MMSとはModern Monetary System の頭文字をとりました。
申し訳ありませんが、
MMTの名づけに対抗しての発案者のGokaiによっての名付けです。
それはMMTが大まかには正しいのですが、細部において間違った理論だからです。
とはいえ、MMT一派の強い発信力によって、国債の発行は民間への預金の供給であり、決して忌むべき行為でないと世間に知らしめた功績はとても大きいのです。それほどこれは一般が気づきにくいことだったのです。
しかしMMTは、細部においては、現実の現代貨幣システムに対しての不十分な理解も結構多く、Gokaiとしては手放しで受け入れるわけにいきません。
MMTとMMSでは、何が違うかを比較してみます。
MMT MMS
①政府借金は将来へのツケ
違う 〇 違う 〇
②政府借金は民間へのお金の供給である
YES 〇 YES 〇
③お金MSの増加 信用創造+GDP増加 信用創造+資産価値
④通貨の担保 租税貨幣論 政府の強制執行力
⑤通貨の本質 貨幣負債論 負債が貨幣
⑥信用創造機能 内政的貨幣供給論 外性的貨幣供給論
⑦日銀当座預金 軽視 重視
⑧政策金利 軽視 日銀の市場調節
⑨国債発行上限 インフレ制約 国際収支制約
⑩経済力 GDP重視 国力増加
⑪インフレ 総需要>生産力 (市場での)通貨量>供給量
⑫資産価格 無視 重視
⑬国際収支 無視 重視
⑭財政均衡式 無し 保有
⑮雇用に関して JGP JGP+所得補填制度
⑯年金(70歳以上) 不明 全て政府財政拠出
⑰医療費 不明 国民負担ゼロ
⑱教育 不明 充実
⑲科学技術振興策 不明 あり
⑳世界の平和と持続的経済発展政策
不明 あり
㉑為替決定メカニズム 無し あり
㉒金融資産の偏在に対する対策
無し あり
㉓消費税 不明 廃止
㉔公共インフラ 不明 適宜
㉕各業種の維持発展 不明 考慮中
㉖農業政策 不明 考慮中
㉗環境対策 不明 考慮中
㉘ロスジェネ世代発生の説明
無し あり
①②に関してはMMTもMMSも同じ主張です。
※ 内生的貨幣供給理論:
民間銀行は手持ちのMB量を超えて貸し出し可能
※外生的貨幣供給理論:
民間銀行は手持ちのMB量を超えての貸し出しは違反だし問題が発生すると認識。
※MB:マネタリーベース
※MS:マネーストック
★ 上記のようにMMTとMMSは大筋においての目的は、ほぼ同じなのですが、一方、現実の金融システムから見て事実と異なることが多く、金融に詳しい者によって、いずれ完全否定されかねません。そういう意味でMMTへのMMS側からの同調をやめた次第です。
★ 尚、MMTへのGokaiの認識に間違いあればご指摘ください