命がけの問いかけ | 鈴とEveryday☆

鈴とEveryday☆

重症新生児仮死、低酸素脳症、人工呼吸器使用。
そんな鈴さんと生きる道。
   

私は弱い人間です。 鈴さんはいつまで私のそばにいるのか分からないのに・・・


毎日を一生懸命生きるって難しい。 毎日、笑顔で生きるって難しい。



昨日は始業式でした。 


担任の先生が変わって説明していた時 「その時はお母さんにお願いして」

という言葉が出たので、少しマイナスイメージ。でも、いい人そうです。


そして時間割が・・・鈴さんに受けさせたい授業が午後にあったりして

付き添わなければいけない私にとっては、迷うところのある時間割で落ち込みました。


他にも落胆するような出来事があり、何だかふと思ったんです。



あー なんだか 疲れたなぁ


って。



いつまで続くんだろう。 こんな生活が。


って。



それから2時間後ぐらいのことでした。


鈴さんの横に寝転んでいたら、鈴さんが 「あっ あっ」 と声を上げ始めたので

「何言よるん?」と声をかけました。すると、肩が前に前にぐっぐっと動いているんです。


「何?鈴さん、運動しよるんかね?」数十秒、笑いながら見ていましたが

モニターの心拍が120を越えているのを見て、おかしいことに気づきました。


布団をめくると、上半身が痙攣していました。


SpO2が低下し、アラームが鳴ります。


痙攣自体は、冬休み頃に頻繁にあった状態に似ていたので 「がんばって、大丈夫よ」

と声をかけながら、震える手や上下する胸をさすっていました。


鈴さんの痙攣は、自然におさまるのを待ったので大丈夫です。



が、この日は違っていました。


SpO2が激しく上下します。70台から90台をいったりきたりするので吸引を繰り返します。


すると、気管からザーッと、何度吸引してもザッーとひけるんです。


色が少しピンクがかっている?と思いながらも、繰り返しました。


いつもとは違い、吸引すると唇の色がすーっと薄くなっていき、なかなか戻りません。


酸素を2Lに上げましたが、唇の色の戻りが遅いので 3Lに上げました。


それでも遅いので、アンビューを使いました。


体の震えがおさまり、心拍も落ち着いているのに、何故かSpO2だけがおさまりません。


吸引を繰り返しながら、モニターの不具合ではないか、酸素を作る機械の故障ではないかと

パパと一緒にあらゆる可能性をさぐり続けました。


やっと落ち着いたのは、痙攣があってから30分ほど経った頃でした。


少しピンクだったように感じたものは、血だったのか、吸引器を見ると朱色でした。





こういうの久しぶりよね、なんやろか・・・パパと考えたけど、答えは見つかりませんでした。

様子を見るため、注入の時間を1時間ずらしました。



注入後、落ち着いているので、酸素の流量を落としました。


すると、SpO2が低下し、アラームが鳴りました。痙攣はないものの、先ほどと同じ状況。


すぐさま酸素の流量を3Lに戻し、吸引を繰り返すも、なかなか落ち着いてくれません。



何故か 涙がとまりませんでした。



私が疲れたって言ったからだ。


ごめんなさい。私が悪かった。 


大事なんです。 鈴さんが、鈴さんがとても大事なんです。


どうか私のもとから 連れ去らないで。


大事なんです。


本当に


本当に


そばにいて欲しいんです。



鈴さん、ごめんね。 ごめんね。 ごめんね。 ごめんね


何度もほっぺに、鼻に、おでこに、くっつきました。



吸引をしながら。 



病院に行こうと思ったけれど、救急担当の日ではなく

病院が新しくなってからどういったシステムになっているか分からなかったので


訪問クリニックに電話しようか迷っているうちに 落ち着いてきました。



もう一度何かあったら、病院へ


という思いで過ごした一晩。



何か一つ違うことをしたら、鈴さんがどこかへいきそうで


手をつなぐことが精一杯。


その手も少し寝入ってしまたらはずしてしまっていて、起きる度に 手をそっと握る。



一緒に。 一緒にいて。 ずっと一緒に。


くっついて寝てたら、鈴さんからよだれをかけられて、その冷たさで起きた朝。



鈴さん、やめてよ!! もー!


そう言いながら、ティッシュをとる。



鈴さんがいる朝を迎えられて幸せでした。


ごめんね、りん。 ちゃあちゃん、頑張る。



鈴さんはいつも命がけで私に問いかける。


わたしのこと、本当にいらないの?



違うかもしれないけど、私にはそう思えたのです。


不思議です。 


鈴さんにこんなことがあったと言いながら泣いても何もないのに・・・・



鈴さんの命がけの問いに 私は答える。



頑張るよ。鈴さんと一緒にいたいから。 でも、時々一緒に泣いてね。