🎶ピンポーン
『はーい』
「夜遅くすみません。櫻井です。雅紀いますか?」
『あら翔ちゃん?どうしたの?雅紀なら今お風呂だけど...あの子の部屋で待ってる?』
「はい!」
『ふふ。待ってて。今玄関まで行くから』
「ありがとうございます」
インターホン越しにおばさんが言ってくれた。
そしてその言葉通りに家の中へオレを迎え入れてくれた。
オレは突然来てしまったことと、夜遅くに来てしまったこと(と言っても20時過ぎ)を詫びるとおばさんはそんなこと気にしないでと笑ってた。
おばさんから渡された2本のペットボトルのスポドリを手に持ち雅紀の部屋へ上がる時に、風呂場から雅紀の鼻歌が聞こえてきた。
そういえばあの風呂場でやらしいことを散々したなぁとか、雅紀のベッドでもちちくりあったなぁとか思い出してたらオレのオレがニョキりそうになった。
おいこら。
今じゃねぇ。
落ち着けショウチャンよ。
つか、相変わらず片付いてる部屋だな。
家庭教師の日じゃなくてもこんなに片付いてるとは。オレのいい感じに元気に散らかってる部屋とは大違いだぜ。
「ふんふんふーーん🎶」
ガチャ
「えええーー???翔ちゃん??え?あれ?本物?????」
「ふふ。来ちゃった♡」
鼻歌交じりに風呂上がりの髪をタオルでゴシゴシしながら部屋に入ってきた雅紀はベッドに座って足をぷらぷらさせてるオレを見てめっちゃビビってた。
「来ちゃった♡じゃねぇし!彼女かよ!」
「ふはははは。彼氏です♡」
ぷんすこしながらベッドに近づいてくる雅紀の手を引いてベッドの下に座らせると、オレは雅紀の髪をタオルでワシワシと拭いた。
「オレさ、雅紀のサラサラのミルクティー色の髪、好きだなぁ」
「いやいや。やめてよ。風呂上がりだもん。サラサラしてないよ。湿ってぐちゃぐちゃだよ?それに部活終わりなんて汗でベタベタで出がらしみたいだもん」
「ふはははは!出がらしミルクティー!!!つか、それを言うなら出がらしミルクティーティーバッグだな!!ガサガサの出がらしティー!!」
「うっせぇ!!!ガサガサティー言うなや!もうっ!!タオル返せや」
2人して大爆笑した。
そして勢いよく振り返った雅紀はオレの格好を見て固まった。
「翔ちゃん?」
「ん?」
「その服で大学に行ったの?」
「行ったよ?なんで?」
「なんでって...ここ...//めっちゃ見えてる///」
「ん。キスマークな?あの女に見せつけてやろうと思ってさ」
「で?大丈夫だった?」
「んー。そーだなぁ...」
まだ少し水気を含んだままの雅紀の髪を梳きながら胸に抱き寄せた。