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父は少しずつぼんやり度が進んできていて、だんだん会話ができなくなってきている。
わたしとしては苦痛なくゆっくり寝ていてくれればいいと思っている。
だが、苦痛を伴う痰の吸引をしなければいけないのが問題だ。
今日病院で練習してきたのだが、鼻からカテーテルを入れて気管内までゆっくり送り込んでいく。
ゆっくりやれば痛がりにくいが、それでもひどく嫌がっていた。
わたし自身もこんなことをされるのはまっぴらごめんだ。
そこでネット検索すると、やはりアメリカ、オーストラリア、ヨーロッパ諸国や地域では認知症終末期の患者にはやられていなかった。
痰が絡んで苦しがっていたら別だが、これらの地域では水も食べ物も摂らなくなった高齢者に余計な点滴などをしないので、痰がたくさん出ることはないという。
日本の場合は人為的な延命措置を優先して生活の質などの福祉を後回しにする傾向が強いので、寝たきりで苦痛に満ちた最期を迎える人が多くなる。
このことを知っていたので、最初から欧米方式がいいと思っていた。
だが痰吸引をするかどうかなどの個別の事柄についてはよく知らなかったので、今回調べてみたのだった。
まとまっていてわかりやすい論文があったので、興味がある方のためにリンクを貼っておく。
https://www.dcnet.gr.jp/pdf/journal/t_h31_TJDCR19002_sosetsu_190128.pdf
わたし自身はずっと以前から、こういう医療が受けられる地域に移住しようと計画している。
だがまずは父だ。
明後日退院することが決まったので、ここに記載されているような楽な最期を迎えられるように力を尽くしたい。
「じいじが帰ってきたら看病するよ」。
イナちゃんはおむつ交換のサポートと添い寝を担当してくれるそうだ。
ところで、犬サイトを見ていると、かなりの割合で「こんなことをするとわがままになるからやめよう」的なことが書かれている。
この前は、犬が甘えてきたときに、毎回応えているとわがままになるというのがあった。
なぜこんなことが平気で言われているのか理解に苦しむ。
犬は同居人に親愛の情を示そうとしているのだから、それを受け止めてかわいがってあげればいい。
爬虫類や両生類だって人に懐くのに、犬が人に甘えて何がいけないのかと思う。
先日ソラさんのところに行ったときに、黒猫のつむちゃんが膝に乗って抱き着いて甘えてくれたが、猫であれば甘やかすなとほとんど言われない。
いつも犬だけ例外扱いされて、あれこれ注文を付けられたり、厳しいことを言われるのが気の毒でならない。
なのでわたしはよく、犬にも猫のように接しようと言っている。
猫にしないことは犬にもしない。
これだけでも犬はずいぶん楽にのびのび暮らせるようになるだろう。
犬が望んでいるのであれば、たくさん甘えさせてたくさんかわいがってあげよう。
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