年の瀬も押し迫り、早いものでもう冬至となりました。

平成元年という時代の移り変わりの一年を振り返ってみて皆さんはどんな成長があったでしょうか。改めて思うのは、求める心と受け入れる(素直な)心に気を付けていると、チャンスが到来して、今まで心に刺さらなかった言葉や見たものが突き刺さって、心や行動を改める機会をもらえるってことです。そんな人って成長するんだなぁ・・・若い人ほど見違えるくらい変わっていくのを目の当たりにしました。もちろん、その過程では紆余曲折あり苦しみを乗り越えてきた結果ですが・・・。年をとると、この辺の感覚が大雑把になり自分の中で精査して選択しがちですが、いくら年を重ねても謙虚であり、いずれ他者に還元されるであろういただいたチャンスは、是非活かしたいものです。

 

ところで先日、OECD(経済協力開発機構)によるPISAという学力調査(2018年実施15歳対象で世界79ヵ国60万人)の結果が公表され、日本の子供の読解力が、前回3年前の8位から15位に急落したことが大きく報道されました(数学的、科学的リテラシーは上位)。ところで「読解力」って何?・・・文章などを見てその内容を理解する力(正しく読み解く力=リーディングリテラシー)という意味だそうです。読解力が低下した原因として、ゲームやYouTubeで長く過ごしていて、本や新聞を読まなくなっているからという指摘がありますが・・・2003年と2006年にも14位と15位となっているので一概には言えませんし、これだけではないと思います。私が思うに、ものごとを解釈し熟考し意見し批判し評価するという、インプットからアウトプットのプロセスが薄くなっているからなのかもしれません。人は知識と経験の中からものごとを判断し思考を深めていくものですし、読書をしていても自分の経験と照らし合わせている部分もあるでしょう。質と量の高い、人とのコミュニケーションのプロセス(経験)を経て、思考判断が深化し、「読解力」を高めていくのかもしれません。学力調査が全てではありませんが、このことをきっかけに今の日本の教育環境を見つめ直す機会になればいいなと感じています。老眼で見えにくいですが「読書」頑張ろうかな・・・?