小5の息子が荒れている。
これが反抗期なのだろうか?
反抗期というと、
無口になって構われるのを嫌がるイメージがあったのだけれど、
息子は「かまってちゃん」ぶりがすごい。
わざとどすどすと音をたてて歩く、お風呂で異常なくらい絶叫する、
こちらが注意するとすべて「は?無理!」の一言。
夫の言うこと、ひとつひとつに細かくいちゃもんつける。
妹の嫌がることをわざわざ親の目の前でやる。言う。
けれども一人で寝るのを怖がる、「歯磨きやって」と甘えてくる、
などなど・・・・
文字にすると伝わりづらいですが、
私と夫も限界で。
先日も、
あんまり頭にきたもので本人の座っていた椅子を思いっきりかかとで蹴り飛ばし、
結果的に病院で診てもらうレベルに(私が、です。骨折ではなかった。そしてなぜ腹が立ったのかも忘れた)
息子が学校にいって物理的に距離がとれれば冷静になる。
きっと息子は試してるんだろうな、私と夫が本当に自分のこと愛してるか。
本当は優しくしてもらいたいけど諸々悪循環で、
自分でも暴走を止められないんだろうな、
小5だけど抱きしめたりしたら実は喜ぶのだろうけど。
わかっちゃいるけど私もモヤモヤ。
溜息ばかりの日々にこの本を読んだ。
読みながらぽろぽろと涙が出た。
作者は医師で臨床心理士。また4人の男の子の父親であり、
ボランティアで長年近所の子どもたちとフットサルをやっている。
(教える、というのではないらしい)
とにかく、子どもを信じて、優しく接すること、小言を言わない、
家はくつろぐ場所にしてあげる、という内容が書かれている。
子どもを信じる、という考え方について感心したのが、
たとえば子どもが学校から帰ってきて床に服を脱ぎ捨てたままでも、
そっと拾ってハンガーにかけておいてあげる。
「片づけなさい」とは言わない。
そうするとその子が大人になったら自然と片付けられるようになるのか?
いや、そんなことはどうでもよくて、
子どもを信じる、というのは、
「片づけようが片づけまいが、あなたは愛するに値する存在だ」と
信じ続けるということ。
これは…これはすごい。
育児の目標は「生きることを好きになる」こと。
作者はくりかえし書いている。
私も、親になって10年。
こんなにも苦しいことが世の中にあるのか、
と途方に暮れてばかりだ。
正直喜びより涙していることのほうが多いかも。
どんな思いで子どもを育てればいいんだろう?
なんだかんだ言って学歴大切だと思うし
こんな成績じゃ高校にも行けないだろうし、でも、
小学校時代は自由に遊ばせてあげたい。
ここまで勉強嫌いならもういいか。。。ああでもこの単元ここで理解しないと
後で困るだろうし・・・問題集やらせなきゃ・・・
など私も葛藤している。
でも「生きることを好きになること」、すごく腑に落ちた。
いま声高に何かを語っている人はいわゆる「成功者」。
いい大学でていい給料もらって・・・
けれど、そんな語りの場を持たなくても、幸せに毎日過ごしている人はたくさんいる。
「生きててよかったなあ」と、実際思っても思わなくても、穏やかに生きていける人、
そんな大人になってほしい。
何があっても死ぬよりはまし、と思ってほしい。
そしてそして。
巻末に書かれていて度肝を抜かれた「アイスクリーム療法」。
「冷蔵庫が満杯になるくらいのアイスクリームを買ってきて、
子どもに、いつ、何個食べてもいいんだよと言うだけ」
食事前だろうが夜寝る前だろうが。
一度に何個食べようがなんにも言わない。
食べ終わった包み紙をそのへんに放置してもなにも言わない。
作者の田中茂樹さんが考案したものだそう。
・すぐに実践できる簡単でユニークな「子どもを元気にする方法」で
・家の中を明るくする方法
・小言を言う親への認知行動療法
という位置づけだ。
詳しくは「アイスクリーム療法」でググっていただければ
実践した人の声も色々でてくるのでぜひ。
これ、子どもがめちゃめちゃ喜ぶのはもちろんだけれど、
親も、「いかに日々小言を言っていたか」気づくらしい。
そしてアイスクリーム食べ放題なんて、
通常ならぜったいにあり得ないことを自分が子どもにやらせてる!
という限界突破感もあるらしい。
このアイスクリーム療法、いまの私にぴったりなのではないか。
近日中にためしてここにアップします!!いや、アップできればいいな、弱気(笑)
でも、
「生きることを好きになってもらう」
これを目標に掲げるのであればもう少し優しいお母さんになれるかも。