白露
(はくろ)
朝、草木に露がみられるようになりました。
日中は蜻蛉が駆け回り、夜は肌寒くも涼しくなってきましたね
体調ご自愛くださいね
9月8日から23日まで
二十四節気の言葉
『陰気ようやく重なりて露にごりて白色となれば也』
(暦便覧より)
秋はもうはじまっていますよ~
色々準備してねと。
この頃は稲刈りが始まり、
機械の音が秋の空と共に、清々しく季節を感じさせてくれる。
その刈り取った後の田に、鳥たちがやってきて
後片付けをしてくれるように、チュンチュン、黙々と。
この光景がまたもいいものです
余韻といえる稲の薫りもふくめて
黄金色の稲の穂は、首を垂れる光景もとてもいい。
実りの秋となる、私たちの食卓へ新米がまもなく。
既に新米はお店に並んでいて
循環を感じます
食は、すべてと繋がっていて 自然も空も鳥も虫もぜんぶ
私たちの体内へ影響していくものですね
そこに何気なく伸びている草も木も、
細々と流れる水も
自然発生する台風の役目も
煌々とした月の秋に観る意味も
真夏の暑さに負けずと乗り越えておくことも、
移ろいやすい秋のこころをバランスよく過ごすためにも
大切な時季となります。
白露「はくろ」は、「しらつゆ」とも読めます。
言葉の響きからみてみますと
「しらつゆ」は、心がほこりと、あたたまるような安らかな響き。
「はくろ」は秋の風情をしっかり捉え、清々しくも爽やかな響き
そして、草に降りた露が白く光る景の動きも流れる音も、もっていて
陰気重なりて・・いわく
陰なる美の表情が床しくも連なるように放たれて
清らかな秋の雰囲気がきこえてきます。
ゆかしい香しさがします。
ひとつずつの景に、言葉があって、
その言葉を知ると、より美しくみえてきて
心と情緒が喜んでくれるものです
「露」は秋ならではの大切な言葉のひとつ。
日本語には「露」がつく言葉もたくさんあります。
・人の世の無常を例える「露の身」「露の世」「露の命」
・「露の間」は、「ほんのわずかな間」を例えることば。
・涙をたとえて、「心の露」と表現。
露は太陽や日によって光輝いて美しくみえますが
その反面 儚いものとして表現される 心の言葉
それは、露は消えゆく存在・・・
このはかなさが 日本人の好みとされています。
言葉はストレートに伝えるのでなく、
包みこむように伝える
どうしても言葉にしなくてはいけないときのために。
日本の言葉は、とても繊細なため、
ポジティブに聞いた方がいいとされていますが
多面的に聞こえてくるのです。
いいほうに感じたり 悪いほうに感じてしまったり
人それぞれ違うのもそのせい。
そのため、古来から自然風物に置き換えて表現してきたのでしょう
その日、その時の感情によって、良くも悪くも受け止め方が違うから
悲しみを和らげてあげるために、自然風物にたとえ
喜びをより伝えてあげたいと、四季の言葉でたとえてみたり
これらすべて、日本の言葉の響き・音が大きく影響していて
古代は、祝詞など神仏のことばでもありましたし、
大切に扱っていきたいものです。
祖先古代は、言葉を知らず、読めず 意味がわからない人たちが大半でした。
日本語は、多弁をよくないとし、沈黙を美としていたのは
都合悪いから沈黙としたわけでなく、
他者を想って 沈黙を間とし 言葉の一つとしていたのかもしれません
【写真:ありがとうの言葉の香り】
本来の言葉の扱い方をしていけば、
潤いのある日々、そして元気エネルギーになりましょうか。
「ありがとう」「しあわせ」「かんしゃ」
元気になる言葉をたくさん傍に並べて、
ひとつずつ与えたり、もらったり
(私のなまえ香 「白露」のことば より)
※二十四節気は、1年365日を15日ずつに区切ったものでその区分点を節気。
※ちなみに七十二候は中国古代の天文学で黄河流域地方の気候を表現している
といわれています。
【写真はなまえ香贈り物用お包み】
オリジナルの香り
ろっかえん(六華苑)の香り
六華苑は、山林王ともいわれた諸戸清六邸
オリジナルの香り
とくがわ(徳川)の香り