ニュートン力学においては、原理的には運動方程式を解けばあらゆる物体の運動を
知ることができます。しかし解析的に解けるのは物体が1つか2つのときだけだと
いうのが不思議なところ。3つ以上のときは数値的にしか解けない上、カオスにも
なってしまうというのが面白い。
数学セミナーという雑誌で三体問題に関する連載がありましたがそちらはカオスを
メインに据えていた気がします。一方今回の本は8の字解がメインで、ニュートン
力学だけでなく一般相対性理論でも8の字解が存在するという話題が面白い。
もちろんニュートン力学の3体問題におけるオイラー解、ラグランジュ解といった
特殊解の話題も丁寧に扱っているので、そのあたりも楽しめます。