最近、埋み火(うずみび)
という言葉を知りました。
わたしは、今まで
「埋み火」と「熾火」を
一緒くたにしていたようです!
「熾火」とは、炎がおさまり
黒い炭となった薪の
芯の部分だけが、
赤く、熱く、燃えている状態のものをいいます。
その「熾火」を
灰の中に埋めて酸欠にし
仮死状態にしたものが、
たぶん「埋み火」・・・
たぶんというのは、わたしは「埋み火」を
実際に見たことがなく、
ネットで拾い集めた知識を繋ぎ合せて
想像しているに過ぎないからです。
なので、
もし「埋み火」をよく知っている人が
いたら、本当のところを教えてくださいね。(*^^*人)
「埋み火」の推測を続けます!w
仮死状態だから
灰から掻き起こし、酸素に触れさせると
「埋み火」は再生する。
復活させた「埋み火」を種火にして
新しい炭を加え「熾火」を作り
日中は、火鉢や囲炉裏で
料理の火や、暖房として使い
夜になると(消火せず)
「埋み火」に戻し、
翌日へと繋ぐ。
こんなふうに、炭は
今日から明日へと、
リサイクルされてきたのではないでしょうか?
また「埋み火」は季語にもなっていました。
埋み火や
終(つい)には煮ゆる 鍋の物
蕪村
和菓子の名前にもなっているみたいです。
美味しそうですね。
そもそも「埋み火」という言葉は、
この本で知りました。
読んだことのない本です。
立原正秋が
タイトルに選ぶほどの言葉だから
気になって、
調べたというわけです。
この小説の解説には
『39歳で夫に先立たれた女性の肉体の疼きや仄めく恋の火を繊細に描く。骨董品屋を営む磯子は、夫の死後、同業者の男性と付かず離れずの関係を持っている。いつしか、肉体の淋しさを埋めるだけの惰性的な関係に疑問を感じるようになる。その背景には、骨董品の目利きである雲水の存在があるのだが。
立原正秋は、道ならぬ恋を美しく描く小説家であった。満たされた恋を描いても文学にはならないからだ。鎌倉や奈良などの古都を舞台とする恋の物語は、多くの女性読者を魅了した。女性を主人公にするあたりも巧妙である。』
とありました。
「道ならぬ恋」と「埋み火」
イメージは重なりますね。
タイトルになるのも頷けます。
ゥンゥン(*゚ー゚*)(*。_。*)
立原正秋の活躍した昭和20〜50年代、
道ならぬ恋 は美しく、
「文学になる」ものだったのでしょう。
しかし、現代では
かつて美しかった 道ならぬ恋 も
出会い系アプリの普及等で
簡単に手の届く
大人のレクリエーションに。
芸能人の不倫報道や
エロブログ等を見れば、一目瞭然。
「セフレ」や「婚外」と呼ばれる
俗悪なものに変わっています。
オエー
立原が去って早43年、
「恋愛」は魅力を失い
別の種類の親密な関係が輝く時代が
到来したのかもしれませんね。
ふと、そんなことを思った
12月半ばの午後でした。
”
(敬称略) m(_ _)m