8月も末となり、例年ならば達成感と自信に満ちた日々を過ごしているはずですが…。未だ収束が見えない新型コロナウイルス感染の流行に、生活様式を変えざるを得ない状況が続いています。台風や水害で100キロ開催の変更を余儀なくされた過去の判断も、今回は全く通じませんでした。 今年度参加を希望していたお子様方、我が子の成長の場を心待ちにしていた保護者の方、開催を楽しみにしていた地域の方々やスタッフ、それぞれがポッカリ空いた8月に違和感を抱いていることでしょう(恐らく)。 

 

 ここで、改めて100キロとは?を考えみます。皆さんご存知のように、「夏の4泊5日間炎天下を協力し合いながら100キロ歩き抜くという事業本番はもとより、事前の事業説明会や保護者研修会、そして事業報告会などを通して、子どもの成長とともに保護者の方々の子育てを見つめ直す機会をつくる」という手法をとっています。手前味噌ですが、実は非常に優れたプログラムなんですよね…100キロは。

 

 そして、100キロを開催するにあたり我々が掲げる目的は、「①子どもたちの「生きる力」の醸成、②地域のリーダーとしてのスタッフの育成、③社会人スタッフにとっての生涯学習の場の創造、④保護者を含めた地域コミュニティーの活性化と地域・家庭・学校との連携の推進、➄私たちが住む「なかつ」の魅力の発見」…とあります。

 

 地域の子育てや日本社会教育(人材育成)の「背景と課題」があり、課題解決の為の「目的」がつくられ、そしてその目的を達成させるために「手法」がつくられます。言い方を変えれば、手法は何でもよいのです。しかーし、これに変わるプログラムはなかなかありませんし、今の状況下での実施はさらに選択肢が狭まります。収束を待つことも正解かもしれませんし、視点を変えることも正解かもしれません。一つ言えることは、100キロの為の100キロであってはならないということです。

 

 では、先が見えない中、我々はどう対処すべきなのでしょうか?100キロの中でお伝えしてきたことは、綱領において大きく分けて2つ、「プラス思考で自分の可能性を信じましょう」「たくさんの人や物、そして自分をプラスに成長させ得る様々な体験に支えられていることに感謝しましょう」ということであり、皆さんには日々の家族ぐるみのトレーニングの後、本番に挑んでいただきました。これは、日常(人生)に置き換えられることだともお伝えしました。

 

 ここから今の自分自身に照らし合わせた時、「積極的な姿勢」「謙虚な心」「時間管理」「整理整頓」「全員参加」「一日一生(日々の積み重ねが人生をつくる)」というトレーニングの意識や行動はできているでしょうか。例えば日々の生活の中で、まずは家族を支える支えられる体験ですがそれはより質の高い体験ですか?気付きや学びはありますか?次に周りの友達等もどうでしょう?反省をバネに改善し行動していますか?

 

 まず大切なのは、大なり小なり体験を積んだ皆さんだからこそ、この「基礎基本=綱領心得」に沿っての日々のトレーニングが大切なのだと思います。この文章を読んでいる時点で、皆さんは一歩踏み出しています。あとは、行動あるのみ!

 

過去のブログなども読み返し、是非それぞれの力としていただけますように…。

視点を変えたからこそ、きっと見えるものがあるはずです…。

『2020年度開催中止のお知らせ』

地域の皆様におかれましては、本事業の主旨にご賛同くださり、
多大なるご理解ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。

さて今般、「新型コロナウィルス」の流行により、未だ収束が
見えない状況に鑑み、2020年度開催を中止することになりました。
沢山の子ども達をはじめ、関係者の健康・安全面を第一に考慮した結果、
全国一斉中止することになりました。開催を楽しみにしてくださった
子どもたち、保護者の皆様、地域の皆様には、大変申し訳なく思ってい
ますが、何卒ご理解をいただきますようお願い申し上げます。 

なお、2021年の開催に向けて、また今後の状況を慎重に鑑みながら
継続的に実施していく予定です。
進展がありましたら、改めてご案内させていただきます。

 

 

4月16日に全国へ緊急事態宣言が拡大されました。毎日のように感染者が増え続けており、収束が見えず仕事や勉学にも大きな影響を及ぼしている状態が続いています。今まで当たり前に過ごしていた生活や手法が一変し、憂鬱な日々を過ごす中ではありますが、感染防止策はもとより、じっと我慢しているだけではなく、視点を変えた活路を模索し実践していかなければならない状況です。「空振りはいいけど、見逃しは許されない」…嵐が去るのをじっと待っていられない。こんな状況だからこそ知恵を振り絞って、何らかの対策を講じ行動にうつす。「ピンチはチャンス」「逆境をバネにしてプラスに変える」、言葉で言うのは簡単ですが、そう強く思って前向きに信じ考えてこそ、実行に身が入るものだと思います。あの時は苦しかったけどお陰で転換できた・・・と言える未来となりますように・・・

 

年の瀬も押し迫り、早いものでもう冬至となりました。

平成元年という時代の移り変わりの一年を振り返ってみて皆さんはどんな成長があったでしょうか。改めて思うのは、求める心と受け入れる(素直な)心に気を付けていると、チャンスが到来して、今まで心に刺さらなかった言葉や見たものが突き刺さって、心や行動を改める機会をもらえるってことです。そんな人って成長するんだなぁ・・・若い人ほど見違えるくらい変わっていくのを目の当たりにしました。もちろん、その過程では紆余曲折あり苦しみを乗り越えてきた結果ですが・・・。年をとると、この辺の感覚が大雑把になり自分の中で精査して選択しがちですが、いくら年を重ねても謙虚であり、いずれ他者に還元されるであろういただいたチャンスは、是非活かしたいものです。

 

ところで先日、OECD(経済協力開発機構)によるPISAという学力調査(2018年実施15歳対象で世界79ヵ国60万人)の結果が公表され、日本の子供の読解力が、前回3年前の8位から15位に急落したことが大きく報道されました(数学的、科学的リテラシーは上位)。ところで「読解力」って何?・・・文章などを見てその内容を理解する力(正しく読み解く力=リーディングリテラシー)という意味だそうです。読解力が低下した原因として、ゲームやYouTubeで長く過ごしていて、本や新聞を読まなくなっているからという指摘がありますが・・・2003年と2006年にも14位と15位となっているので一概には言えませんし、これだけではないと思います。私が思うに、ものごとを解釈し熟考し意見し批判し評価するという、インプットからアウトプットのプロセスが薄くなっているからなのかもしれません。人は知識と経験の中からものごとを判断し思考を深めていくものですし、読書をしていても自分の経験と照らし合わせている部分もあるでしょう。質と量の高い、人とのコミュニケーションのプロセス(経験)を経て、思考判断が深化し、「読解力」を高めていくのかもしれません。学力調査が全てではありませんが、このことをきっかけに今の日本の教育環境を見つめ直す機会になればいいなと感じています。老眼で見えにくいですが「読書」頑張ろうかな・・・?

 

 全国から熱い思いを持った多くの学生や社会人が集まり、これまで辿った道のりや悩み、そして未来への想いをスピーチやディスカッションで聞くことができました。未来を考えながらそれに沿って行動するとき、誰しも波が訪れ、悩み苦しみ葛藤が生じます。しかしそれを乗り越えた時、分かっていたつもりの言葉や心が変化していることに気づくのです。誰しも未来がはっきりと見えないからこそ、恩を受け信じた道ならば、志を持ちつつ「今、ここ」の行動と体験を積み重ねていくしかないと思います。そして前へ踏み出した体験をしていくのなら、受け身ではなく、どこまでも当事者として主体的であって欲しいと思います。内心不安を感じるであろう「大きな覚悟」という大言壮語を吐くよりも、「大きな覚悟」を標榜しつつ、目の前の「小さな覚悟」を着々と踏み上げていくことに専念していって欲しいと感じています。

 ふと100キロの心棒である「綱領・心得」を思い出し暗誦してみました。何と奥深い文章(詩)であろうと改めて感じます。100キロに14年前に出会い、詩の行間の説明を聞き、受け止めた感覚とは明らかに変化していることに気づきます。プラスでもマイナスでも体験を積み重ねてきたからこそ、感じることができる感覚であろうと思います。「可能性」を信じ「感謝」を知り行動する。「知っていてもできないなら知らないのと同じ」「限界だと感じたことが限界ではなかった」そして「一日一生」と私達は体験を通して教わりました。できるだけ自分が良ければいいではなく、できるだけ他者が良ければいいという他人を活かす心向きこそが、「他力本願(他者の力を活かして本願を遂げる)」であり「情けは人の為ならず」であると思います。我々は既に、100キロというプログラムを通じて多少なれどもこれらを実践していますが、これらを「人間の3つの選択基準=好きか嫌いか、損か得か、善か悪か」のどれで捉えているのかは冷静に自己分析し自分の思いの立ち位置を見つめて欲しいと思います(誰しも混在していると思います)。私は、人生において右か左かの分岐点で迷っても、善と得(徳)となることを選択してきた結果、時間がかかっているかもしれませんが、自分を含め周りにも得(徳)が既に少しずつ降りかかっていると強く感じています。

「楠木千年さらに今年の若葉なり」。礎を大きくし枯葉となって散り土台の肥やしとなることで若葉が育っていくという循環を起こすために、まずは拡大、そして後継者育成に何ができるかを考え行動していきたいと思います。あなたはどのように参画しますか?

 

10月に入り、秋が色濃く感じられるようになりました。夜の虫の声が心地よく聞こえています。気持ちも秋めいてくると、夏の疲れがどっと押し寄せてきそうですが、 何事もプラス思考で、乗り越えたいものですね。

 

「引き寄せの法則」について、合宿の際お話したと思いますが、改めて、触れてみたいと思います。

 ・脳は常に波動(振動)を出している

 ・脳の波動は周囲へ同調していく

 ・磁石みたいな機能

 ・思考が現実化している

つまりプラスはプラスを呼びマイナスはマイナスを呼ぶ。 そして、周りのものにひたすら 「感謝」する、表現することで、 脳の回路はプラスへ変わってくる・・・というお話でした。

 

同じような話で関連して、紹介したい本があります。 『嫌われる勇気』という自己啓発本になりますが、アドラー心理学をテーマとして、登場人物が質疑応答的に対話していくストーリーになっていてわかりやすいです(内容は難しい)。端的に言うと誤解が生じるかもしれませんが、

 ・人は対人関係で悩むもの

 ・劣等感と劣等コンプレックスの違い

 ・承認欲求の否定

 ・ありのままの自分を受け入れる

 ・他者(社会)に貢献する

 ・過去じゃなく未来をみるでもなく、

現在(いま、ここ)をみる=一日一生  ・・・かなり端折ってますが、こんな内容であるかと思います。

 

「綱領」「心得」そのままの箇所もあり、やっぱりそうだよね・・・という思いと、 ホント?ムズカシイ・・・できるかな?矛盾では?違うケースでは?など疑問を感じたりと、思いが交錯しながら読み進めることになるかも・・・。この内容を表面的に捉えると危ないかもしれませんが、少しでも深く捉えられたら、きっと「人生」のそして「教育」の役に立つはずです。

 

文中で、この内容を理解し実践できるようになるまでには、自分の年齢の半分をプラスした年齢くらいになる・・・と書かれていました。つまり、20歳なら30歳で、40歳なら60歳で、ということになります。若い内に始めると、早い内に習得できることは、私の年齢になってみて身に染みて分かることです。

一日、一日の積み重ねが、あなたの一生をつくっていく・・・わかりきったことですが、誰のせいでもなく、「いま、ここ」を一所懸命に生きた先は、あなた自身が見つけるのでしょう。