Sounds of joy400 | 愛すべき櫻葉の世界

愛すべき櫻葉の世界

甘々櫻葉と翔ちゃんへの愛を甘くおしゃべりしてます♡



「おまたせしました!お口に合うかどうか分からないけれど…どうぞ召し上がってね」

「ありがとうございます、いただきます」

「すっげ!!美味そう!!ありがとうございます!」

スーツの上着を脱ぎ、シャツの袖をまくったオレは早速フォークを雅紀に手渡した。



めっちゃボリューム満点のナポリタンとハンバーグだった。


「うっま♡雅紀、うめぇ!!」

「うんうん、うめえ!!!」


2人して口をパンパンにしながら頬張った。

そんなオレたちを女将さんも大将もニコニコしながら見ていてくれた。


「おいおい、可愛い方の兄ちゃん、ソースがワイシャツについちまうぞ??もっと落ち着いて食えよ」

「そうよ?せっかくの素敵なスーツなのに。ほら、コレで拭いてあげなさい」


「ふんまへん」

「ひゃひゃひゃひゃひゃ!」

女将さんから濡れたナプキンと紙ナプキンを受け取った雅紀がテーブルの向かい側から手を伸ばしてワイシャツの胸元をポンポンとしてくれた。


「どう見てもスーツの兄ちゃんの方が年上なのに、どう見ても松葉杖の兄ちゃんの方が彼氏感あるなぁ」

「あらそう?私はやっぱりスーツの彼の方が好みだわ」

「ぶっふおおぉぉ////」

「あーー、ほらほら、落ち着いて落ち着いて!」


止まる気配のない大将と女将の話術に巻き込まれながらも楽しい時間を過ごした。


そして会計を…と財布を出そうとすると、その手を大将が止めた。

「いいよ、ここは俺の奢りだ。彼氏の誕生日なんだろ?俺たちからもお祝いさせてくれよ」

「そうよそうよ。クリスマスイブが誕生日だなんて素敵なことよ?私達も貴方たちという素敵なカップルに出逢えたもの。素敵なクリスマスプレゼントだわ」



…えっと、オレ、雅紀と付き合ってるって話したかな???


「顔を見れば分かるよ!幸せにな!!」

「またいつでも来てね!」


「すみません。ご馳走様でした」

「ありがとうございました」


それから大将は当たり前のように雅紀が車に乗るまでを手伝ってくれたんだ。

女将さんと大将はオレたちの車が見えなくなるまでずっとずっと手を振っていてくれた。


「素敵なお店だったな」

「うん」


「素敵なお店に出逢う奇跡をくれた雅紀に感謝だよ」

「翔ちゃん、ありがとうね、あの店を見つけてくれて…」


店を出る時にさりげなくもらってきた喫茶店のカードを財布にしのばせた。

帰ったらお礼の手紙を書こう。

2人の写真とともに。