6月23日に投稿したなう
ミラー! (696)挨拶まわり
せっかく神戸へ来たので、地本本部へあいさつ。本部長である1佐と面会だ。もちろん面識はない。歳は50前後。防大出身の幹部海上自衛官だ。
「はじめまして師団司令部広報室長の遠藤と申します。」
と、お互い名刺を交換する。そして僕の職種章をちらっと見て…。
「ほほう…衛生ですか?お若いですね。おいくつですか?」
「34です。」
「34?34で3佐ですか。将来が楽しみですね。最終学歴は?」
「防医大です。防衛医科大学校…。」
その言葉に「え?」っとこの僕をみる。
「防医ってことは…医官ですか?」
「ええ。」
「医官で広報とは…。何かやらかしたとか?」
その言葉に地本の広報官は慌てて…
「本部長、この方は有名な政治家の御子息で…祖母は元総理大臣の…弐條…。」
その言葉に目を丸くする。
弐條は芦屋神戸では超有名政治家家系。まだ僕の存在を知らない人がいるんだね。まあそのほうがいいんだけど…。その後色々世間話をしてその場を退出。なんか疲れた…。
部下の運転する車の中で、ボーっとしながら駐屯地へ向かう。やはり医官で広報っておかしいのかな?
「さすがですね室長。」
「え?何が?」
「航路の調整の件です。今までなかなか進まなかったんですが、一気に決まって主催者側は安心でしょう。いい祭りのフィナーレを飾れるといいですね…。」
「僕は一言言っただけなんだけどね…。お願いしますって。」
「これからも同席してくださいね。お願いします。こちらも車両展示がありますから。」
「そうだね。」
ほんと政界の太すぎるパイプ…。いいのか悪いのかどうなんだろうねえ…。
ミラー! (695)太すぎるパイプ
3月に入ったので少しずつ暖かくなってきた。妻美里の出産日も決定。4月2日となった。僕の休みは4月1日から有休と土日を使って1週間。その代りGW休みは広報関係の仕事で休めない。駐屯地と師団の記念行事も近いしね。
今日は神戸へ出張。5月中旬に行われる神戸のお祭りについての会議。本来であれば地本に任せておけばいいんだけど、うちの師団や他のことも絡んでくるし色々あっていくこととなった。まあ、挨拶も兼ねていたりする。ややこしい調整みたいだ。国土交通省も絡んでいる…。この僕なら…っていうあちらの思惑もあるみたいだね。
神戸某所で、市役所職員、お祭り実行委員、自衛隊関係者、そして国土交通省関係者などが集まる。議題はこうだ。
「ブルーインパルスを神戸上空に飛ばす」
様々な記念も重なり、そして市民などからの要望、その他諸々で決まったブルーインパルス計画。今まで様々なことがあり白紙になってきたけれど、今回は知事、市長の希望もあり、実現の見通しが出てきた。1年も前からの準備。あとはややこしい調整のみ。神戸上空はたくさんの航路が交差しており、調整が難しいのだ。
そういやこの春から飛行隊長は、源雅治1等空佐。源家はここ神戸出身。それも青春時代を兵庫県で過ごしている。話題性もあるよね。そうそう僕の義兄でもある。だからって僕が呼ばれたわけじゃない…。
僕には政界への太いパイプがある。祖母は元総理。養父は、総理経験のある今も現役の国会議員。でもって、今の国土交通大臣は弐條派の大臣。神戸側の何とかなりませんかの一言に、この僕の一言が加わる。もちろん国交省側はこの僕の身分を知っているようで、この僕が出席したからか、ころっと態度を一変した。何とか調整しますとね。
そしてついでに、その前日に行われる航空自衛隊奈良基地の行事にも曲芸飛行はしないが、飛ぶことが決定した。あと2カ月…急きょ決めさせたって感じで、3月末には飛行計画がわかる。ほんと異例なことだ。でもってブルーの飛行予定に神戸のお祭りと奈良基地記念行事が加えられた。