三上ナナエのブログ

三上ナナエのブログ

人材育成コンサルタント、企業研修講師

 

「気遣いのある接客」と聞くと、

何か特別なサービスや、印象に残るひと言を想像しがちです。

けれど、実際に「ここはいいな」と思う瞬間は、もっと地味なものです。

 

たとえば、

奥まった席に案内され、「混んでいて忙しそうだし、声をかけづらいな」と思っていると、すっとスタッフの方が近づいてくる。

 

「ご注文、お決まりでしたらお伺いしますね」

 

こちらが呼ぶ前、でも早すぎもしない。

この間合いが、実はとても高度なのです。

 

また、遠くの席から軽く手を挙げただけなのに、

「はい」と返事をして目を合わせて反応してくれる。

 

「見ていますよ」というサインが届くだけで、とても安心します。

 

接客での気遣い、それは余裕があればできるのに・・・

たしかに、忙しくない現場はありません。

 

けれど、

忙しい時でも気づける人には、ある共通点があります。

 

それは

一人ひとりを見ようとしていないこと。

 

少し意外に聞こえるかもしれません

 

忙しい時に

「全員を気にかけなきゃ」

「見落としたらいけない」

と思うほど、視野は狭くなり

結果、目の前の作業しか見えなくなります。

 

逆に、気づける人はこうしています。

 

・「点」ではなく「面」で見る

・完璧な対応より「合図」を返す

 

点で見る

「今、呼ばれたから行く」

「この席だけ対応する」

 

面で見る

注文が入りそうな席のエリア

迷っている人が多いゾーン

ゾーンの中で、身体を横に動かしている人がいないか

(人を呼ぼうとしている動作)

 

そのエリアをまとめて一度視界に入れ、

目が合った人に一斉にうなずいたり、

「順番に伺いますね」と一言添えるのです。

 

全員に声はかけていなくても、

エリア全体に安心感が広がるのが「面」の効果です。

 

今すぐ行けなくても、目が合ったらうなずく。

声をかけられなくても、手を止めて一瞬視線を送る。

 

それだけでお客様は「見てもらえている」と落ち着くことができます。

 

時間がある時は、行動で気遣えます。

でも、忙しい時にできるのは反応です。

 

・目を合わせる

・小さく手で合図する

・遠くから「はい」と返す

 

これらは数秒でできて、それでいて効果は大きいです。

 

忙しくて、頼まれてもすぐに応対できないから早足で脇目も振らず通り過ぎたり目を合わせないようにするのは

お客様としては「存在を無視された」と感じてしまいます。

 

まずは「気づいていますよ」というサインを出す。

 

それが、忙しい現場でこそ生きる気遣いです。

 

 

会議となると、つい
 

「今日は何かキラッと光ることを言わないと・・・できる人と思われたい・・・」
 

と私は自分にハードルを上げてしまいがちでした。

 

でも、会議の流れを救うのは特別な言葉よりもみんなが助かる率直な言葉だったりします。


スポットライトが当たるような内容でなくてもその場にとって貢献できるような、例えば


自分の理解していること・していないことを、平易な言葉で共有すること。

 

結論が分かりにくかったり、聞き慣れない言葉が出て
 

それぞれが頭の中で噛み砕くのに苦労している場面で

誰かがさらっと
「すみません、今のお話は“こういう意味”で合ってますか?」
と聞いてくれたことがありました。

 

その発言のおかげでその場がふわっと整うような感覚があったのです。

 

メンバーも発言しやすくなり、議論がスムーズに動き出すきっかけになりました。

 

意外とみんな「実はちょっと迷子でした」と同じ気持ちなのに、口に出さないだけだったりするのではないでしょうか。
 

派手さはありませんが
会議はそういう小さな助けにしっかり救われています。

 

恋の矢理解をそろえる

 

恋の矢議論が脱線しそうなときにひとこと添える

 

恋の矢目的をそっと確認する

 

こうした行動は、誰かが「よくぞ言ってくれた!」と思っていることが多いものです。
(声に出さないだけで、会議中、わりと頻繁に起こっています。)

 

会議での“気遣い”とは、特別な話をすることではなく、“今これを言うとこの場のみんな助かるかな?”というまなざし。
 

それが、場の空気を静かに温め、昨日より少し前に進めてくれるはずです。


 

企業研修でご依頼のあるテーマ、「気遣いコミュニケーション」

 

受講者の方の多くは、正直、こう思っていらっしゃるかもしれません。

 

「いや、常に気遣いなんてしたら、疲れるよ」

「意識することが増えるし、会社に言われたから仕方なく参加・・・」

 

気遣いを “気を使いまくって相手に尽くすこと” だと捉えると、それは疲れます。

さらに「また研修で新しいこと覚えないと・・・」と思うと、ため息が出そうでしょうか。

 

でも実は、気遣いコミュニケーションは

 

「相手に優しくしましょう」ではなく、

「余計なトラブルや手数を減らしましょう」

 

という、“自分の負担を減らす”スキルでもあるのです。

例えば、

  • 先に背景を伝える → やり直しや再説明が減る

     

  • 返信が遅れそうなら一言だけ伝える → 相手を不安にさせない、催促がなくなる

     

つまり、気遣いコミュニケーションは「優しい人になる研修」

ではなく「自分の仕事をスムーズにするための研修」です。

 

気疲れを減らす「気遣い」音譜

 

この目線に切り替えるだけで、

気遣いは“自分を守る技術”にもなります。

 

「気遣いコミュニケーション」は、

好かれるための気遣いでも、自分が我慢することでもありません。

 

「お互いの不安や誤解を減らし、仕事のストレスを軽くする段取り」

そんな風にも言えます。

 

大切なのは、

「これをやると相手も自分も仕事がちょっとラクになるかも!」

と感じられる場面が見つかることなのです。

 

 

「この方の接客、何かが違う!」と感じることってありませんか?

 

講師仲間が「この方の接客は違う!と感激したお店があるんですよ」と教えてくれました。

熱く話してくれる仲間に、それはすぐに行ってみたい!とお店に伺ってみました。

 

暖簾をくぐると、カウンターの中から「いらっしゃいませ」と柔らかい声が聞こえてきます。

お店を切り盛りしていたのは、男性お一人。おそらく70代くらいでしょうか。
注文を取りに来るときも、料理を出すときも、そして帰り際に「ありがとうございました」と言うときも、
必ずこちらの目を見て、ゆっくり、はっきりと言葉をかけてくれるのです。

 

「事前にご連絡くださりありがとうございます」

「すぐに取り掛かります」

「お茶をお継ぎしてよろしいですか」

「お待たせいたしました」

「手を離しますね」

「どうぞゆっくりされてください」

 

その目線、言葉やお辞儀に押し付けがましさはなく、むしろ「ちゃんとあなたを見ていますよ」という静かな誠実さがありました。

 

忙しい日常の中で、癒され、心の奥が温まるそんな瞬間でした。

もちろんお料理も優しく深い味わいです。

 

心を込めて料理を作り、心を込めてお客様と向き合う——
「接客力」とは、決して特別なスキルではなく、相手を思いやる姿勢そのものなのだと、改めて感じました。

あの定食屋さんには、派手さも流行りもありません。
でも、あのお店でかけられる一言、交わす目線のやりとりは、深く記憶に残るのです。

 

今日もあの丁寧な「いらっしゃいませ」が、誰かの心を温めていのが想像できます。

 

流されやすい毎日だからこそ「心あるやり取り」に私自身、向き合って行きたいです。

 

 

お店は清澄白河の福佐家(ふくさや)さん。深川丼のお店です。あさりの入荷量によって開店している時間が変わるので、お電話で確認してからお店に行くことをおすすめします。

 

誰もここまで教えてくれない 一生使える「敬語&ビジネスマナ」

 

新刊が発売されます!

 

マナーは相手への思いやりを表現したものですが、なぜそうするのか?を押さえると臨機応変な振る舞いができます。
 

■廊下で深刻そうに立ち話をしている上司。挨拶はしたほうがいい?
■些細なことだけどチームで共有するべき? 報連相をする基準は?
■複数人で名刺交換をするとき、交換する順番やスムーズなやり方は?
■訪問先でお土産を渡すタイミングは? 袋から出したほうがいい?
■エレベーターに乗り込む際は、上司が先? それとも自分が先? etc.

序章 ビジネスマナーの目的は、相手を不安にさせないこと
第1章 相手を尊重する気持ちが伝わる「挨拶・敬語」
第2章 第一印象で損をしない「身だしなみ・ふるまい」
第3章 誤解やすれ違いを防ぐ「コミュニケーション・報連相」
第4章 効率化を後押しする「リモートワークの基本」
第5章 社内外で失礼にならない「メール・文書作成」
第6章 信頼関係を築いていく「訪問・来客応対」
第7章 人前で恥をかかない「会食・冠婚葬祭のマナー」

 

新人の方だけではなく、ワンランクアップのマナーも学べる内容になっています。

代々木上原の「東京ジャーミイ」異文化体験におすすめです!

 

内定者研修の時期になりました。

 

新人を迎え入れる側の先輩、上司の方に

 

「配属される新人の方にまずこれだけはお願いしたい!」ということを教えてくださいと尋ねると

 

・挨拶をしてほしい

 

・返事をしてほしい

 

・メモをとってほしい

 

・指導した際、すぐさま「でも」と言わず、ますは話を聴いてほしい

 

こんなことがよくあがります。

 

どれも簡単なように思えますが、全て身についている人は少ない、ということですね。

 

自然にこれらをできるようになるために常に思い出せるよう見えるところに付箋を貼ったり工夫しなければなりません。

 

 

私も新人の頃を思い出すと、指導された時に

 

「でも私はこう思ってやったんだけど」と

 

言い訳のつもりではないんですが説明したくなることが多かったです。

 

しかし、先輩や上司が伝えてくれることは時間が経つと

 

「こういうことを言ってたんだな・・・」

「やっぱりあの時言われた通りだったかも・・・」と思うことがほとんどでした。

 

自分の意見を言ってはいけないと言うことではなく、一旦受け止める聴き方が大切です。そして指導してくれたことへの感謝も伝えます。

 

もし先輩、上司が誤解しているときは

「申し訳ありません、事前にお伝えしてなかったのですが」

「こちらの伝え方がわかりづらく失礼しました」

 

など前置きの言葉で配慮しながら双方向のコミュニケーションをとっていきましょう。上司や先輩は私たちの味方なのです。

 

 

 

大和出版から10月16日に発売されます

 

2015年に『接客サービスの基本』という本が刊行され、

多くの方にお読みいただいております。

このたび、時代の変化にあわせ内容も刷新しました。

 

【新たな内容として】

・CX(顧客体験価値)の重要性

・お声がけを求めているお客様の見極め方

・外国人のお客様とのコミュニケーション

・マスクをして接客する際に気をつけること

・安心して働くためのカスハラ対応の基本

・お客様がリピーターになる!感動接客例

など
 

第1章 お客様に選ばれる人はここが違う「接客の心がまえ」
第2章 想像以上の喜びを提供できる「ニーズの見抜き方」
第3章 初対面から信頼してもらえる「立ち居振る舞い」
第4章 たったひと言で心をつかんで離さない「話し方・聴き方」
第5章 困ったお客様さえもファンになる「クレーム・カスハラ対応」
第6章 もっと仕事が誇らしく楽しくなる「自分磨きの習慣」

 

イラストもわかりやすく読みやすくなっております。

接客の教育担当の方にも参考になる内容です。