼女は朗らかに笑いながら・・・。
「ん・・・どうでしょうか。ノーコメントでお願いします。遠藤先生にご迷惑ですよ。先生にだって好きなタイプがあるんですから。」
と何気なく交わす彼女。ホント僕は顔を真っ赤にして救護テントの裏に隠れた。はあ・・・ホントは好きなんだけど・・・彼女の本当の姿が・・・。
お偉いさんの挨拶のあと、納涼祭開始。まずはミス伊丹がやってきて、色々イベントをした後、第1弾の盆踊り大会。その最中にゲストの移動があるみたいだ。
「ここの前を立花真里菜さんが通るんですよね。」
と、女性隊員が僕に声をかける。まあ本部へいく道にあるからね。男性隊員はもちろん新人グラドル目当てで・・・。イベントのあと、そのグラドルのサイン会と即売会があるみたいだ。その後、本部席で終了近くまで観覧しているって形らしい。お互い仕事じゃなければ、今日、未来と彼女を連れて納涼祭を満喫しようと思っていたのにな・・・。
迷子や会場案内をしている時に、僕の前をご一行様が通り過ぎる。ホント仕事モードの彼女。とても綺麗な浴衣、そして完璧なヘアメイク。いつもと違ういい香りの香水をつけて何もないように通り過ぎた。ホント元トップグラドル、立花真里菜復活!って感じのオーラで、会場は盛り上がっている。横にいるグラドルも、普段のセクシー路線ではなく、きちんとかわいい感じに仕上げてあった。ちゃんとTPOにあわせてね。でもやはりグラドルオーラというものは違うと思ったね。でもあの彼女は僕が嫌いな一面なんだよね。
「遠藤一尉。ホント立花真里菜さんって綺麗ですよね!あこがれちゃう。ああいうメイクとかしてみたいなあ・・・。」
「あんな厚化粧がいいわけ?匂いもぷんぷんつけてさ・・・。君は辞めておきなさい。若いし。」
「なんか1尉っておっさん臭い。もっとそういうのに敏感だと思ってました。意外ですね。」
「そう?僕は立花真里菜はあまり好きじゃないからね・・・。」
といいつつも、彼女と結婚前提で付き合っていたりするんだけど・・・。
遠目でトークショーやらが始まるのをみる。ホント会場周辺に人が集まってしまって、ここは閑古鳥が鳴いている。今のうちに休憩休憩。トークショーにはつき物の、宣伝やら質問やら大盛り上がり。新人グラドルは写真集とDVDの宣伝をしている。立花真里菜は、今公開中の映画の話や、出演中のドラマの話。そして先月発売された自衛隊雑誌を持って、そのことについて話している。そこに載っているのはここの駐屯地で僕とあと一人の衛生隊員。彼女なんて、この僕の事を大褒めしている。
「一緒に写っている医官の遠藤一尉ですか?とてもかっこいい人ですよね。実は私の息子の主治医を一時してくださって、とてもいい先生で、信頼しています。こちらに着いた時に少しお話させていただいたんですけど、とてもステキな方でした。」
「じゃあ、立花さんにとって、衛生隊の遠藤一尉はタイプってことですか?結婚されるとしたら、遠藤一尉のような方が?今丁度独身なんですよね?一尉!」
と、視線は救護班の僕に集中!無意識にジェスチャーでバツを出してしまった。すると彼女は朗らかに笑いながら・・・。
「ん・・・どうでしょうか。ノーコメントでお願いします。遠藤先生にご迷惑ですよ。先生にだって好きなタイプがあるんですから。」
と何気なく交わす彼女。ホント僕は顔を真っ赤にして救護テントの裏に隠れた。はあ・・・ホントは好きなんだけど・・・彼女の本当の姿が・・・。
ミラー! (528)呼び出される僕
改めて自転車に乗り、いつものように西門から駐屯地へ入る。そして定位置に自転車を停めた時、携帯がなる。それは美里専用の携帯で・・・。
「今ついたよ。今から控え室で準備するの。今どこにいるの?」
と、彼女からのメール。
「今駐屯地についたところ。がんばってね。」
とメールを返す。大切にかばんへ携帯を戻し、幹部室へ向かう。そしてキャラメルを口へ放り込んだ時、また携帯がなる。
「今会えない?」
まあ会えないわけじゃない。まだ救護班の打ち合わせ時間には早いしね。会えるよと、返事をすると、場所が書かれてくる。司令部のある部屋だ。いってもいいものか・・・。まあとりあえず行ってみることにする。
部屋の前にはゲスト控え室と書かれている。もちろん関係者以外立ち入り禁止。するとお茶を運んできた女性自衛官と目が合う。
「遠藤一尉?ここは立ち入り禁止ですよ。関係者以外。」
「わかっているけど・・・あのね・・・立花真里菜さんに呼び出されて。」
「え?ほんとですかあ?」
「マジマジ!僕が彼女たちを手配したんだよ。立花真里菜さんとは面識あるし、彼女の息子さんは昨日まで僕の患者だったし・・・。」
じゃあ確認してきますといって、女性自衛官は再び部屋へ。もちろんマジな話。少し立って女性自衛官が出てきた。もちろんOKですと・・・。その上、誰も入って来ないようにいわれたらしい。プライベートな大切な話をするからって。息子さんの話かもしれませんね。と、女性自衛官は首をかしげながら立ち去る。
僕はドアを鳴らして中へ入る。彼女は僕の顔を見るなり、いつもどおりの微笑。横には若いかわいらしい感じの女性。この子が新人グラドルなんだろうね。そしていつものマネージャー。美里はマネージャーに、他の人が外から聞いていないかみてきてほしいと頼む。マネージャーが外に出たのを確認して、美里は立ち上がって僕の腕をつかみ、その若いグラドルの前へ引っ張っていく。
「あやなちゃん。この人が、私のフィアンセよ。絶対内緒。本当はもう発表したいけど、彼に色々事情があっていえないの。」
「先輩!むちゃくちゃかっこいい人じゃないですか!羨ましいです。自衛官って本当にかっこいいですね。」
「彼は特別よ。元モデルさんだから。高校時代に売れっ子モデルしていたの。今は自衛隊のお医者様。迷彩姿なんてもっとかっこいいのよ。この前雑誌に一緒に写ってね。」
とても嬉しそうに話す彼女。本当は世間に言いたいけれど、この僕に事情がある。だってまだ妻が死んで半年しか経っていないからね。言いたくて言いたくてしょうがないんだろうけど、それは彼女の仕事上のこともあるし、できないんだろう。
「いい人紹介してください。是非!」
と、新人グラドルに言われちゃったよ・・・。まあここは駐屯地だし、制服着た隊員はうじゃうじゃいる。いい人ねえ・・・いるにはいるけどさ・・・。でも僕から紹介はできないよ。面識ないし。丁重にはお断りしたけどね・・・。このあとすぐに逃げるようにこの場を去った。
「今ついたよ。今から控え室で準備するの。今どこにいるの?」
と、彼女からのメール。
「今駐屯地についたところ。がんばってね。」
とメールを返す。大切にかばんへ携帯を戻し、幹部室へ向かう。そしてキャラメルを口へ放り込んだ時、また携帯がなる。
「今会えない?」
まあ会えないわけじゃない。まだ救護班の打ち合わせ時間には早いしね。会えるよと、返事をすると、場所が書かれてくる。司令部のある部屋だ。いってもいいものか・・・。まあとりあえず行ってみることにする。
部屋の前にはゲスト控え室と書かれている。もちろん関係者以外立ち入り禁止。するとお茶を運んできた女性自衛官と目が合う。
「遠藤一尉?ここは立ち入り禁止ですよ。関係者以外。」
「わかっているけど・・・あのね・・・立花真里菜さんに呼び出されて。」
「え?ほんとですかあ?」
「マジマジ!僕が彼女たちを手配したんだよ。立花真里菜さんとは面識あるし、彼女の息子さんは昨日まで僕の患者だったし・・・。」
じゃあ確認してきますといって、女性自衛官は再び部屋へ。もちろんマジな話。少し立って女性自衛官が出てきた。もちろんOKですと・・・。その上、誰も入って来ないようにいわれたらしい。プライベートな大切な話をするからって。息子さんの話かもしれませんね。と、女性自衛官は首をかしげながら立ち去る。
僕はドアを鳴らして中へ入る。彼女は僕の顔を見るなり、いつもどおりの微笑。横には若いかわいらしい感じの女性。この子が新人グラドルなんだろうね。そしていつものマネージャー。美里はマネージャーに、他の人が外から聞いていないかみてきてほしいと頼む。マネージャーが外に出たのを確認して、美里は立ち上がって僕の腕をつかみ、その若いグラドルの前へ引っ張っていく。
「あやなちゃん。この人が、私のフィアンセよ。絶対内緒。本当はもう発表したいけど、彼に色々事情があっていえないの。」
「先輩!むちゃくちゃかっこいい人じゃないですか!羨ましいです。自衛官って本当にかっこいいですね。」
「彼は特別よ。元モデルさんだから。高校時代に売れっ子モデルしていたの。今は自衛隊のお医者様。迷彩姿なんてもっとかっこいいのよ。この前雑誌に一緒に写ってね。」
とても嬉しそうに話す彼女。本当は世間に言いたいけれど、この僕に事情がある。だってまだ妻が死んで半年しか経っていないからね。言いたくて言いたくてしょうがないんだろうけど、それは彼女の仕事上のこともあるし、できないんだろう。
「いい人紹介してください。是非!」
と、新人グラドルに言われちゃったよ・・・。まあここは駐屯地だし、制服着た隊員はうじゃうじゃいる。いい人ねえ・・・いるにはいるけどさ・・・。でも僕から紹介はできないよ。面識ないし。丁重にはお断りしたけどね・・・。このあとすぐに逃げるようにこの場を去った。