春色スニーカー323 | 愛すべき櫻葉の世界

愛すべき櫻葉の世界

甘々櫻葉と翔ちゃんへの愛を甘くおしゃべりしてます♡



「私はね」

「なんだよ」


「そんな子ども騙しなキスマーク見せられたところで負けないわよ」

「ふーん」


「私はね、昔っから向かう所敵なしだったのよ。私に告白された男たちはみんな私にひれ伏してきたわ。いつかアナタもそうさせてあげるわ」

「それはそれは。受けて立ってやるよ。だけどな、オレはアンタなんかにゃ1ミリも1ミクロンもなびかねぇわ。一生な!」





ふってこっちが鼻で笑ってやった。


お前なんかにゃ雅紀はライバルにもならねぇ。

雅紀を戦わせるだなんてそんな勿体ねぇことなんてねぇわ。

お前なんて雅紀の足元にも及ばねぇよ。


ずいっと1歩踏み出してくる彼女の前に滝沢が立ちはだかり、オレの両サイドをブッキーと隆ちゃんがしっかり固めた。


「なに?取って食いやしないわよ」

「櫻井には触れるな」

「そうだ。触れるなよ」

「ショーンはオレたちのもんだからな」

「みんなありがとな」


「…ちっ…」

舌打ちをして彼女はクルリと身を翻し、講義室の真ん中にドカッと大きな音を立ててカバンを投げつけ席に着いた。


オレたちはふうっと大きく息を吐いてから彼女の視界に入らない場所に席を取った。


アイツ。

結構しつこそうだな。

昔、雅紀と仲良くなりかけていた頃に当時のテニス部の女子やその仲間たちに嫌がらせをされたことを思い出した。

あの頃は松本もターゲットにされていたな。


自称百戦錬磨の女子大生ともなると油断は出来ねぇ。


「どうする?」

「ショーンの恋人についてショーンの母校とか調べあげればすぐにバレるぞ」

「櫻井は俺たちがガード出来るけど、相葉のこととなるとさすがに俺たちの手だけでは足りねぇ」

「だよなぁ…」


講義中にもコソコソとそんな話をしていた。

時々彼女がオレたちの方をチラ見しようと振り向いているのは知っていた。

そうでなくても机の上に置いた鏡を動かしているからそこにオレたちが映っていることくらい分かってた。


でもそんなことをイチイチ気にしていたらなにもならないから、それを見て見ぬふりをしていた。



そして昼休みの学食で隆ちゃんが妙案を思いついたんだ。



「なあ、夏のオープンカレッジにショーンの恋人を連れてこいよ!堂々とお披露目してやればいい!このキャンパス内を連れて歩くことでみんなが知ってくれてさ。あの女がショーンに手出し出来なくなるんじゃね??」


…隆ちゃん?

それであってるのか??

大丈夫か?その作戦は????